まさか私が?椎間板ヘルニアの【初期症状チェックリスト】
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「スマートフォンを見ていると、自然と背中が丸まってしまう…」
「なんだか最近、息苦しさを感じることが増えた気がする…」
そんな経験はありませんか?
もしかしたら、その姿勢の悩みや息苦しさ、「巻き肩(まきがた)」という姿勢の歪みが深く関わっているのかもしれません。
巻き肩とは、両肩が体の前方に丸く巻き込むように入ってしまっている状態のことです。
猫背とセットになっていることも多く、現代人、特にデスクワークやスマホを長時間利用する方に非常に多く見られる姿勢の歪みです。
実はこの「巻き肩」、単に見た目の問題や肩こりを引き起こすだけでなく、私たちの生命活動に不可欠な「呼吸」にも大きな影響を与え、ひいては様々な体の不調に繋がる「万病のもと」とまでは言いませんが、それに近い状態を引き起こす可能性があるのです。
今回は、そんな「巻き肩」と「呼吸」の意外な関係性、そして、巻き肩がなぜ様々な不調を引き起こすのか、そのメカニズムと改善のヒントについて、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。
「巻き肩」ってどんな状態?まずはセルフチェック!
ご自身が巻き肩になっていないか、まずは簡単なセルフチェックで確認してみましょう。
①リラックスして鏡の前に立ち、横から自分の姿を見てみましょう。
理想的な姿勢では、耳の穴と肩の中心(肩峰:けんぽう)がほぼ一直線上にあります。
もし、肩の中心が耳の穴よりも明らかに前に出ている場合は、巻き肩の可能性が高いです。
②腕を自然に下ろした状態で、手の甲の向きを確認してみましょう。
理想的なのは、手の甲が体の真横、あるいは少し斜め前を向いている状態です。
もし、手の甲が体の正面を向いてしまっている場合は、肩関節が内側にねじれており、巻き肩のサインと考えられます。
③仰向けに寝て、肩の後ろ側と床との隙間を確認してみましょう。
リラックスした状態で、肩甲骨のあたりが床から浮いていませんか?
手のひらが入るくらいの隙間がある場合は、肩周りの筋肉が硬くなり、巻き肩になっている可能性があります。
これらのチェックで当てはまるものがあった方は、ぜひこの後の内容も注意して読んでみてくださいね。
なぜ「巻き肩」になると「呼吸」が浅くなるの?その驚きのメカニズム
「巻き肩と呼吸って、どう関係があるの?」と疑問に思うかもしれません。
実は、巻き肩になると、呼吸に深く関わる「胸郭(きょうかく)」の動きが大きく制限されてしまうのです。
胸郭とは、肋骨(ろっこつ)、胸骨(きょうこつ)、そして背骨(胸椎:きょうつい)によって構成される、鳥かごのような骨格のことで、肺や心臓といった大切な臓器を保護しています。
私たちが息を吸う時、この胸郭は主に横隔膜(おうかくまく)というドーム状の筋肉が収縮して下がることで下方向に広がり、さらに肋骨の間にある肋間筋(ろっかんきん)が働くことで前や横にも広がります。この胸郭の広がりによって肺が膨らみ、空気が取り込まれるのです。
しかし、巻き肩になるとどうなるでしょうか?
胸が圧迫され、胸郭が広がりにくくなる:
両肩が前に出て背中が丸まると、胸の前面が圧迫され、胸郭が前や横に広がる動きが制限されてしまいます。
まるで、風船を上から押さえつけているような状態です。これでは、肺が十分に膨らむことができず、一度に取り込める空気の量が減ってしまいます。
横隔膜の動きが悪くなる:
巻き肩に伴って猫背になると、内臓が下垂しやすくなったり、腹部の筋肉がうまく使えなくなったりして、横隔膜の上下運動もスムーズに行えなくなることがあります。
呼吸補助筋が過剰に働く:
胸郭や横隔膜の動きが悪くなると、体はなんとか酸素を取り込もうとして、首や肩の周りにある筋肉(僧帽筋、胸鎖乳突筋、斜角筋など)を過剰に使って呼吸しようとします。これらの筋肉は「呼吸補助筋」と呼ばれ、本来は深い呼吸の時などに補助的に働くものです。
巻き肩の人は、普段からこの呼吸補助筋に頼った「浅くて速い胸式呼吸」になりがちなのです。
このように、巻き肩は、呼吸のメインエンジンである胸郭や横隔膜の働きを妨げ、結果として「呼吸が浅くなる」という状態を引き起こしてしまうのです。
呼吸が浅いと何が問題?体に現れる様々な不調サイン
「呼吸が浅いくらい、大したことないんじゃない?」と思うかもしれません。
しかし、呼吸が浅い状態が続くと、私たちの体に様々な悪影響が現れる可能性があります。
酸素不足による疲労感・集中力低下:
体に取り込まれる酸素の量が減ると、脳や全身の細胞に十分な酸素が行き渡らなくなり、エネルギー産生が滞ります。
その結果、疲れやすくなったり、日中に眠気を感じたり、集中力や思考力が低下したりといった症状が現れやすくなります。
自律神経の乱れによる心身の不調:
浅くて速い呼吸は、交感神経(活動・緊張モードの神経)を優位にしやすく、リラックスモードである副交感神経の働きを抑制してしまいます。
自律神経のバランスが崩れると、イライラしやすくなったり、不安感が強くなったり、寝つきが悪くなったりするだけでなく、頭痛、めまい、動悸、消化不良、便秘といった身体的な不調も引き起こしやすくなります。
肩こり・首こりの悪化:
先ほどお話ししたように、浅い呼吸を補うために呼吸補助筋が過剰に働くと、首や肩の筋肉が常に緊張した状態になり、慢性的な肩こりや首こりを悪化させます。
いくら肩を揉んでも、呼吸の仕方が変わらなければ、根本的な解決には繋がりにくいのです。
冷え性・むくみ:
呼吸が浅いと、全身の血行が悪くなりがちです。特に手足の末端まで温かい血液が届きにくくなり、冷え性を引き起こしたり、老廃物の排出が滞ってむくみやすくなったりします。
免疫力の低下:
酸素不足や自律神経の乱れは、免疫細胞の働きを低下させる可能性があります。その結果、風邪をひきやすくなったり、アレルギー症状が悪化したりすることも。
代謝の低下による太りやすい体質:
酸素は脂肪を燃焼させるためにも不可欠です。呼吸が浅く、酸素の取り込み量が少ないと、代謝が低下し、脂肪が燃焼しにくい「太りやすい体質」になる可能性があります。
このように、「たかが呼吸の浅さ」と侮っていると、気づかないうちに様々な不調の種を育ててしまうことになりかねないのです。そして、その根本原因の一つに「巻き肩」が潜んでいるかもしれないのです。
巻き肩と浅い呼吸を改善!今日からできる簡単セルフケア
「巻き肩も呼吸も気になるけど、どうすればいいの?」と思いますよね。
ご自宅で簡単にできるセルフケア方法をいくつかご紹介します。
1.胸を開いて呼吸を深める「タオルストレッチ」
バスタオルを1枚用意し、縦に細長く丸めます。
仰向けに寝て、丸めたタオルを肩甲骨の間に、背骨に沿うように置きます。
両腕を体の横にリラックスして広げ、手のひらを上に向けます。
この状態で、ゆっくりと深い呼吸を繰り返します。鼻から息を吸い込み、胸が広がるのを感じ、口からゆっくりと息を吐き出します。
胸の前面が心地よく伸び、呼吸が深くなるのを感じられるはずです。5分程度行いましょう。
2.肩甲骨を動かして巻き肩をリセット「肩甲骨寄せエクササイズ」
椅子に座るか、立った状態で、背筋を伸ばします。
両肘を90度に曲げ、手のひらを前に向けます。
息を吐きながら、両方の肩甲骨を背骨に引き寄せるように、ゆっくりと胸を開きます。この時、肩が上がらないように注意しましょう。
数秒キープしたら、息を吸いながらゆっくりと元の位置に戻します。これを10~15回程度繰り返します。
肩甲骨周りの筋肉を意識して動かすことで、巻き肩を改善し、呼吸もしやすくなります。
3.横隔膜を意識した「腹式呼吸」の練習
楽な姿勢で座るか、仰向けに寝ます。
片方の手をお腹に、もう片方の手を胸に置きます。
まずは、ゆっくりと鼻から息を吸い込みます。この時、胸ではなく、お腹が風船のように膨らむのを意識します(お腹に置いた手が上に持ち上がるのを感じましょう)。
次に、ゆっくりと口から息を吐き出します。お腹がしぼんでいくのを感じましょう。
呼吸は、吸う時間よりも吐く時間を少し長めにすると、リラックス効果が高まります。これを1日数回、数分間行いましょう。
4.日常生活での「姿勢」を意識する
デスクワークやスマホ操作の際は、定期的に休憩を取り、胸を開くストレッチをしましょう。
椅子に座る時は、骨盤を立てて深く腰掛け、背筋を軽く伸ばすことを意識します。
立っている時も、頭のてっぺんから糸で吊られているようなイメージで、背筋を伸ばしましょう。
これらのセルフケアは、毎日コツコツと続けることが大切です。痛みを感じる場合は無理せず中止してくださいね。
まとめ:巻き肩改善で呼吸が変わる!健やかな体と心を手に入れよう
さて、今回は「【巻き肩は万病のもと?】呼吸が浅くなる意外な関係性」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「巻き肩」という一見単純な姿勢の歪みが、私たちの生命活動の基本である「呼吸」にまで影響を及ぼし、様々な不調を引き起こす可能性があることをご理解いただけたかと思います。
逆に言えば、巻き肩を改善することは、呼吸を深くし、心身の健康を取り戻すための大きな一歩となるのです。
では、今日のポイントをまとめます。
・巻き肩は、両肩が前方に丸く巻き込む姿勢の歪みであり、現代人に多く見られる。
・巻き肩になると、胸郭の動きが制限され、横隔膜の働きも悪くなり、呼吸が浅くなる。浅い呼吸は、呼吸補助筋の過剰な使用を招く。
・呼吸が浅い状態が続くと、酸素不足による疲労感や集中力低下、自律神経の乱れ、肩こり・首こりの悪化、冷え性・むくみ、免疫力低下、代謝低下など、様々な不調を引き起こす可能性がある。
・巻き肩と浅い呼吸を改善するためのセルフケアとして、胸を開くストレッチ、肩甲骨を寄せるエクササイズ、腹式呼吸の練習、日常生活での姿勢の意識が有効である。
・整体や鍼灸では、姿勢矯正、筋肉の緊張緩和、呼吸機能の改善、自律神経の調整などを通じて、巻き肩と浅い呼吸の根本的な改善をサポートできる。
もし、あなたが「巻き肩」や「呼吸の浅さ」、そしてそれに伴う様々な不調にお悩みでしたら、一度私たちのような専門家にご相談ください。
身体の不調を治すには、早期発見・早期対策が一番ですよ!
【四十肩・五十肩】痛くて腕が上がらない!放置の危険と改善法
こころ鍼灸整骨院



