【四十肩・五十肩】痛くて腕が上がらない!放置の危険と改善法
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「なんだか最近、理由もなくイライラする…」
「夜、なかなか寝付けないし、朝もスッキリ起きられない…」
「頭痛や肩こりが慢性化していて、体もだるい…」
こんな風に、原因がはっきりしない体の不調に悩まされていませんか?
もしかしたら、その不調、私たちの体を陰で支えてくれている「自律神経」のバランスが乱れているサインかもしれません。
今回は巷でよく聞く「自律神経」について、その働きから乱れる原因、そして私たち専門家ができる対策まで、分かりやすく解説していきたいと思います。
そもそも「自律神経」って何してるの?私たちの体の陰の立役者
まず、「自律神経」とは一体何なのか、その基本的な働きから見ていきましょう。
私たちの体には、自分の意思で動かせる部分(例:手足を動かす、話すなど)と、自分の意思とは関係なく、勝手に働いてくれている部分があります。
例えば、心臓を動かす、呼吸をする、食べ物を消化する、体温を調節する、汗をかく…これらは、私たちが「よし、今から心臓を動かすぞ!」と意識しなくても、体が自動的に行ってくれています。
この「自動的に体の機能をコントロールしている神経」こそが、自律神経なのです。
まさに、私たちの体の機能を陰で支えてくれている「縁の下の力持ち」のような存在ですね。
自律神経は、大きく分けて2つの種類があります。
【交感神経(こうかんしんけい)】
主に体が活動している時や、緊張している時、ストレスを感じている時に活発になります。
心拍数を上げたり、血管を収縮させたり、瞳孔を開いたりして、体を「戦闘モード」や「興奮モード」にする働きがあります。
車で例えるなら、「アクセル」のような役割です。
【副交感神経(ふくこうかんしんけい)】
主に体がリラックスしている時や、眠っている時、食事中などに活発になります。
心拍数を落ち着かせたり、血管を拡張させたり、消化を促進したりして、体を「休息モード」や「リラックスモード」にする働きがあります。
車で例えるなら、「ブレーキ」のような役割です。
この交感神経と副交感神経が、まるでシーソーのようにバランスを取りながら働くことで、私たちの体は健康な状態を保つことができます。
日中は交感神経が優位になって活動的に過ごし、夜は副交感神経が優位になって体を休ませる、というリズムが大切なのです。
自律神経が乱れると…体に現れる様々なSOSサイン
では、この交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうと、私たちの体にはどんなことが起こるのでしょうか?
自律神経は全身のあらゆる器官の働きに関わっているため、その乱れは本当に様々な症状として現れます。
まさに、体からの「SOSサイン」ですね。
【身体的な症状の例】
①全身症状: 慢性的な疲労感、だるさ、めまい、立ちくらみ、微熱が続く、ほてり、手足の冷え、多汗または汗が出にくい
②頭・顔・首・肩: 頭痛(ズキズキ、締め付けられる感じなど)、頭が重い、肩こり、首こり、眼精疲労、目の乾き、耳鳴り、口の渇き
③循環器系: 動悸、息切れ、胸の圧迫感、不整脈、血圧の変動
④消化器系: 食欲不振、吐き気、胃もたれ、胃痛、便秘、下痢、腹部膨満感、過敏性腸症候群(IBS)
⑤呼吸器系: 息苦しさ、呼吸が浅い、のどの違和感
⑥泌尿器・生殖器系: 頻尿、残尿感、生理不順、生理痛の悪化、性機能障害
⑦筋肉・関節: 手足のしびれ、震え、筋肉の緊張やこわばり
【精神的な症状の例】
①イライラしやすい、怒りっぽい
②不安感が強い、漠然とした恐怖感
③気分の落ち込み、憂鬱な気分が続く
④やる気が出ない、集中力がない
⑤記憶力の低下
⑥不眠(寝つきが悪い、途中で目が覚める、朝早く目が覚めるなど)
⑦感情の起伏が激しい
これらの症状は、一つだけ現れることもあれば、複数同時に現れることもあります。
また、症状の出方や強さには個人差が大きいのが特徴です。
「もしかして、私のこの不調も自律神経の乱れが原因かも…?」と心当たりのある方もいるかもしれませんね。
なぜ乱れるの?自律神経のバランスを崩す主な原因
では、どうして自律神経のバランスは乱れてしまうのでしょうか?その主な原因を見ていきましょう。
1.過度なストレス(精神的・身体的)
現代社会における最大の原因の一つが「ストレス」と言えるでしょう。
仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、家庭環境の変化といった精神的なストレスだけでなく、過労、睡眠不足、不規則な生活、気温の変化、騒音といった身体的なストレスも、自律神経に大きな影響を与えます。
ストレスを感じると、交感神経が過剰に働き続け、副交感神経の働きが抑制されてしまうため、バランスが崩れてしまうのです。
2.不規則な生活習慣
私たちの体には、朝起きて夜眠るという「体内時計(サーカディアンリズム)」が備わっています。
夜更かし、朝寝坊、昼夜逆転の生活、不規則な食事時間などは、この体内時計を狂わせ、自律神経の乱れに直結します。
特に、夜遅くまでスマートフォンやパソコンの画面を見ていると、脳が興奮状態になり、副交感神経への切り替えがうまくいかなくなることがあります。
3.ホルモンバランスの変化
特に女性の場合、月経周期、妊娠・出産、更年期など、ホルモンバランスが大きく変動する時期には、自律神経も影響を受けやすく、バランスを崩しやすくなることが知られています。
更年期障害の様々な症状(のぼせ、発汗、イライラなど)も、女性ホルモンの減少と自律神経の乱れが深く関わっていると考えられています。
4.体の歪み(姿勢の悪さ)
これは私たち整体師・鍼灸師が特に注目するポイントですが、猫背やストレートネック、骨盤の歪みといった体の構造的な問題も、自律神経の働きに影響を与えることがあります。
背骨の中には自律神経の重要な通り道があります。姿勢が悪く背骨が歪むと、これらの神経が圧迫されたり、スムーズな情報伝達が妨げられたりして、自律神経の機能が低下することがあるのです。
5.性格や気質
完璧主義で何事もきっちりしないと気が済まない方、責任感が強く何でも一人で抱え込んでしまう方、周りの人に気を使いすぎる方、心配性な方などは、ストレスを溜め込みやすく、自律神経が乱れやすい傾向があると言われています。
自分でできる!自律神経を整えるための対策
自律神経の乱れは、日々の生活習慣を見直すことで、ある程度予防したり、改善したりすることが期待できます。今日からできる対策をいくつかご紹介しましょう。
1.生活リズムを整える
毎日同じ時間に寝起きし、規則正しい生活を送ることが基本です。
特に朝、太陽の光を浴びることは、体内時計をリセットし、セロトニン(幸せホルモンとも呼ばれます)の分泌を促すのに効果的です。
2.バランスの取れた食事を心がける
特定の栄養素に偏らず、様々な食材をバランス良く摂ることが大切です。
特に、ビタミンB群(神経の働きを助ける)、ビタミンC(ストレス対抗ホルモンの生成に関わる)、カルシウムやマグネシウム(神経の興奮を抑える)などを意識して摂取すると良いでしょう。
また、腸内環境を整えることも自律神経の安定に繋がると言われていますので、発酵食品や食物繊維を積極的に摂るのもおすすめです。
3.質の高い睡眠をとる
睡眠は、心と体を休息させ、自律神経のバランスを回復させるための非常に重要な時間です。
寝る前にカフェインを避けたり、ぬるめのお風呂にゆっくり入ったり、リラックスできる音楽を聴いたりして、スムーズに入眠できる環境を整えましょう。
寝る前のスマホやパソコンの使用は極力控えたいですね。
4.適度な運動を取り入れ
ウォーキングやジョギング、ヨガ、水泳などの有酸素運動は、血行を促進し、ストレス解消にも効果的です。
激しい運動である必要はありません。
自分が心地よいと感じる程度の運動を、無理なく続けることが大切です。
5.リラックスする時間を作る
忙しい毎日の中でも、意識してリラックスできる時間を作るようにしましょう。
深呼吸をする、好きな音楽を聴く、アロマを焚く、ゆっくりお風呂に入る、瞑想するなど、自分に合ったリラックス方法を見つけてみてください。
6.ストレスと上手に付き合う
ストレスを全くなくすことは難しいかもしれませんが、自分なりのストレス解消法を見つけて、上手に発散することが大切です。
趣味に没頭する、友人と話す、自然の中で過ごすなど、心が軽くなることを見つけてみましょう。
まとめ:自律神経を整えて、健やかな毎日を取り戻そう!
さて、今回は「自律神経が乱れるとどうなるの?原因と対策」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
自律神経は、私たちの健康を陰で支える非常に重要なシステムであり、そのバランスが崩れると、心身に様々な不調が現れることをご理解いただけたかと思います。
では、本日のポイントをまとめます。
・自律神経は、交感神経(アクセル役)と副交感神経(ブレーキ役)のバランスで成り立っている。
・自律神経が乱れると、疲労感、頭痛、肩こり、めまい、不眠、イライラ、不安感など、多岐にわたる症状が現れる。
・主な原因は、過度なストレス、不規則な生活習慣、ホルモンバランスの変化、体の歪みなど。
・対策としては、生活リズムを整える、バランスの取れた食事、質の高い睡眠、適度な運動、リラックス、ストレスケアが重要である。
もし、原因不明の不調が続いていたり、「もしかして自律神経の乱れかも?」と感じていたりするなら、まずはご自身の生活習慣を見直すことから始めてみましょう。
そして、セルフケアだけでは改善が難しい場合は、決して一人で抱え込まず、私たち専門家にご相談ください。
こころ鍼灸整骨院



