9割の人が知らない「骨盤底筋」の重要性!
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「整骨院や接骨院って、健康保険がきくから安くて助かるよね!」
「肩こりや腰痛でも、先生が”うまいこと”やってくれるから保険で通えるんでしょ?」
そんな風に、整骨院や接骨院の「保険診療」について、なんとなく便利でお得なイメージをお持ちの方、多いのではないでしょうか?
確かに、急なケガなどで整骨院にかかる際、健康保険が使えるのは患者さんにとって大きなメリットです。
しかし、その一方で、整骨院・接骨院における健康保険の取り扱いについては、実は一般の方にはあまり知られていない「ルール」や「仕組み」、そして残念ながら「問題点」も存在するのです。
今回は、そんな整骨院・接骨院の「保険適用」に関する、ちょっと踏み込んだお話、いわば「業界の裏側」とも言える部分について、そして、患者さんが知っておくべき注意点や、本当に質の高い施術を受けるためのヒントを、プロの視点から詳しく解説していきたいと思います。
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これは、特定の院を批判したり、業界全体を否定したりするものではありません。
むしろ、患者さんが正しい知識を持ち、安心して適切な施術を受けられるようになるため、そして業界全体の健全な発展のために、知っておいていただきたい情報です。
整骨院・接骨院で「健康保険が使える」ってどういうこと?
まず、基本的なことから確認しておきましょう。
整骨院や接骨院で施術を行うのは、「柔道整復師(じゅうどうせいふくし)」という国家資格を持った専門家です。
そして、この柔道整復師が行う施術の中で、健康保険が適用されるのは、法律で定められた特定の「ケガ」に対してのみなのです。
具体的には、以下の5つのケースです。
骨折(こっせつ): 骨が折れたり、ひびが入ったりした場合。
(応急手当の場合を除き、医師の同意が必要です)
脱臼(だっきゅう): 関節がはずれた場合。
(応急手当の場合を除き、医師の同意が必要です)
打撲(だぼく): 体を強く打ったり、ぶつけたりして起こる「うちみ」。
捻挫(ねんざ): 関節をひねって靭帯などを痛めた場合。足首の捻挫などが代表的です。
挫傷(ざしょう): いわゆる「肉離れ」。筋肉や腱が損傷した場合。
これらの、原因がはっきりしている「急性の外傷性のケガ」に対して、柔道整復師が施術を行う場合に限り、健康保険が使えるというのが大原則です。
「あれ?じゃあ、いつもの肩こりや慢性的な腰痛は?」
そうなんです。
実は、日常生活での疲れや、原因のはっきりしない慢性的な肩こり、腰痛、神経痛、五十肩などは、原則として整骨院・接骨院では健康保険の適用対象外なのです。
この点をまず、しっかりと理解しておくことが非常に重要です。
知っておきたい!保険適用の「カラクリ」と「グレーゾーン」
「でも、私の行っている整骨院では、肩こりでも保険で見てくれるけど…?」
そんな疑問を持った方もいるかもしれませんね。
残念ながら、一部の整骨院・接骨院では、この保険適用のルールが厳密に守られていない、あるいは「グレーゾーン」とも言えるような運用がなされているケースが見受けられます。
これが、今回のテーマである「業界の裏側」のカラクリの一つです。
具体的に、どのようなことが行われている可能性があるのでしょうか?
カラクリ1:「負傷原因」の書き換え・創作
慢性的な肩こりや腰痛で来院した患者さんに対して、
「いつ、どこで、何をして痛めましたか?」と細かく質問し、あたかも「最近、急に痛めたケガ」であるかのように、負傷原因を患者さんと一緒に(あるいは院側主導で)作り上げてしまうケースです。
例えば、「昨日、重いものを持った時に腰をひねったことにしておきましょう」といった具合です。
これにより、本来は保険適用外の症状を、保険が使える「捻挫」や「打撲」として申請してしまうのです。
カラクリ2:「部位」の付け替え・水増し
実際に痛いのは肩だけなのに、「首も少し痛みますよね?」「背中も張ってますね?」と、痛む部位を増やして申請するケース。
あるいは、一度ケガをした部位が治った後も、別の日にまた同じ部位を「新たに負傷した」として、繰り返し保険請求を行うケースなどです。
これは、保険請求できる部位や回数を増やすことで、院の収入を増やそうとする意図があると考えられます。
カラクリ3:長期間にわたる「ダラダラ通院」の推奨
急性のケガであれば、通常は数週間から数ヶ月程度で症状は改善に向かいます。
しかし、明確な治療計画や治癒の目安が示されないまま、何ヶ月も、あるいは何年も同じような施術(電気治療や軽いマッサージなど)が続き、保険での通院を促されるケース。
本当にその通院が必要なのか、あるいは、もっと根本的な原因に対するアプローチが必要なのではないか、と疑問を感じる場合は注意が必要です。
カラクリ4:「ついでに自費」という名の混合診療もどき
保険診療の範囲内で行える施術は限られています。
そのため、「保険でできるのはここまでです。
もっとしっかり良くしたいなら、自費でこちらのコースもどうですか?」と、保険診療と自費診療を巧みに組み合わせ、高額な自費メニューへ誘導するケースです。
もちろん、患者さんが納得し、必要性を感じて選択するのであれば問題ありません。しかし、説明が不十分だったり、断りにくい雰囲気で勧められたりする場合は注意が必要です。
これらの行為は、健康保険制度の趣旨から逸脱しており、場合によっては「不正請求」や「不当請求」とみなされる可能性があります。
そして、このような運営がまかり通ってしまうと、本当に必要な医療に保険財源が使われなくなったり、私たち国民全体の保険料負担が増えたりする、といった問題にも繋がりかねません。
なぜ「カラクリ」が生まれるの?業界が抱える構造的な問題
では、なぜこのような「カラクリ」や「グレーゾーン」が生まれてしまうのでしょうか?
それには、整体業界、特に柔道整復師を取り巻く構造的な問題が影響していると考えられます。
柔道整復師の過剰供給と競争激化:
近年、柔道整復師の養成学校が増加し、資格を持つ人が増え続けています。その結果、整骨院・接骨院の数も増え、地域によっては過当競争とも言える状況が生まれています。
生き残りのために、少しでも多くの患者さんを集めようと、安易な保険適用に走ってしまう院が出てくる背景の一つです。
保険診療の「単価の低さ」と「制約の多さ」:
健康保険で認められている施術の料金(療養費)は、国によって細かく定められており、自由診療に比べて単価が低いのが現状です。また、施術内容や時間にも制約があります。
そのため、保険診療だけでは十分な収益を上げることが難しく、経営を維持するために、不適切な保険請求や自費診療への誘導といった手段に頼らざるを得ないと考える院が出てきてしまうのです。
患者側の「安く済ませたい」というニーズと「無知」:
患者さん側にも、「できるだけ安く、手軽に体の不調をなんとかしたい」というニーズがあるのは当然です。また、保険適用のルールについて詳しく知らない方がほとんどでしょう。
そのような患者さんの心理や無知につけ込み、安易な保険適用をアピールする院も存在するのです。
これらの問題が複合的に絡み合い、残念ながら「不適切な保険請求」がなくならない要因となっていると考えられます。
患者さんが知っておくべき「賢い選択」のための3つのポイント
では、私たち患者は、このような状況の中で、どのようにして信頼できる施術所を選び、適切な施術を受ければ良いのでしょうか?
ポイント1:「安さ」だけで選ばない!施術の「質」と「目的」を確認
「保険がきくから安い」という理由だけで施術所を選ぶのは危険かもしれません。
本当にその症状が保険適用の範囲なのか、どのような施術が行われるのか、そして、その施術によってどのような効果が期待できるのか、といった「施術の質」や「目的」をしっかりと確認しましょう。
慢性的な症状の根本改善を目指すのであれば、たとえ費用がかかっても、自費診療でじっくりと体と向き合ってくれる施術所を選ぶ方が、結果的に近道になることもあります。
ポイント2:「負傷原因」や「症状」を正直に伝える!
施術を受ける際には、いつ、どこで、何をして痛めたのか、どのような症状があるのか、といった情報を、ありのまま正確に伝えましょう。
「こう言えば保険がきくかな…」といった考えで、事実と異なる説明をするのは絶対にやめましょう。それは、結果的に自分自身のためになりませんし、不正請求に加担することにもなりかねません。
ポイント3:説明に納得できない場合は「質問する勇気」を持つ!
施術内容や料金、通院の必要性などについて、少しでも疑問や不安を感じたら、遠慮せずに施術者に質問しましょう。
「ホンモノ」の施術者であれば、患者さんの疑問に対して、誠実に、そして分かりやすく説明してくれるはずです。
説明が曖昧だったり、納得のいく答えが得られなかったりする場合は、他の施術所の意見を聞いてみる(セカンドオピニオン)のも一つの方法です。
まとめ:正しい知識で賢く選択!本当に信頼できる施術で健康な体を
さて、今回は「【業界の裏側】整骨院の保険適用、実はこんなカラクリが!?」という、少しデリケートなテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「知らなかった…」「もしかして、私も…?」と感じた方もいるかもしれませんね。
しかし、今回の内容を知っていただくことで、みなさんがより賢明な選択をし、本当に信頼できる施術を受けられるようになることを願っています。
では、今日のポイントをまとめます。
・整骨院・接骨院で健康保険が適用されるのは、主に原因がはっきりしている「急性の外傷性のケガ(骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷)」に限られる。慢性的な肩こりや腰痛などは原則対象外である。
・一部の整骨院では、負傷原因の書き換え、部位の水増し、不必要な長期通院の推奨、不適切な混合診療といった「カラクリ」や「グレーゾーン」の運用が行われている可能性がある。
・これらの背景には、柔道整復師の過剰供給と競争激化、保険診療の単価の低さと制約、患者側の安易な期待といった構造的な問題がある。
・患者さんが賢い選択をするためには、「安さ」だけで選ばず施術の質と目的を確認すること、「負傷原因」や「症状」を正直に伝えること、説明に納得できない場合は質問する勇気を持つことが重要である。
・本当に質の高い施術を受けるためには、保険適用のルールを正しく理解し、信頼できる施術者を見極める目を持つことが大切である。
私たち「こころ鍼灸整骨院」では、保険診療と自費診療のそれぞれのメリット・デメリットを患者さんにしっかりとご説明し、お一人おひとりの症状と目的に合った、最適な治療プランを透明性を持ってご提案することを何よりも大切にしています。
不必要な保険請求や、効果の期待できない施術をダラダラと続けることは一切ありません。
みなさんの大切な時間とお金を無駄にすることなく、一日でも早く健康で快適な毎日を取り戻せるよう、全力でサポートさせていただきます。
体のことで何かお困りのこと、あるいは保険診療についてご不明な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
こころ鍼灸整骨院



