マッサージしてもすぐ戻る「首こり」、本当の原因は【あご突き出し姿勢】と【首のインナーマッスルの衰え】にあった!
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「病院で『腰椎すべり症(ようついすべりしょう)』と診断されたけど、どう付き合っていけばいいか分からない…」
「長時間立っていたり、歩いたりすると、腰やお尻、足が痛くなったり、しびれたりする…」
そんな、「腰椎すべり症」に関するお悩みや不安を抱えていませんか?
「すべり症」という名前から、なんだか骨が大きくズレてしまって、とても怖い病気のように感じる方もいるかもしれません。
しかし、腰椎すべり症は、その状態を正しく理解し、日常生活でいくつかのポイントに気をつけることで、症状の悪化を防ぎ、上手に付き合っていくことが可能な疾患なのです。
今回は、そんな「腰椎すべり症」とは一体どのような状態なのか、なぜ痛みやしびれが起こるのか、そして症状を悪化させないための大切な生活習慣やセルフケアについて、みなさんと一緒に詳しく見ていきたいと思います。
そもそも「腰椎すべり症」ってどんな状態?
私たちの背骨(脊椎)は、「椎骨(ついこつ)」というブロック状の骨が積み重なってできています。
そして、腰の部分にある椎骨を「腰椎(ようつい)」と呼びます。
「腰椎すべり症」とは、この積み木のような腰椎の一部が、文字通り前方に「すべって(ずれて)」しまい、その結果、様々な症状を引き起こすのです。
これは原因によって、主に2つのタイプに分けられます。
1.腰椎分離すべり症(ようついぶんりすべりしょう):
若い頃のスポーツなどで、腰椎の後方部分に疲労骨折(腰椎分離症)が起こり、その影響で椎骨が不安定になり、前方にすべってしまうタイプです。
10代の「腰椎分離症」が、加齢とともに「すべり症」に進行することがあります。
2.腰椎変性すべり症(ようついへんせいすべりしょう):
こちらは、主に加齢が原因で、椎骨と椎骨の間にあるクッション材「椎間板」や、椎骨同士をつなぐ「椎間関節」が変性(老化)し、不安定になることで、椎骨が前方にすべってしまうタイプです。
骨折を伴わず、特に中年以降の女性に多く見られます。
どちらのタイプも、最もすべりが起こりやすいのは、腰の一番下にある第4腰椎と第5腰椎の間と言われています。
なぜ痛むの?腰椎すべり症で「腰痛」や「しびれ」が起こるメカニズム
では、なぜ腰椎がすべると、腰痛や足のしびれといった症状が現れるのでしょうか?
腰痛のメカニズム:
椎骨がすべることで、腰椎の並びが不安定になります。
すると、体はその不安定さを補おうとして、腰周りの筋肉や靭帯に過剰な負担をかけ、常に緊張した状態になります。
この筋肉の過緊張や、関節の炎症などが、慢性的な腰痛の原因となるのです。
特に、長時間立っていたり、腰を反らせるような動作で痛みが出やすいのが特徴です。
足のしびれ・痛みのメカニズム(脊柱管狭窄):
これが、腰椎すべり症で特に注意が必要な症状です。
私たちの背骨の中には、「脊柱管(せきちゅうかん)」という、脳から続く太い神経(馬尾神経:ばびしんけい)が通るトンネルがあります。
腰椎が前方にすべると、この脊柱管が狭くなり、中を通っている神経が圧迫されてしまうのです。
これを「脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさく)」と呼びます。
神経が圧迫されると、お尻、太もも、ふくらはぎ、足先などに、しびれや痛み、脱力感といった症状が現れます。
そして、腰椎すべり症による脊柱管狭窄の最も特徴的な症状が、「間歇性跛行(かんけつせいはこう)」です。
これは、しばらく歩くと足に痛みやしびれが出てきて歩けなくなり、少し前かがみになって休むと症状が和らぎ、また歩けるようになる、というものです。
ひどくなると、排尿・排便障害が現れることもあり、その場合は手術が必要となることもあります。
悪化させないために!腰椎すべり症の方が避けるべき「NG姿勢・動作」
腰椎すべり症と診断されたら、日常生活でできるだけ腰に負担をかけないように工夫することが、症状の悪化を防ぐ上で非常に重要です。
NG1:腰を「反らせる」姿勢や動作
腰を反らせる動きは、腰椎のすべりを助長し、脊柱管をさらに狭めてしまうため、最も避けるべき動作です。
うつ伏せで本を読む、背筋を鍛えるつもりで腰を過度に反らせる運動などは避けましょう。
NG2:長時間「同じ姿勢」を続ける
長時間、同じ姿勢でいると、腰周りの筋肉が硬直し、血行が悪くなって痛みが出やすくなります。
デスクワークや車の運転などの場合は、30分に1回程度は立ち上がって軽く体を動かすなど、こまめに姿勢を変えましょう。
NG3:腰に「ひねり」や「衝撃」が加わる動作
急に体をひねる動作や、ジャンプなどの衝撃が加わる動作は、不安定な腰椎に負担をかけます。
ゴルフやテニスなどのスポーツは、専門家と相談しながら慎重に行う必要があります。
NG4:重いものを持つ
重いものを持つ際は、腰を落とし、膝を使って、荷物を体に引き寄せてから持ち上げるようにしましょう。
日常生活の中で、できるだけ「腰を少し丸める」ような姿勢を意識するのが、症状を和らげるコツです。
今日から実践!腰椎すべり症の症状を和らげるセルフケア
症状を悪化させないためには、腰周りの筋肉を柔軟に保ち、体を支える筋肉を安定させることが大切です。
ただし、痛みやしびれが強い時に無理に行うのは禁物。
まずは医師や私たちのような専門家に相談し、許可を得てから行うようにしてくださいね。
ケア1:腹筋(インナーマッスル)を鍛えて腰を安定させる「ドローイン」
お腹の深層にある「腹横筋」は、天然のコルセットのように腰を安定させてくれます。
①仰向けに寝て、両膝を立てます。
②ゆっくりと息を吐きながら、おへそを背骨に引き込むように、お腹を薄くしていきます。
③お腹を薄くした状態を数秒~数十秒キープし、自然な呼吸を続けます。
腰を反らせないように、腰と床の隙間を埋めるようなイメージで行うのがポイントです。
ケア2:硬くなった太ももの裏側(ハムストリングス)を伸ばすストレッチ
腰椎すべり症の方は、ハムストリングスが硬くなっていることが多いです。
①椅子に浅く腰掛け、片方の足を前に伸ばし、かかとを床につけます。
②背筋を伸ばしたまま、骨盤から体を前に倒していきます。
③伸びを感じる位置で、20~30秒間キープします。反対側の足も同様に行います。
背中が丸まらないように注意しましょう。
ケア3:股関節周りの筋肉をほぐすストレッチ
股関節の動きが悪いと、その分、腰に負担がかかりやすくなります。
①仰向けに寝て、両膝を抱え込み、ゆっくりと胸に引き寄せます。
②そのままの状態で、体を左右にゆっくりと揺らすのも効果的です。
これらのセルフケアは、あくまで症状を安定させ、悪化を防ぐためのものです。
まとめ:腰椎すべり症と上手に付き合い、痛みやしびれのない毎日を!
さて、今回は「腰椎すべり症の悩み|腰痛・足のしびれを悪化させない生活習慣」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
腰椎すべり症と診断されると、不安な気持ちになるかもしれませんが、その状態を正しく理解し、日常生活で少し気をつけるだけで、症状の悪化を防ぎ、元気に過ごすことは十分に可能です。
では、今日のポイントをまとめます。
- 腰椎すべり症は、腰椎の一部が前方にすべり、腰痛や足のしびれ(脊柱管狭窄による)を引き起こす状態である。
- 特徴的な症状として、歩くと足が痛く・しびれて歩けなくなり、少し休むとまた歩けるようになる「間歇性跛行」がある。
- 症状を悪化させないためには、腰を「反らせる」姿勢や動作、長時間の「同じ姿勢」、腰に「ひねり」や「衝撃」が加わる動作、重いものを持つことを避けることが重要である。
- セルフケアとして、腹筋(インナーマッスル)を鍛えるドローインや、硬くなった太ももの裏側(ハムストリングス)や股関節周りのストレッチが有効だが、痛みが強い時は無理しないこと。
- 私たち整体師や鍼灸師は、筋肉の緊張緩和、全身のバランス調整、インナーマッスルの活性化、神経症状の緩和などを通じて、腰椎すべり症によるつらい症状を和らげ、悪化を防ぐサポートができる。
もし、あなたが腰椎すべり症と診断され、痛みやしびれでお悩みでしたら、どうぞ一人で抱え込まず、私たち専門家にご相談ください。
病院での治療と並行しながら、あなたの日常生活が少しでも快適になるよう、専門的な視点から全力でサポートさせていただきます。
痛みや不安のない、笑顔の毎日を取り戻しましょう!
こころ鍼灸整骨院



