後ろめたさ
山口県の阿武町振込ミス事件、なんとか全額回収できそうですね。
この事件が起きた直後から、町役場と容疑者の両方の弁護士が動き始め、それぞれが会見をしました。
この結末は、正義?が勝ったというよりは、弁護士の腕のある方が勝ったという感じです。
私の事務所の近くに、大阪高等裁判所があります。古くは小室哲也やタレントの羽賀健二等の出頭中継でも有名だった裁判所。私も時々、向学の為、暇な時に裁判を傍聴に行きました。
受付の所に 当日の裁判のスケジュール表があり、「ここは離婚裁判30分、次が詐欺事件30分、借金関係15分、暴力犯罪30分」と言うように、私は裁判をはしごします。
ニュースになるような大事件は傍聴チケットを巡って抽選になりますが、そうでない裁判は、「よくこれだけ裁判があるなあ」というくらい多種多様な裁判が、毎日あります。
そういう裁判をスケジュールどうり、組み合わせ、「本庁舎の何号室を出たら次はここ」と言う風に裁判所内を駆け巡ります。
これを私は「裁判ツアー」と呼んでいます。
お金も掛からないし、世の中の動きも分かりますし、こういう事件はこういう判断をされると分かります。特に裁判制度の勉強になり、いくら常識的にはこうなるだろうと予想をしても、判例が無ければあまり新しい判決は出ません。
そういう意味では いくらkれが正義だと思っても判例が無ければそういう判決にはならないとか世の中の常識が分かります。
特に浮気問題は家庭裁判所の中で行われる事が殆どですが、こじれて長引いて、控訴をした場合は、高等裁判所で判決と言う形で決着を迎えます。
ここまでになる夫婦は少ないですが、対立がどうしようもなく大きい場合は、判例を軸とした結論に判決という形で、夫婦が終結することは見て来ました。
特に、慰謝料が発生する場合は、「相場」というのが分かり、とても参考になります。
裁判もここまでくると、たいてい双方に弁護士が立ちます。
そこで、浮き彫りになるのが弁護士の腕。
逆に言うと、事件の中身より、どちらに非があるかよりは、どちらの弁護士の腕がいいか、になります。
誤解を恐れずに言うと正しい方が勝つのではなく、弁護士の腕がいい方が勝つと言っても過言じゃない世界です。
前置きが長くなりましたが、山口県阿武町の4630万円振込み事件は、弁護士の腕の差が浮き彫りになりました。
このように、裁判に限らず、弁護士が関わると、その弁護士の腕次第で結果に大きな違いが生まれます。
よく夫婦に離婚の2文字が頭をよぎり、相談者が「弁護士に相談に行きました」と言われます。
しかし、よく聞くと無料相談の法テラス等に行って話を聞いてもらったという程度の事を弁護士に相談したと考えていると言う事は甘い。
弁護士に相談すると言っても、依頼をして契約をしたのではなかったら それは単に話を聞いてもらったに過ぎません。
ましてや、30分やそこらでは 貴女の大事な人生に関わる答えなどは出ません。
なので、真剣に答えをっ求めるならば、少なくとも1時間くらいは掛かるので、有料の1万円を払ってでも、すでに事務所を持って独立している弁護士に相談すべきです。
もちろん、法テラスでも悪くはありませんが、法テラスの当番は経験豊富じゃない弁護士が担当する事が多く、弁護士登録の日が浅かったりもします。
そういう意味では、経験が浅い場合もありますのでちゃんと独立して事務所を構えている弁護士に相談すべきで、合同事務所の弁護士とかではなく、個人の弁護士名でオフィスを構えている弁護士をお勧めします。
つまり、事件の解決は、弁護士選びから、結果は決まっているといっても過言ではありません。
今回の阿武町の弁護士は、私たち素人が知らない色んな法律をあの手この手で組み合わせて、出来る事の最大の事を模索したのだと思います。
それに対し、田口翔容疑者の弁護士は、真っ先に姿を現したものの、追って登場した阿武町側の弁護士に完全に一本取られました。
このように、弁護士の腕次第で、結果が決まると言っても過言ではありません。
という事で、弁護士に相談したという事を夫に声高に告げる妻が多くいますが、その事を夫に言って脅かそうと思っても、果たして弁護士から、それほど実のあるアドバイスを貰えたか、が勝負です。
単に夫を脅かす事に弁護士の名前を言うのは自由ですが、脅かしが効果的かどうかは分かりません。
それより本当に弁護士の力をまるっぽ信じ込んでいるのは危険という事を知って下さい。
と、言う事で今日はここで失礼します。