予約が絶えない整体院の作り方

東角剛司

東角剛司

テーマ:整体・鍼灸全般

みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。

「独立して自分の整体院を開業したけど、なかなか患者さんが集まらない…」

「技術には自信があるのに、どうすればもっと多くの人に来てもらえるんだろう…」

「予約が安定せず、毎月の経営が不安だ…」

そんな風に、整体院や鍼灸院、整骨院の経営で悩んでいる先生方や後輩から相談を受けることがあります。

素晴らしい技術と熱い思いを持っていても、それが患者さんに伝わらなければ、そして実際に来院してもらえなければ、宝の持ち腐れになってしまいますよね。

私自身、まだまだ成功者には程遠いですが、それでも今はご予約をお断りするほど、多くのリピーター様に愛されています。


「予約が絶えない整体院」を作るためには、単に良い施術を提供するだけでなく、様々な工夫と努力が必要です。

今回は、私自身が「こころ鍼灸整骨院」を運営してきた経験や、多くの成功している治療院の事例などを踏まえながら、多くの患者さんに選ばれ、予約が絶えない整体院を作るための秘訣について、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

なぜあなたの院は選ばれない?予約が入らない整体院の「共通点」

まず、なぜ予約がなかなか入らないのか、その原因を探ることから始めましょう。
予約が安定しない整体院には、いくつかの共通点が見られることがあります。

「強み」や「専門性」が明確でない、伝わっていない:

「うちは何でもできます!」というのは、一見良さそうに聞こえますが、逆に言えば「何が一番得意なのか分からない」ということにも繋がりかねません。
例えば、「腰痛専門」「産後骨盤矯正に特化」「自律神経専門」など、明確な強みや専門性がないと、数ある整体院の中から患者さんに選んでもらうのは難しくなります。
また、強みがあったとしても、それがホームページやチラシ、SNSなどで効果的に伝えられていなければ、患者さんには届きません。



誰に来てほしいのか?「ターゲット」が曖昧:

「どんな症状で悩んでいる人に来てほしいのか?」「どんな年齢層、性別、ライフスタイルの人にアプローチしたいのか?」といったターゲット設定が曖昧だと、広告宣伝や院内の雰囲気づくり、情報発信の内容などがぼやけてしまい、響くべき人に響きません。
例えば、スポーツをしている学生向けと、更年期障害に悩む女性向けでは、アプローチの仕方が全く異なりますよね。



情報発信が不足している、または魅力的でない:

今の時代、患者さんはインターネットやSNSで情報を収集し、比較検討してから来院することがほとんどです。
ホームページがない、あっても情報が古い、ブログやSNSを全く更新していない、といった状態では、患者さんの目に触れる機会が少なく、存在すら知ってもらえません。
また、情報発信していても、専門用語ばかりで分かりにくかったり、院の魅力が伝わってこなかったりする内容では、興味を持ってもらえません。



「来てくれるのを待つ」だけの受け身の姿勢:

良い施術をしていれば、いつか口コミで広まるはず…と、ただ待っているだけでは、なかなか新規の患者さんは増えません。
チラシを配る、地域イベントに参加する、紹介キャンペーンを行うなど、積極的に「知ってもらう努力」「来てもらうきっかけ作り」をする必要があります。



リピートに繋がる「仕組み」や「魅力」がない:

一度来院してくれた患者さんに、「また来たい!」と思ってもらえなければ、予約は安定しません。
施術効果はもちろんのこと、院内の雰囲気、スタッフの対応、コミュニケーション、アフターフォローなど、患者さんが「この院を選んで良かった」「またこの先生に会いたい」と感じるような「付加価値」が重要です。


これらの点に、ドキッとした方もいるかもしれませんね。まずは現状を客観的に把握することが、改善への第一歩です。

「選ばれる整体院」になるために!今日からできる5つの戦略

では、多くの患者さんに選ばれ、予約が絶えない整体院を作るためには、具体的にどのような戦略が必要なのでしょうか?
私が考える5つの重要なポイントをご紹介します。


戦略1:あなたの院の「強み(USP)」を明確にし、徹底的に打ち出す!

USPとは、「Unique Selling Proposition」の略で、「独自の売り」や「他にはない強み」のことです。
数ある整体院の中から、なぜ患者さんがあなたの院を選ばなければならないのか?その理由を明確にすることが非常に重要です。


何に特化するのか?ターゲットを絞り込む:

「〇〇専門」と看板を掲げることで、その症状で悩んでいる患者さんにとっては非常に魅力的に映ります。
例えば、「慢性腰痛専門」「頭痛専門」「産後骨盤ケア専門」「スポーツ障害専門」「自律神経専門」など、ご自身の得意分野や情熱を注げる分野に特化することを検討してみましょう。
ターゲットを絞ることで、メッセージもより深く響きやすくなります。


独自の施術法や理論を確立する(〇〇式など):

もし、ご自身独自の施術法や考え方があるのであれば、それに名前をつけてブランド化するのも有効です。私の「東角式」もその一つです。
他院との差別化を図り、専門性をアピールすることができます。


「なぜその強みなのか?」ストーリーを語る:

単に「〇〇専門です」と伝えるだけでなく、なぜその分野に特化しようと思ったのか、どんな思いで施術に取り組んでいるのか、といったストーリーを伝えることで、患者さんの共感を呼び、信頼関係を築きやすくなります。



戦略2:見込み客に響く「情報発信」で認知度アップ!

素晴らしい技術や強みがあっても、それが知られなければ意味がありません。積極的に情報発信し、見込み客との接点を増やしましょう。


魅力的なホームページを作成・運用する:

ホームページは、現代の「院の顔」です。院の雰囲気、施術メニュー、料金、アクセス、スタッフ紹介、患者さんの声、そして何よりも「どんな悩みを解決してくれるのか」「どんな未来を提供してくれるのか」が明確に伝わるように作り込みましょう。ブログ機能で専門的な情報を発信することも非常に効果的です。
スマートフォン対応(レスポンシブデザイン)は必須です。


SEO対策で「見つけてもらう」努力をする:

SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)とは、Googleなどの検索エンジンで、特定のキーワードで検索された際に、自院のホームページが上位に表示されるようにするための対策です。
患者さんが検索しそうなキーワード(例:「旭区 腰痛」「大阪市 産後骨盤矯正」など)を意識したコンテンツ作りが重要です。このコラム連載も、その一環ですね。


SNS(Instagram、LINEなど)を戦略的に活用する:

Instagramでは、院内の雰囲気や施術の様子、セルフケア動画などを視覚的にアピールできます。LINE公式アカウントでは、予約受付やお得な情報の発信、個別の相談対応などが可能です。
ターゲット層に合わせて、適切なSNSを選び、継続的に情報を発信しましょう。


地域に根差したオフライン集客も忘れずに:

チラシのポスティングや新聞折り込み、地域のイベントへの参加、近隣店舗との提携なども、地域密何型の整体院にとっては有効な手段です。



戦略3:感動レベルの「施術体験」でファンを作る!

一度来院してくれた患者さんに「また来たい!」と思ってもらうためには、期待を超える「施術体験」を提供することが不可欠です。


徹底したカウンセリングと検査:

患者さんの話をじっくりと聞き、体の状態を丁寧に検査し、痛みの根本原因を特定することが、信頼関係構築の第一歩です。


分かりやすい説明と納得感のある提案:

専門用語を避け、患者さんが理解できる言葉で、体の状態や施術計画、通院の目安などを丁寧に説明しましょう。「なぜこの施術が必要なのか」を患者さんが納得することが重要です。


技術力はもちろん、心地よいコミュニケーションも:

高い技術力で症状を改善するのは当然のこと。それに加えて、患者さんがリラックスして施術を受けられるような温かい雰囲気づくりや、安心感を与えるコミュニケーションも非常に大切です。
「この先生なら安心して任せられる」と思ってもらうこと。


施術後の変化を実感してもらう工夫:

施術前後の体の変化(痛みの軽減、可動域の改善など)を、患者さん自身に実感してもらう工夫をしましょう。写真や動画で比較するのも効果的です。



戦略4:「また来たい」と思わせるリピート戦略と感動の仕組み

リピート率を高めることは、整体院経営の安定に不可欠です。

明確な治療計画とゴール設定:

「いつまでに、どのような状態になることを目指すのか」という治療計画とゴールを患者さんと共有することで、通院のモチベーションを高めます。


次回来院の「メリット」を伝える:

単に「次は〇日に来てください」ではなく、「次回は〇〇という施術を行うことで、さらに△△の効果が期待できますよ」といったように、次回来院のメリットを具体的に伝えましょう。


アフターフォローの徹底:

施術後の体の状態を気遣う連絡(LINEやメールなど)や、自宅でできるセルフケアのアドバイス、健康情報を定期的にお届けするなど、院の外でも患者さんとの繋がりを保つ工夫をしましょう。


「感動」を生み出す小さな心遣い:

例えば、誕生日カードを送る、季節に合わせた院内装飾をする、待ち時間に健康茶を出す、患者さんの趣味の話を覚えておくなど、マニュアルではない、心のこもった小さな心遣いが、大きな感動を生み、ファン化に繋がることがあります。



戦略5:常に学び続け、進化し続ける姿勢

医療技術や健康情報は日々進歩しています。また、患者さんのニーズも時代とともに変化していきます。

施術技術の研鑽を怠らない:

セミナーや勉強会に積極的に参加し、常に新しい知識や技術を学び続けましょう。


他の成功事例から学ぶ:

繁盛している治療院がどのような取り組みをしているのか、常にアンテナを張っておくことも大切です。


患者さんの声に耳を傾ける:

アンケートやヒアリングを通じて、患者さんの満足度や要望を把握し、改善に繋げましょう。


新しいことにも挑戦する勇気を持つ:

例えば、新しい施術メニューの導入、オンライン相談の開始、異業種とのコラボレーションなど、時代の変化に対応し、進化し続ける姿勢が、長期的な成功には不可欠です。

まとめ:技術と想いを形に!「予約が絶えない」は作れる!

さて、今回は「予約が絶えない整体院の作り方」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「予約が絶えない」という状態は、決して偶然生まれるものではなく、明確な戦略と日々の地道な努力の積み重ねによって作られるものです。
しかし、その根底にあるべきなのは、やはり「患者さんを良くしたい」という熱い想いだと私は信じています。

では、今日のポイントをまとめます。

・予約が入らない整体院には、「強み・専門性が不明確」「ターゲットが曖昧」「情報発信不足」「受け身の姿勢」「リピートの仕組みがない」といった共通点がある。

・選ばれる整体院になるためには、「強み(USP)の明確化と打ち出し」「見込み客に響く情報発信」「感動レベルの施術体験の提供」「リピート戦略と感動の仕組みづくり」「常に学び進化し続ける姿勢」という5つの戦略が重要である。

・特に、自院の「強み」を明確にし、ターゲット顧客に効果的に伝える情報発信と、期待を超える施術体験の提供が、ファンを作りリピートに繋げる鍵となる。

・アフターフォローや小さな心遣いも、患者満足度を高め、長期的な信頼関係を築く上で大切である。

・技術の研鑽はもちろん、時代の変化に対応し、新しいことにも挑戦する姿勢が、整体院の持続的な成長には不可欠である。

もし、あなたが今、整体院の経営で悩んでいるなら、ぜひ今回の内容を参考に、できることから一つずつ取り組んでみてください。

そして、何よりも大切なのは、「目の前の患者さんに誠心誠意向き合う」という原点を忘れないこと。
その想いが伝われば、きっとあなたの院も「予約が絶えない整体院」へと成長していくはずです。

こころ鍼灸整骨院

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東角剛司
専門家

東角剛司(柔道整復師・はり師・きゅう師)

こころ鍼灸整骨院

構造医学の視点から、個々の体の動かし方に合わせて骨格を整えます。肩や腰などの慢性的な痛みに向き合い、整骨院に通わずに済む健康な体づくりをサポート。実務者向けのセミナーも開催しています。

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