家庭円満とは家族を育てる事

村越真里子

村越真里子

テーマ:ムラコシズム、つぶやき

お子様をお持ちの方は子育ての中で、体験されていると思いますが、子育てにおいて、乳児から幼児になる段階では
まずは、褒めて育てるという事をします。
「お片付けできたね~えらいねぇ~」と、まずは片付け出来た達成感を味合わせ、褒められる事で、自信を持つようになります。
そうして母親が子供を褒めてあげる事は、子供と母親の信頼感も生まれます。

こんな当たり前の事を今更聞きたくないかもしれません。
でも、これは子供を成長させる為ではなく、ある意味母親を、母として成長させてくれる段階でもあるのです。
まず、「褒めて育てる」とはどういうことか、です。
人を褒めるという事は、その人の成長を信じられるという事です。

例えば、学生の時を思い出して下さい。
先生から厳しい事を言われても、先生は「いいか、お前なら出来ると思うから言うのだ」と、私はよく言われました。
要は「言っても分からない奴には、指導する必要がない」という事なのだと思います。(どんな事をしたかも覚えていませんが・・・)

これは一見叱られているようでいて先生は私を信頼してくれていると分かります。
でもこういう事が理解できるのは中学以上の年齢だからです。

幼児期は先に叱られると委縮して、「叱られる事」を避ける為に、お片づけをしますが、決して片付ける事の達成感を感じません。
つまり幼児教育とか育児は、我が子が褒められる事で承認欲求を満たし、その上で片づけが出来た時の達成感に満足します。
これが一般的に「褒めらえて伸びる」と言う事です。

しかし、大人を相手にするとそうはいきません。
例えば、夫婦で家事や育児を役割分担していても、妻がヘトヘトになりながら、家事をしても夫の帰りが遅いとそれをみていないばかりか、もし夫が残業じゃなく、仕事終わりで飲みに行っていたりすると、妻は笑顔にはなりません。

かと言って、いつもこういう事に不満をため込んでばかりでは、夫婦の間は冷えていきます。
そういう意味で、夫が例えば少しくらい家事分担をしてくれても、決して「ありがとう、いつも助かるわ」と言う事にはなりません。
つまり、子供と違うのだから、「褒めて伸ばす」と言う事は出来ません。
それどころか、つい夫には「なんで、ちゃんとしてくれないの?」と怒りモードを口にする事になります。

これは夫は大人だからです。
妻の中には夫は既に成人した完成品(人)だと思っているので、〇〇できない事は、怠慢とか、思いやりがないと考えてしまうのです。

でも、その割には夫の人間性を表現する時、妻は、「夫は母親の愛情を受けて育ってない」と幼児性があると分析されます。そこまで夫の事が分かっているなら、幼児性に対する対応となればいいのですが、夫にはつい不満をぶつけてしまいます。何なら、叱り口調にもなってしまいます。
幼児の躾に共通するように、まずは褒める必要があるなら、「叱る」は真逆の事になります。
それが分っていながら叱ってしまうのは「怒り」があるからです。
怒りとは、自分の感情であり、互いに理解し合うという事とは真逆の行為になります。

とは言え、ワンオペで家の事をしている場合は、足並みをそろえてくれない夫には、つい怒りがこみあげてしまうのの無理ないとは思いますが、実はここには隠れた事実があります。

それは、実は夫の家事非協力を怒る人ほど、妻自身も家事が苦手な人が多い。
だから、夫のおさぼりを強めに指摘するのは、実は自分の短所に向けて言っているといえるのです。

今から書く事は、単なる分析です。妻を非難しているのではないので、心をリラックスしてお読みください。

私は日ごろから、夫婦に溝を作る原因に、家事分担という当番制の役割分担が起因する事が多いと感じています。
そして、その当番をきちんとこなせていないと、夫婦の間で、小さな諍いがおこります。

その場合、丸く収めるには、気持ちを荒立てない言葉選びで話すのが基本となりますが、往々にして、妻の気持ちも疲れも理解してくれない夫に対してキツイ言葉で攻めがちです。
その心理は、出来ない事というのは実は妻自身も本当はやりたくない家事なのです。

つまり夫に対して出来ていない部分への責めは、実は妻自身に向いている物でもあります。
逃げがちな家事というのは、妻自身も逃げたい部分。
本来なら、この苦手な部分は「夫も私も一緒だなあ」と感じる事ができればいいのですが、夫への口調がきつくなるという事は「怒り」という形になります。

お互いに至らぬ所を、お互いが共鳴しあって、お互いが穴埋めをするという気持ちがあれば、そこには「叱り」という行動は起きません。
この叱りの根底に「怒り」があるので叱るのです。

ここで子育てでは無いですが、互いに成長しあったり、家庭や、家を整えたいのであれば、そこは「怒りも叱り」ではなく、褒めて伸ばすという気持ちが大切です。特に夫に幼児性を感じるなら、尚更です。

では、よく妻から問われる事ですが「何故、私ばっかりが努力や我慢をしなければならないのですか?」・・・・です。
これは、貴女が大人だからです。
本当の大人は、自分より下の人間を、育む任務があります。

でも、ここで話をよく聞くと「家庭を運営していく夫婦は対等じゃないですか?」と言われます。
そうです、対等です。
でも、女性と男性とでは気の付く部分が違います。
そして、男性はやはり、家庭の中の事に疎いのが特徴です。
そこで、平等に家事分担と言っても、仕事の時間帯も違うので、平等とはいきませんが、少なくとも夫婦は対等であるとは思います

だからこそ、対等なので、それぞれの目につくことは違うけれど、男性は、幾つになっても幼児性は抜けません
平等、対等と考えている妻から、叱られて責められたら、夫は子供っぽいだけに、ふてくされます。

子供育て、夫育て。これが妻の役割です。
ここについ、怒りの言葉が出てしまうのは、家事以前の性格の問題です。

妻が自分で「私も家事は本当は苦手だし、出来ればやりたくないけど、そんな風には出来ないよね。だから夫の貴女一緒なの」と、ここで平等、対等感を言ってほしいのです。
しかし、いつも怒りモードの妻に夫は「触らぬ神に祟りなし」とばかりにいつも首を引っ込めて、妻のスイッチがいつ入るのか、戦々恐々としています。
こうして、段々夫婦の間に距離が開いてしまいます

私は妻が悪い、夫が悪いという事ではないと思っています。
妻ばっかり家事の負担が大きいのは、私も本当にそう思います。
とかく、妻はやる事も多く、専業主婦でも大変なのに、仕事をしている人はもっと大変です。

でも、妻が怒っている事は、自分ばかりが家事が多いという事ではなく、夫が妻の疲れも理解せず、夫が自分ひとりで何か、楽しんでいることが許せないのです。
まして、それが浮気であれば尚更です。

つまり妻が怒っている事は、本当は家事当番の事ではないという事です。
そしてその上で、夫と共感し合うのが苦手です。
夫も妻も家事が苦手という場合もありますから、その場合は互いの苦手を笑い合えばいいのであって、怒るのは違うと思います。

そして、夫を幼児の様だと評するなら、夫を褒め伸ばす言葉と共に、夫に用事を頼むという甘え方をしたらいいと思います。
でも、こうした怒りを爆発させやすい妻は、どうしても、夫を頼り甘える事が苦手です。
怒りという表現になってしまいがちというのは、どうやらここに原因があります。

怒りながら、夫のお尻を叩いて、家が綺麗で整えられるかというと、そうでもありません。
つまり整理整頓がキチンと出来ている夫婦というのは、どちらかと言うと、妻の役割が大きい。
この妻の夫に対する共鳴、共感、甘え、尊重が出来てないという事以上に、普段は妻もここが苦手と言う事をちょっと理解してほしいのです。
自覚がキチンと出来たら、恐らく夫婦の溝は生じません。

そこで、どうしたらいいか、ですが、答えは簡単です。
最低限の家事で良い、と腹をくくるだけです。

家の中が綺麗になっても夫婦仲が悪かったら意味ありません。
多少、家が散らかっていても寝て食べる事ができれば 問題ないのです。
子供に手造りの食事をさせたい事は分かりますが、元々料理が苦手な妻は大変です。
それでも無理に、そうしようとすれば身体がヘトヘトになります。それなら、自分で作らずとも、野菜や材料に混ぜるだけの調味料もあります。
調理をする事で、身体も心も疲弊するなら、混ぜるだけの調味料を使いましょう。
これらは決して手抜きではなく、最近のレトルト調味料は主婦を楽にさせてくれます。
夫に八つ当たりするくらいなら、胸を張って手抜きをしましょう。
それが、家庭を丸く円滑にする秘訣です。
本当の大人は、上手に相手を育てられる人です。
怒るのはいつでもできます
怒りながら、夫とは仲良くしたいと思っても夫には、訳が分からないのです。
上手く甘えられず、怒りが前に出る事が自覚できれば、幼児性のある夫を動かす事は簡単。
つまり、いちばん難しいのは、甘えてるからこそ、感情をぶつけても良いと思ってしまう「甘え」です。
よく、親しい相手にでも、言っていい事と悪い事があると言いますが、まさにそれ。
甘えているからこそ、キツク出てしまうというのでは、夫も離れるばかりです。
今日は、ちょっと複雑な内容になりましたがこれが対立の正体です
これを取り除けば、夫婦の距離はもっと近づきますよ
では、今日はここまで 

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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