ゴルフ当日だけのハンディキャップ　　～「ペリア方式」と「新ペリア方式」

1日だけの簡易ハンディキャップ算出方式

今の日本では、ゴルフ場に所属していないゴルファーのほとんどが公式なハンディキャップを持っていません。そのためオフィシャルのハンディキャップを使った競技、いわゆる「アンダーハンディ戦」は一般的ではありません。ましてやプライベートコンペでは、まず使われることはありません。

そこで、企業内コンペなど、ハンディキャップを持たないゴルファー同士で競技をする際によく用いられるのが、「ペリア方式（Peoria system）」や「新ペリア（ダブルペリア）方式」と呼ばれる、１日だけのハンディキャップ算出方式です。

ペリア方式

ペリア方式では、まず算出対象となる“隠しホール”をパーの合計が24になるように6ホールを選びます。この“隠しホール”は、プレーが終了するまで伏せておかなくてはなりません。
通常、パー3、パー4、パー5を2つずつ（それぞれアウト、インからひとつずつ）を選ぶ場合が多いです。
プレーヤーは、普段通りにストロークプレーをし、ラウンド後に“隠しホール”のスコアを合計、それを元にハンディキャップを算出し、ネットスコアを割り出します。

◆ハンディキャップ算出の数式：（隠しホールの合計×3－72）×0.8（80％）

※表ではハンディキャップの上限を36としています。

それを、グロススコア（総打数）から引いたものが、ネットスコアとなります。

例）隠しホールの合計が36、グロススコアが108の場合
（36×3－72）×0.8＝28.8
小数点以下は四捨五入し、ハンディキャップは29となります。
108－29＝79で、79がネットスコアとなります。

ペリア方式を採用する競技では、ダブルパーが各ホールのスコアの上限となります。つまりパー4の最大スコアは8。
しかし、日本ではどんなに叩いても、そのままのスコアを使う「無制限」とすることが多いため、隠しホールでたまたま大叩きしただけの人がハンディを多く獲得するということがあります。これが「ペリア方式は運任せで不公平」という認識につながり、より公平を期すため、隠しホールが12ホールの「新ペリア（ダブルペリア）方式」が多く採用されるようになりました。

新ペリア（ダブルペリア）方式

新ペリア（ダブルペリア）方式とは、算出対象となる12の “隠しホール”を選びます。この“隠しホール”は、「ペリア方式」同様にプレーが終了するまで伏せておかなくてはなりません。

アウト、インに各６ホールを“隠しホール”と設定します。それぞれ6ホールのパーの合計が24の計48になるように組み合わせます。
プレーヤーは、普段通りにストロークプレーをし、ラウンド後に“隠しホール”のスコアを合計、それを元にハンディキャップを算出し、ネットスコアを割り出します。

◆ハンディキャップ算出の数式：（隠しホールの合計×1.5－72）×0.8（80％）

※表ではハンディキャップの上限を36としています。

それを、グロススコア（総打数）から引いたものが、ネットスコアとなります。

例）隠しホールの合計が66、グロススコアが108の場合
（66×1.5－72）×0.8＝21.6
小数点以下は四捨五入し、ハンディキャップは22となります。
108－22＝86で、86がネットスコアとなります。

運の要素が大きい「ぺリア方式」を改善するために考案されたのが「新ぺリア（ダブルペリア）方式」で、最近ではこの「新ぺリア方式」が多く採用されています。

ただし、「新ぺリア方式」でも、通常はダブルパーが各ホールのスコアの上限となりますが、「無制限」にする場合が多く、ペリア方式同様に“隠しホール”で大叩きした人がハンディを多く獲得するということがあります。

これらの計算については、サービスで行ってくれるゴルフ場が多く、プライベートコンペの幹事さんがする必要はありません。
順位表もコピーして全員に渡してくれるところもあります。

事前、もしくは当日の朝でもゴルフ場のフロントかスタート室で「順位計算をお願いできますか？」と聞いてみてくださいね。
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