機能不全家族で育ち、幸せな恋愛ができない時の対処法
アダルトチルドレンは幼少期に親から十分な愛情を得ることができず、大人になって恋愛で悩む人も少なくありません。
なぜ大人になって恋愛で苦労するのか?
それは子供の頃の親子関係で
身につけた対人関係のパターンを
恋愛にも適用してしまうからです。
この記事ではアダルトチルドレンの
恋愛における深層心理を解説します。
自己分析や内観する際の
ヒントにして頂けますと幸いです。
こんにちは。
公認心理師の大城ケンタです。
よろしくお願いします。
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アダルトチルドレンは恋愛できない!?と悩む理由5つ
①心の壁を作って恋愛関係を深めにくい
アダルトチルドレンの人は、幼少期の親子関係で心が深く傷ついています。
子供の頃に、以下のような経験をしています。
・自由に行動したら怒られる
・自由に感情表現したら否定される
・わがままを言える雰囲気ではなかった
・欲しい物を欲しいと言ったら否定される
・何をしても、何を言っても否定される
こういった経験をしているので、
・ありのままの自分では愛されない
・自由に振る舞ったら攻撃される
・これ以上攻撃されたくない、傷つきたくない
無意識ではそう思っています。
そこで大人になって恋愛をした時に
好きな人であっても心の壁を作って、
傷つかないように自分を守っているのです。
恋愛関係が深まり、本当の自分を知られて、
相手に否定されて嫌われるのが怖いのです。
だから、恋人が好きだけど
関係を深めることが難しいのです。
②相手に尽くしてしまう
アダルトチルドレンは、親から否定されないように自分を守ろうとして、常に親の機嫌を伺いながら、親が喜ぶ態度を取る傾向があります。
親から否定されないように良い子を演じる
その対人関係のパターンをそのまま恋愛にも適用してしまいます。
だからアダルトチルドレンは恋人の顔色を伺い、恋人が喜ぶ態度を取ります。恋人に否定されないように良い人を演じるのです。
そして無意識に相手に尽くしてしまいます。
恋愛において相手に尽くせば尽くすほど、
自分の欲求や要求は後回しになります。
又、相手が喜ぶ態度を取らなければならないので、本当は嫌なのに笑顔で対応したり、自由に自分の意見を言えず恋愛が苦しくなります。
相手に尽くすほど恋愛が苦しくなる一方で、「相手に尽くす自分が好き」という人も少なくありません。
相手に尽くしている自分に価値を感じたり、
優越感を感じることがあります。
・相手のお世話をする自分が好き
・相手のお世話をする優しい人でありたい
このように無意識で思っている場合、
お世話をしなければならないような
問題を抱えた人を好きになる傾向があります。
そういった点でアダルトチルドレンは
恋愛の苦しさから抜け出すことが難しいのです。
③相手を信用できず、相手の愛情を受け取れない
アダルトチルドレンは、子供の頃から
親の感情処理をさせられていたのです。
・親の愚痴や文句を聞かされる
・家庭内での喧嘩の仲介役する
・親からの虐待や暴力に抵抗できなかった
あるいは、子供でありながら「親の役割」を押し付けられることもあります。
・子供の頃から親の代わりに家事していた
・大人になって親にお金を仕送りしている
このように、精神的にも物理的にも
親のお世話をしなければならなかったのです。
そういった家庭で育ったアダルトチルドレンは
無意識に親に利用され、親に支配されたことに
大きな怒りや不信感を持っています。
そこで恋愛という距離感の近い人に対して
利用されるような不信感が湧いてくるのです。
・どうせ相手は私を利用するに違いない
・どうせ相手は私を見捨てるだろう
・どうせ相手は浮気するだろう
・連絡がないのは浮気しているに違いない
・優しくしてくれるのは何か裏があるに違いない
このように偏った思考で相手を疑い、
恋人の愛情を素直に受け取れないのです。
常に相手を疑って信用できないので
恋愛が苦しくなります。
④常に相手の愛情を確かめようとする
アダルトチルドレンは、
とにかく傷つくことを恐れています。
・本当の自分を見せるのが怖い
・恋人に浮気されるのが怖い
・騙されて利用されるのが怖い
・必要とされずに見捨てられるのが怖い
そういった最悪の事態を常に想定しています。
そして最悪の事態になっては困るので、
常に恋人の愛情を確かめようとしたり、
恋人の行動を把握したくなります。
・連絡の頻度やデートの回数が減っていないか
・恋人がSNS等で他の異性とやりとりしていないか
・恋人のSNSやゲームアプリのログイン状況など、相手の行動を把握する
・喧嘩したら「別れる」と言って、引き留めてくれるか相手を試す
こういったことをして
少しでも愛情が減ったと感じたら、
「ほら、やっぱり私のこと愛してない」
「ほら、やっぱりこの人も浮気するんだ」
「ほら、やっぱりこの人も私のことどうでもいいんだ」
そう結論づけて、安心したいのです。
そうすれば、傷つくのは傷つくけれど、
心の準備ができている為にダメージが少ないのです。
アダルトチルドレンが相手を疑うのは、
最悪の事態になって傷つきたくないからです。
不安や疑いの気持ちがベースにあると、
恋愛がうまくいかないのも仕方ありません。
⑤自分から関係を壊す
アダルトチルドレンは、相手を信用できず、
不安な気持ちで恋愛をしています。
恋人からの連絡が減ったり、
恋人が他の異性と親しくしていると、
最悪の事態を想定して情緒不安定になります。
その苦しさに耐えられず、
自分から関係を壊すこともあります。
そして感情をコントロール
できなかった自分を責めて後悔する。
これがアダルトチルドレンの恋愛パターンです。
アダルトチルドレンが苦しい恋愛から抜け出す方法
①自分の恋愛パターンを自覚する
まずはこの記事を参考にして、
幼少期の親子関係を振り返り、
自分の恋愛パターンを認識しましょう。
「恋人が連絡くれないから不安になる」
「過去に浮気されたから信用できない」
「相手が悪い。相手に問題がある」
そういった気持ちも理解できます。
ただ、相手のせいにしていたら、
いつまでも同じ恋愛パターンから
抜け出すことはできません。
幼少期の親子関係を振り返り、
自分の恋愛パターンを知りましょう。
・自分から心の壁を作っていること
・自分から相手に尽くしていること
・自分から過度に相手を疑っていること
・自分から関係を壊したくなること
こういった自分の心の癖や
恋愛パターンを知ることが大切です。
相手を変えることはできないので、
自分を変える為には、まず自分を知り、
問題意識を持つことから始めましょう。
②自分を変える意思を持つ
自分の心の癖や恋愛パターンを知ったら、
「うまく恋愛できない自分を変えたい!」
という意思を持つことも大切です。
別の言い方をすると、
モチベーションや動機付けが大事です。
なぜあなた自分を変えたいのか?
なぜうまくいかない恋愛から抜け出したいのか?
あなたが変わりたい理由です。
実際のカウンセリングでも
モチベーションや動機付けが低い場合、
改善が難しいこともあります。
まずは自分を変えたい理由を明確にして、
「自分を変えるぞ!」という意識や
心持ちを大切にしましょう。
③自分で自分の心を満たす
アダルトチルドレンは幼少期に
親から十分な愛情を得られなかったり、
親に十分甘えられない経験をしています。
そして親から十分な愛情を得られず、
他人に対して不信感を持っています。
「他人に甘えたい気持ち」と
「他人への不信感」が混在している状態です。
ここがアダルトチルドレンの
恋愛における苦しさの一つです。
恋人に親の役割をしてもらうのは難しいので
恋人に愛情をもらうのではなく、
自分で自分の心を満たしましょう。
ポイントは、できるだけ我慢しないこと。
・欲しい物を我慢せずに買う
・行きたい場所に我慢せずに行く
・言いたいことを我慢せずに言う
・辛い時は我慢せずに助けてもらう
こういったことを日常から心掛けることで
少しずつ自分の心を満たしていきましょう。
④極端な思考になっていないか確認する
アダルトチルドレンは他人への不信感が強く、
ネガティブ思考に陥りやすいのが特徴です。
恋人からの連絡が遅いと、
「もしかして浮気してる」
「私のこと嫌いになったのか?」
「もう私と会いたくないのか?」
と疑ってしまいます。
他の理由があるかもしれないのに、
他の理由は頭に浮かびません。
それは視野が狭くなっていて、
極端な思考になっている状態です。
そんな時は、
「私の考えは本当に正しいのか?」
「私の考えは現実的だろうか?」
「私は今、視野が狭くなっていないだろうか?」
と自分に問いかけることが役立ちます。
恋人から連絡が来ない時、
「仕事で疲れているのかもしれない」
「前回デートした時はとても優しかった」
「私が勘繰り過ぎているのかもしれない」
このように冷静な視点で、
自分の思考を検討してみましょう。
⑤相手に尽くしすぎず対等な関係を築く
アダルトチルドレンの恋愛では
対等な関係を築くことに難しさがあります。
・相手に嫌われたくない
・相手を傷つけたくない
・相手に尽くしている優しい自分が好き
こういった思いから、
相手に尽くしてしまうからです。
これでは恋愛で我慢することが多く
相手の愛情を受け取ることが出来ません。
全く相手に尽くさないのではなく、
「あまり尽くしすぎない」
ということを意識しましょう。
必要以上に相手に気を使わない
必要以上に相手のお世話をしない
必要以上に愛想笑いをしない
こういったことを意識して
対等な関係を築くことで恋愛が楽になります。
まとめ
この記事ではアダルトチルドレンの
恋愛が難しい理由について解説しました。
ただし、アダルトチルドレンの人も
心から幸せな恋愛をしたいし、
もっと恋人との関係を深めたいのです。
それが本心ですよね。
しかし、相手に嫌われないように、
良い人を演じて相手に尽くしてしまう。
最悪の事態に陥って傷つかないように
相手の行動を把握し、相手の心を深読みする。
そして不安や不信感に耐えられず、
自分から関係を壊す。
このアダルトチルドレン特有の
恋愛パターンに陥ってしまっているのです。
この記事を参考にして、
まずは自分の心の癖や恋愛パターンを認識して
少しずつ自分を変えていきましょう。
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