弁護士選びで大事な事

村越真里子

村越真里子

テーマ:ムラコシズム、つぶやき



浮気問題の出口が必ずしも、慰謝料請求ではありません。
しかし、浮気問題を終結させるには、浮気相手の存在を野放しにしておいては、前に進めないでしょう。
また、慰謝料請求が最終ゴールでもありません。
しかし、慰謝料請求がある種のけじめになる事は確かです。
そのけじめは、浮気相手を対象とするのか、浮気をした夫を対象とするのか、で変わってきますが、少なくとも離婚をする気持ちがないなら、夫よりも、浮気相手が対象だろうと考えます。
しかし多くの相談者が誤解をしているのは、浮気を止めさせるには、夫を話合うべきと思う為に、まず向き合うは夫だろうと、話し合いを望む事になります。

これはある種の現実に蓋をしているのと同じです。
つまり夫の向こう側に、鎮座する浮気相手の存在を野放しにしたままで、夫の心を溶かそうと思っても、それは服の上から、痒い所を掻くみたいなものです。

浮気問題がある夫婦は、それが始まった頃から、セックスレス状態である事が多いのですが、サレ妻は、それすらも、妻としての反省点の様に考え、「妻として努力を怠っていたので、これからはもっとセックスをする必要があるわ」と話しの中に織り込みますが、これは逆効果で、妻とは別の女性とセックスに溺れている夫にはその提案すら、責められているような気持ちになるのです。

【浮気の予防と防止は違う】


そんなこんなで、夫ともっと仲良くすることが、浮気を止めてくれる一助になると考えるようですが、夫と仲良くすることで効果があるのは、浮気の防止策か、或いは予防策です。
浮気に陥っている場合は、予防策では解決しません。
既に起きてしまっている状況はそれ自身の存在を失くすことでしか、解決の道は見えないでしょう。

浮気問題解決に妻が夫と話し合いを望むのは、夫の心を変えたいと思っている事が根底にあるのですが、
既に起きてしまっている状況は、「心」ではなく「身体」であり、「現実」なのです。

現実を変えたいなら、それは現状を変化させるしかないのです。
では、その現状とは誰が作り出すかと言うと、夫と浮気相手の2人です。
それを夫だけを対象として話し合っても、それは片手落ちになります。

つまり、浮気が起きる原因は夫婦の愛の不足だと考えているからです。
だから、夫とだけ話し合いをしたらどうにかなると思ってしまうのです。
なんなら、夫との冷却期間で、寂しく感じている妻は、夫と話し合う事すら、一種のコミュニケーションでさえあると考えるのです。

気持ちはとてもよく分かるのですが、夫の浮気はコミュニケーション不足が、入り口であったとしても出口ではないのです。

分かり易く言えば、よちよち歩きの幼児が転ばないように何度も声掛けをする事は効果的です。
しかし、転んで怪我をしてから、「だから、言ったでしょ。よく前を見て歩きなさいと」と言っても意味がないように、転ばぬ予防と、転んでからの薬は別なのです。

そんな風に言うと、だから、夫婦に必要な事を施すのが、薬だと思っても、貴女が話し合いたい事は、浮気が起きないようにの、心がけに過ぎません。
物事が起きてから、今後、起きない為の心がけを言っても意味はありません。
事件は現場で起きている・・・・なのです。

大火事の前触れとして、細い煙が立ち上っているような、ボヤの状態で消火するのは、意味があります。
しかし、ボヤを見過ごし、大火になった後で「火の用心」を唱えても、時期、既に遅し、です。

起きる前の予防策と既に起きた事への防止対策は同じではありません。
まして、すでに起きてしまっている状況への突破口にセックスレスの反省をしても、意味がありません。
酷い話ですが、夫は浮気相手との、それで、満ち足りているのです。

【浮気女性への操立て】

妻とのセックスレス解消の提案は、裏を返せば浮気相手への義理を欠く事になるのです。
浮気が終わらない段階で、妻がもっと、スキンシップを・・・と望む事は、夫を追い詰められてしまい困ってしまうのです。
と、言う事で、妻とのスキンシップで浮気を終わらせられると考えるのは、イージーすぎます。
そんなに簡単なことではありません。
物事には順番があります。
浮気が終わった時点で、次の予防策として、スキンシップを深めていこうとする提案は大いにすべきです。
予防策と防止策をはき違えてはいけません。

【浮気相手の存在を野放しにするな】


では、今、何をすべきかというと、やはり優先順位として浮気相手の存在を排除しておく事が先決でしょう。

だから浮気相手の排除と聞いて、手短かに出来る事は、内容証明を送付し、自身の夫と別れる事を慰謝料請求と共に、進めていくべきだと思います。
それは、単なる文書送付ではなく、この先、きっと浮気相手の抵抗が予想されます。
そういう抵抗に対する交渉術と言うのは、弁護士がベストです。
文書請求だから行政書士で良いだろうという意見もありますが私は弁護士しかないと考えです。
何故なら、弁護士は貴女の代理人になれるからです。
浮気相手に慰謝料請求を申し立てると、夫が怒るに決まっていると怖がる人もいますが、今から貴女がすべきことは「慰謝料という法的交渉」です。

【別に裁判は必要ありません】


慰謝料請求をしたからと言って、必ずしも裁判という事ではありません。

ただ、浮気相手への訴えや申したては必要です。
それに対し、夫が怒るか、怒らないかというのは「感情」の問題ですから、それを分けて考えるべきです。
それを分けないで、夫の怒りを優先順位の1番にしてはいけません。

ここは法的な交渉をするにあたり貴女の夫は部外者の位置に置く必要があります。
貴女と浮気相手との交渉には立ち入らないように、通せんぼする為に、ここで弁護士という代理人を間に置く事で、貴女の夫の口出しを防げます。その法的な交渉には、弁護士が一番です。

【知り合いというだけでは適切ではありません】


弁護士選びを考える時に相談者の中には、「知り合いに弁護士がいる」と言われる方はいますが、知り合いとはどの程度の知り合いでしょうか?
何かの折に、知り合ったとか、知人の関係者に弁護士がいると言っても、その弁護士は貴女の心情をくみ取って下さる方でしょうか?

【弁護士選びのチェックポイント】


弁護士のホームページには、「離婚問題、遺産相続、借金、犯罪、会社設立」と色々書かれてありますが、
弁護士だって人間です。得意分野や専門分野があるのです。
ホームページに書かれてあるアプローチは、今の時流に乗る為の表記かどうか、本当の意味でその弁護士の得意分野かどうかを見極める必要はあります。

貴女が何かのご縁で、その弁護士を知っていても、貴女の問題に対して、貴女の心情を理解してくれるかどうかは別問題です。
弁護士も人ですから、色んなタイプの人がいます。
ここは貴女との相性を推し量る必要があり、それは、ドクターと同じで、セカンドオピニオンと同様、一度は30分5000円の有料相談でお話し、数人の弁護士と会ってみる事をお勧めします。
仕事の関係で知った弁護士とか、友人の親戚が弁護士だとかは、関係ありません。
貴女の勤務する会社の弁護士さんは、企業弁護士で、労務や消費者問題を得意とする弁護士かもしれません。

【知っているのと敏腕かは別】


貴女が「知っている」という弁護士は、単に名前を知っているだけで、知っているのと敏腕かは違うのです。
という事で、貴女は、浮気問題を終わらせる事を中心に考えるなら、専門家に任せる場合は、プロに依頼をすべきかと思います。
その上で、弁護士は交渉のプロです。
では今日はここまで。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

村越真里子
専門家

村越真里子(夫婦問題カウンセラー)

Re婚かうんせらぴー

四半世紀のカウンセラー経験から相談者の求める物は慰めや共感は決してゴールでもない事を知っています。夫を信じるという美談の陰には恐怖心が潜んでいます。心の奥にある夫婦の本質と突破口を見つけるお手伝いです

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼