【ぽっこりお腹の原因】反り腰を治す!簡単トレーニングと注意点

東角剛司

東角剛司

テーマ:ストレッチ・運動

みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。

「ダイエットしても、なぜか下腹だけがぽっこり凹まない…」

「長時間立っていると、腰が痛くなってくる…」

そんなお悩み、ありませんか?
もしかしたら、その「ぽっこりお腹」や「腰痛」の原因、「反り腰(そりごし)」という姿勢の歪みにあるのかもしれません。

反り腰とは、その名の通り、腰のS字カーブが通常よりも強くなり、腰が反り返ってしまっている状態のこと。
一見、姿勢が良いように見えることもありますが、実は体に様々な悪影響を及ぼす可能性があります。

今回は、そんな「反り腰」がなぜ起こるのか、ぽっこりお腹や腰痛とどう関係しているのか、そして自宅でできる簡単な改善トレーニングと気をつけるべき注意点について、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

あなたは大丈夫?まずは「反り腰」簡単セルフチェック!

「もしかして、私も反り腰なのかな…?」と気になった方のために、まずは簡単なセルフチェック方法をご紹介します。

①壁を背にして立ってみましょう。
後頭部、肩甲骨、お尻、かかとを自然に壁につけます。
この時、腰と壁の間にできる隙間に、ご自身の「手のひら」を入れてみてください。

手のひらがちょうど入るくらい、または少し余裕がある程度 → 正常なS字カーブの可能性が高いです。

手のひらがスッポリと簡単に入り、さらに余裕がある(こぶしが入るくらい) → 反り腰の可能性が高いです。

手のひらがほとんど入らない、または腰が壁にピッタリつく → 反り腰とは逆の「フラットバック(平背)」の可能性があります。


②仰向けに寝てみましょう。
床に仰向けに寝て、リラックスします。
この時、腰と床の間にできる隙間を確認します。

手のひらが軽く入る程度 → 正常な可能性が高いです。

手のひらがスッポリと簡単に入ってしまう → 反り腰の可能性があります。


これらのチェックで「反り腰かも?」と思われた方は、ぜひこの後の内容もじっくり読んでみてくださいね。

なぜ「反り腰」になるの?知っておきたい主な原因

では、なぜ反り腰になってしまうのでしょうか?その原因は、一つだけとは限りません。日常生活の中に潜む様々な要因が考えられます。


原因1:骨盤の「前傾」が反り腰を招く!

反り腰と最も深く関係しているのが、体の土台である「骨盤の傾き」です。
骨盤が正常な位置よりも前に傾いてしまう「骨盤前傾(こつばんぜんけい)」という状態になると、バランスを取るために、その上に乗っている腰椎(腰の骨)が自然と前に反りやすくなります。これが反り腰の直接的な原因となるのです。

では、なぜ骨盤が前に傾いてしまうのでしょうか?

太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋など)の硬さ:
太ももの前側の筋肉が硬く縮こまっていると、骨盤を前方に引っ張ってしまいます。ヒールをよく履く女性や、長時間座りっぱなしのデスクワークの方に多い傾向があります。

股関節の付け根の筋肉(腸腰筋など)の硬さ:
この筋肉も骨盤を前傾させる作用があります。長時間座っていることが多い方は、この筋肉が縮こまりやすいです。

お腹のインナーマッスル(腹横筋など)の弱さ:
お腹の深層にあるインナーマッスルが弱いと、骨盤を正しい位置で支える力が弱まり、前に傾きやすくなります。



原因2:特定の「筋肉のアンバランス」が姿勢を崩す!

私たちの体は、たくさんの筋肉が互いにバランスを取り合って姿勢を保っています。
しかし、特定の筋肉が弱かったり、逆に硬く縮こまっていたりすると、そのバランスが崩れ、反り腰を引き起こすことがあります。

弱い筋肉:

お腹の筋肉(腹直筋、腹横筋など): お腹の筋肉が弱いと、腰を支える力が弱まり、腰が反りやすくなります。

お尻の筋肉(大殿筋など): お尻の筋肉は骨盤を後ろに傾ける作用があります。この筋肉が弱いと、骨盤が前に傾きやすくなります。

太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス): この筋肉も骨盤を後ろに傾けるのを助けます。


硬く縮こまりやすい筋肉:

背中の筋肉(脊柱起立筋など): 腰を反らせる筋肉が過剰に緊張していると、反り腰を助長します。

太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋など)

股関節の付け根の筋肉(腸腰筋など)



このように、「弱い筋肉」と「硬い筋肉」のアンバランスが、反り腰という姿勢の歪みを生み出すのです。



原因3:日常生活の「NG習慣」が反り腰を定着させる!

長時間のデスクワークやスマホ操作:
前かがみの姿勢が続くと、骨盤が前に傾きやすくなったり、背中の筋肉が緊張しやすくなったりします。

ヒールの高い靴の常用:
ヒールを履くと、体の重心が前に移動し、バランスを取るために腰を反らせる姿勢になりがちです。

妊娠・出産による体型の変化:
妊娠中はお腹が大きくなるため、バランスを取ろうとして腰を反らせる姿勢になりやすいです。また、出産後は骨盤周りの筋肉が緩みやすく、反り腰が定着してしまうことがあります。

間違った筋トレ:
例えば、腹筋運動のつもりで腰を反らせてしまったり、背筋運動で腰を過剰に反らせすぎたりすると、反り腰を悪化させる可能性があります。

反り腰が「ぽっこりお腹」や「腰痛」を引き起こすメカニズム

反り腰になると、なぜぽっこりお腹になったり、腰痛が出たりするのでしょうか?

ぽっこりお腹との関係:

反り腰になると、骨盤が前に傾きます。すると、骨盤の上に乗っている内臓(特に胃や腸など)が、本来あるべき位置よりも前方に押し出されるような形になります。
さらに、お腹の筋肉(特に腹横筋などのインナーマッスル)がうまく使えていない状態が多いため、内臓をしっかりと支えることができず、下腹部がぽっこりと前に出て見えてしまうのです。
これは、脂肪が増えたわけではないのに、お腹だけが目立ってしまう「見せかけのぽっこりお腹」とも言えます。



腰痛との関係:

腰椎(腰の骨)は、元々緩やかに前にカーブしていますが、反り腰になるとこのカーブが極端に強くなります。
すると、腰椎の後方にある椎間関節(ついきんかんせつ:背骨同士をつなぐ小さな関節)に常に圧迫ストレスがかかり、炎症や痛みを引き起こしやすくなります。
また、腰を反らせるために背中の筋肉(脊柱起立筋など)が常に緊張した状態になるため、筋肉性の腰痛も起こりやすくなります。
さらに、反り腰の状態が続くと、椎間板(背骨の間のクッション)にも偏った圧力がかかり、椎間板ヘルニアなどのリスクを高める可能性も考えられます。

今日から実践!反り腰改善のための簡単トレーニング&ストレッチ

「反り腰を治したいけど、何から始めればいいの?」という方のために、自宅で簡単にできる改善トレーニングとストレッチをご紹介します。
無理のない範囲で、毎日コツコツ続けてみましょう。


トレーニング1:お腹のインナーマッスルを鍛える「ドローイン」

仰向けに寝て、両膝を立てます。

ゆっくりと息を吐きながら、おへそを背骨に近づけるように、お腹を薄くしていきます。この時、腰と床の隙間を埋めるようなイメージです。

お腹を薄くした状態を数秒~数十秒キープし、自然な呼吸を続けます。

ゆっくりと力を抜きます。これを数回繰り返します。
ポイントは、肩や胸に力が入らないように、お腹の深層部を意識すること。慣れてきたら、座った姿勢や立った姿勢でも行ってみましょう。



トレーニング2:お尻の筋肉を鍛える「ヒップリフト(お尻上げ)」

仰向けに寝て、両膝を立て、足は腰幅程度に開きます。両腕は体の横に置きます。

息を吐きながら、お尻をゆっくりと持ち上げ、膝から肩までが一直線になるようにします。この時、お尻の筋肉がキュッと締まるのを意識しましょう。

数秒キープしたら、息を吸いながらゆっくりとお尻を下ろします。これを10~15回程度繰り返します。
腰を反らせすぎないように注意し、お尻の力で持ち上げることを意識しましょう。



ストレッチ1:硬くなった太ももの前側を伸ばす「大腿四頭筋ストレッチ」

横向きに寝て、下側の腕で頭を支えます。上側の膝を曲げ、同じ側の手で足首または足の甲を持ちます。

ゆっくりと踵をお尻に近づけるように、太ももの前側を伸ばします。この時、腰が反らないように、お腹に軽く力を入れておきましょう。

気持ちよく伸びるところで20~30秒キープ。反対側も同様に行います。



ストレッチ2:縮こまった股関節の付け根を伸ばす「腸腰筋ストレッチ」

片膝立ちになります。前側の足は膝を90度に曲げ、後ろ側の足は膝を床につけ、足の甲も床につけます。

背筋を伸ばし、骨盤を立てたまま、ゆっくりと体重を前に移動させ、後ろ側の足の股関節の付け根(太ももの前側の上部)が伸びるのを感じます。

気持ちよく伸びるところで20~30秒キープ。反対側も同様に行います。
腰を反らせないように注意し、お腹に軽く力を入れて骨盤を安定させることがポイントです。


これらのトレーニングやストレッチは、あくまで一例です。痛みが強い場合や、やり方がよく分からない場合は、無理せず専門家にご相談ください。

反り腰改善のための注意点!これだけは守って!

反り腰を改善しようと頑張っても、やり方を間違えると効果が出なかったり、かえって体を痛めたりする可能性があります。
以下の点に注意しましょう。


痛みを我慢して行わない:
トレーニングやストレッチ中に痛みを感じたら、無理せず中止するか、負荷を軽くしましょう。


正しいフォームを意識する:
回数や時間よりも、正しいフォームで行うことが最も重要です。鏡を見ながら行ったり、専門家に見てもらったりするのも良いでしょう。


継続することが大切:
効果を実感するには、ある程度の期間、継続して行う必要があります。焦らず、毎日の習慣にすることを目指しましょう。


日常生活の姿勢も見直す:
トレーニングだけでなく、普段の立ち方、座り方、歩き方など、日常生活での姿勢を意識することも非常に大切です。

まとめ:反り腰改善で、ぽっこりお腹も腰痛もスッキリ!

さて、今回は「【ぽっこりお腹の原因】反り腰を治す!簡単トレーニングと注意点」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「ぽっこりお腹や腰痛が、まさか反り腰とこんなに深く関係していたなんて!」と驚かれた方もいるかもしれませんね。
反り腰は、見た目の問題だけでなく、様々な体の不調を引き起こす可能性がある、見過ごせない姿勢の歪みです。

では、今日のポイントをまとめます。

・反り腰は、骨盤の前傾や特定の筋肉のアンバランス、日常生活の習慣などが原因で起こる姿勢の歪みである。

・反り腰になると、内臓が前方に押し出されてぽっこりお腹になったり、腰椎に過度な負担がかかり腰痛を引き起こしたりする。

・反り腰のセルフチェック方法として、壁立ちテストや仰向け寝テストがある。

・反り腰改善には、お腹のインナーマッスルやお尻の筋肉を鍛えるトレーニング、太ももの前側や股関節の付け根を伸ばすストレッチが有効である。

・トレーニングやストレッチを行う際は、痛みを我慢せず、正しいフォームを意識し、継続することが大切であり、日常生活の姿勢も見直す必要がある。


もし、あなたが「反り腰」や、それに伴う「ぽっこりお腹」「腰痛」に悩んでいるなら、一度私たち専門家にご相談ください。

あなたの体の状態を詳しくチェックし、反り腰の原因となっている根本的な問題にアプローチすることで、スッキリとしたお腹と痛みのない快適な体を取り戻すお手伝いをさせていただきます。

こころ鍼灸整骨院

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東角剛司
専門家

東角剛司(柔道整復師・はり師・きゅう師)

こころ鍼灸整骨院

構造医学の視点から、個々の体の動かし方に合わせて骨格を整えます。肩や腰などの慢性的な痛みに向き合い、整骨院に通わずに済む健康な体づくりをサポート。実務者向けのセミナーも開催しています。

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