愛情のケチ
よく「心が軽くなる」という事をカウンセリングに求める方がいます。
でも、それって一時的な対処に過ぎず、根本的に解決したわけではありません。
しかし相談者の多くは、今の苦しみを聞いて欲しいという事で、夫に妻の気持ちを分かって欲しいと言われます。
ただ、貴女が訴えているのは、貴女にその苦しみを与えている当の本人なのです。
貴女の夫にも現状や事情があります。
今はどうしても浮気を止められない理由もあれば、妻の気持ちを聞いてられない段階という事もあります。
もちろん浮気をする夫は悪いのは当然ですが、すでに始まってしまっている浮気は、善悪はともかくとしてご主人なりにはその浮気の存在理由がある訳で、貴女の声に耳を傾ける事ができない事情も発生しています。
この事情という物はご主人に聞いて、答えてくれるものではありません。
中には、貴女の苦しみを聞く事ができる余裕のないご主人もいます。
この状態を貴女が理解せずに、夫に話し合いや苦しい胸の内を吐露しても、受け付けてくれない訳です。
そうすれば貴女の悩みが、夫から拒絶されているという風な、新たな悩みが発生します。
つまり悩みの種類が変わってきてしまうのです。
要するに夫からすれば、浮気そのものが、抜き差しならない状態になっているので、自分がいっぱいいっぱいなのです。
この状態の夫を追いかけまわしても、逃げられるだけです。
そうなれば、益々帰宅時間が遅くなり、夕飯を食べなくなったり、寝室を別にしたり、スマホを隠したりして、妻から逃げるか、遠ざけるかのどちらかです。
こうなれば、逃げれば追う。追うから益々逃げるという追いかけっこが始まるのです。
それでも、追いかけると、逃げ疲れた夫は、別居や離婚を言い出し始めるのです。
以前アンケートを取ったら、浮気そのものが理由で離婚をした人よりも、浮気問題での追いかけ合いが夫婦の関係を疲弊させたという結果が出ました。
確かに男性側の意見を聞くと、「浮気は決して褒められた事ではないが、妻が子供に八つ当たりしたり、ヒステリックで感情的になる妻から逃げたかった」という声が多かったのです。
夫側の意見をまとめると誰も離婚をしたくて浮気をする人間はいない、という事です。
ただ、浮気をした事の根本的な解決が出来なかった事が離婚の理由と言われます。
浮気という物は、書いて字の如く、浮ついた気持ちです。
最初から離婚なんて大それた事は考えていないのです。
でも離婚になってしまったのは、夫も自分を正当化し、妻を悪者にし、という対立関係が離婚へと進ませてしまうのです。
では対立関係とは何かというと、問い詰め、追い詰め、反省強要、それを急ぐからです。
人は本当に反省するのは、問題が解決してからの事です。
浮気問題が解決もしていないのに、反省などするはずがないのです。
また反省とは、人から言われてするものでもありませんが、何等か問題が落ち着けば、反省する機会が生まれます。
つまり真の反省とは、問題解決後の安らぎの中から生まれます。
妻からの反省強要は、反発心しか生みません。
と、言う事で今日のテーマは「痛み止めの頓服が欲しいか?根治薬が欲しいか?」です。
貴女は結果を急ぐあまり、一時的な痛み止めを求めていますが、根本的な痛みの原因を取り除かないと完治はしません。その意味で根治という本当の痛みの元を取り除く事を考えてみましょう。
では今日はここまで。