ゴルフや仕事、人生における「感謝」と「気遣い」の好循環
今、あなたが最も改正して欲しいルールは?
以前、アメリカのゴルフ雑誌が約5000人の読者を対象に次のようなアンケートを試みましたそうです。
「今、あなたが最も改正して欲しいルールは?」
すると、実に9割を超える4700人が同じ答えを書きました。
≪グリーン上のスパイク跡を無罰で直せるようにして欲しい≫
当然な結果と言えます。
しかし、当時もマナー凋落の時代と言われており、ほとんどのゴルファーがスパイク跡の修復を願っているとは驚きの結果と言えます。
今現在、日本で同様のアンケートをしたらどうでしょうか?
同じ結果にならないかもしれません。
「ホールアウトするまでは、スパイク跡を無罰で直すことができない」というルール自体を知らない人が多いのではないでしょうか。
プレー中、直せる傷は、唯一ボールマークだけであって、鋭利なスパイクシューズによる傷跡は直すことができないのです。自分のパットラインの芝に鋭利な傷跡が残されていると、これほど腹立たしく思うことはありません。
そんな「スパイク跡」にまつわるお話です。
尋常でない「スパイク傷」をつけているのは誰だ!
名門と言われる関東近郊にあるゴルフ場での出来事。
このゴルフ場のメンバーであるAさんが、仲良しゴルファー3人とともにスタートしました。そして1番のグリーンに到着したとき、みんなの血相が変わりました。
尋常ではないスパイク跡が、グリーン上のあちらこちらにありました。
グリーンではヒザを高く上げて引きずらずに歩くことがゴルフの基本とされています。
どうやら犯人は歩き方のノウハウを全く知らないらしく、足を地面に置いてから、グッと足元をねじりながら歩いたかのように芝生がめくれあがっています。
そればかりか、ピンの周囲にも鋭利な切り傷が2本、3本と残されてありました。
「こりゃ、ひどい!」
「一体、どうなってんだ!」
長いゴルフ人生の中でも、いまだかつて見たことがないような爪痕でした。
一同絶句したまま惨状に目をやっていましたが、とりあえずホールアウトしなければならないと、全員憤怒の行き場がないままに押し黙ってパッティングを終わらせました。
「前の組だろうか」
「ともかく様子を見よう」
2番グリーンにたどり着いてみると、またもや傷だらけの惨状。
3番ホールでプレーしている前の組の一人の動きを見ると、やたらダフって芝を跳ね上げるビギナーのような姿が見えました。
ディボット跡などお構いなし。バンカーに入っても均す気配がない。
さらに注意して見ると、グリーン上で飛び跳ねる姿まで披露しています。
「間違いない!あいつだ!」
「おれが行って怒鳴りつけてやる」
全員が息巻く中、メンバーのAさんが手で制し、証拠もなしに騒ぎ立てたら厄介になるからと言って、近くで作業していたコース管理の男性を呼び、4番グリーンに先回りして見に行ってくれるように頼みました。
「あなたは何も言わなくてもいいからね。ただ素知らぬふりをしながら連中の様子を観察して、そっと知らせてくれないか」
やがてコース管理の人が戻ってきました。
「ひどすぎます!なぜ一緒にプレーしているメンバーのBさんは黙っているのでしょうか?」
「そのBさんはどうしてる?」
「パターでビジターさんが荒らした跡をトントン叩きながら回っています」
「そのビジターはどんな男?」
「市長ですよ!」
同伴しているメンバーのBさんは市長の娘婿。
この市長はワンマンで、お世辞にも紳士とは呼べないご仁ですが、面子にこだわらない凄腕でもありました。そんな関係なので、Bさんも注意できずに、こそこそと後をついてトントンしながら回っている様子。
しかし、たとえ市長であっても、このマナー違反を後続のプレーヤーとしては見過ごすことができません。次の茶店で注意することにしました。
茶店で市長の組に追いつき、早速Aさんは注意をしました。
「スパイクの傷跡がつかないように、静かに歩いてくれませんか。グリーンは神聖かつ、乙女の肌より敏感なところですから」
この言葉に市長が食ってかかりました。
「君は、何をバカなことを言っとんだ。人が歩けば足跡も残るだろう。ましてや鋲のついた靴でやってんだ。穴が開いて当たり前だろ!」
「慎重に歩いた上での穴ぼこは仕方がありません。でもあなたは慎重に歩いていません。グリーンを立ち去るとき、振り返ってご自分の歩いた跡を見てください」
「君は市長の私に因縁をつけるのか。それじゃ、君は裸足でパターをしとるのか、え?アホンダラ!」
「あなたにゴルフをする資格はない!」
Aさんは、すかさず市長に向かって怒鳴りました。そのあまりの勢いに周囲の人たちがギクッと硬直したほどでした。
「コースに身分を持ち込み、マナーの一片も心得ず、勝手な振る舞いに反省の色もない。あなたは、今すぐにゴルフをやめなさい!」
「なんだと、この野郎」
つかみかかろうとした市長よりも早く、Aさんの右手が激しく市長の頬を打ちました。
その後・・・・
理由はどうあれ、メンバーがビジターに手を挙げるなど言語道断、そう言ってAさんは、その日のうちに退会届を提出しました。以来、ゴルフもやめてしまったということです。
この出来事は理事長命令でオフレコとなりましたが、人の口に戸は立てられず、市長は次の選挙で落選したということです。
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「スパイク跡」は、自分が進んできた後に残るもの。次のプレーのことしか見ていなければ、決して気づくことはありません。反対に次のプレーの邪魔になる他人の「スパイク跡」には非常に腹を立てて怒り狂う。
たった「スパイク跡」一つで、その人の性格をはっきりと見ることができます。
自分の歩いた跡を振り返ってみましょう。
周囲や後からくるプレーヤーに迷惑をかけていないかどうか。自分の目で確かめて、もしも間違った行動をしていたら、速やかに修正するということができたら素晴らしいことですね。
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◆参考文献
「フォアー!ゴルフ狂騒曲」夏坂健著:新潮社
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