後ろめたさ
これまで、私は無料相談や、メール相談をいれたら、相談件数は約、3万件です。
その中で、離婚に至ったというケースは報告を受けているのは4件。
もちろん、4件ではないという事は理解しています。
何故、はっきり4件と言えるのはカウンセリングやコンサル後にも、近況を送って下さる方がいるからです。中には年賀状や暑中見舞いで、ご挨拶と共にお子様との元気な様子を送って下さる方もいます。
でも、コンサルを受けて下さった中には、音信不通の方もいるかもしれませんので、そういう方は、せっかくコンサルタントを受けても離婚を防げなかったという事に立腹されていたり、中には離婚で住所を変えた方がいるかもしれません。
コンサルを受けて頂き、数年経ってから「残念ながら離婚をしました」と言う報告を受けると、私もやり切れない思いになります。しかし、そういう私の気持ちを聞き、ただ多忙で連絡が出来なかったと仰って下さる方もいて一安心する事もあります。
さて、今日は何が言いたいかと言うと、離婚になるかどうかの境界線は、夫婦の修復が成功できたかどうかとはあまり関係ないと言えるのです。
私からすれば、「あ~この旦那さんで、奥さん、よく耐えてられるな」と思う人が、案外離婚とは無縁であったり、「この夫婦は、離婚する程、大きな問題がないな」と感じている夫婦が、コンサル数年後にあっさり離婚をしていたりと。
つまりコンサルをした時点では特に問題ではなくても、一旦問題を整理をする事が出来たのか、コンサルを終えてから、冷静に自分の事を見つめた結果、離婚を選ばれたのだという事です。
そのケースの場合はたいていお話をお聞きすると、苦しまずに自然な形で離婚を選択されているのです。
始めて相談に来られた当初は、とにかく離婚はしたく無い、何が何でも浮気相手と夫を引き離したいと苦しまれています。
そして夫が離婚宣言をしたいた事も撤回させ、何とか離婚は避ける事が出来、ひと山は越えて、当方を卒業されます。
でもそんな方に限って、あっさり離婚の報告をされたりするのです。
これは、揉めていた当初は意地もプライドと夫への愛情が合わさって、興奮状態だったのだと思います。
そして離婚を夫から言い渡されるという悲しき事件を乗り越えた後、その妻から夫に離婚宣言したというのです。
これは意地を果たしたという簡単な言い方をするつもりはありません。私はこの方が離婚をしたのは意地でもプライドでもなく、自分を取り戻したのだと思います。
恐らくその人の本当に望んでいた事は、夫との仲睦まじい生活でも、浮気相手の鼻をひん剥いてやりたいでもなかったのでしょう。
私ごとに話ですが、結婚していた当時は、苦しい事も沢山あったけど、やはり子供を育て上げるという私の責任感で乗り切っていた気がします。
普段は子供達にも、周りの人にも泣いてるところは見せず、仕事に頑張っていました。
それでも、陰に隠れては声を押し殺して泣いて、元夫からのモラハラに耐えていました。
でも、モラハラに遭っている事はその時は分からないのです。モラハラに遭っている最中は、自信なんてなく、自分がクダラナイ人間だと思い、段々元夫には、逆らえないだけでなく、口数も少なくなっていき布団の中で、声を殺して泣いていたのです。
でもそんな、ある日憑き物が落ちたような、パーっと目の前の視界が広がるような感覚を覚え、私は
こんなくだらない男に涙するほど、値打ちのない人間ではない、と、急に根拠のない自信がみなぎってきました。
判り易く言うと「目が覚めた」という感覚に近く、そうなると、これまで私は何を嘆いていたのか、馬鹿らしくなってしまいました。
こうした事を通して言うと、先ほどの離婚された人の話は、きっと、夫がどうの、とか、浮気問題が後を引いて、とかの問題ではなく、自分を取り戻されたのだと思います。
と、いう事で、案外すったもんだしても、離婚は問題の深刻さとは関係ないように思うのです。
離婚する人はするし、離婚しない人はしないのです。それは夫の浮気問題がどれだけ深刻でも、逆に浮気問題が片付いても、人が離婚をする理由って、最終的にはそこじゃないなって感じています。
本当に離婚をする時って、自分の尊厳を取り戻し、目の前にいる夫に仕える価値がある人かどうかを冷静に気が付くのだと思います。
だから、事件当初は、浮気相手に嫉妬や、自分を踏みにじられた怒りや、それらが無くなり、むしろ問題が解決した後フラットになった時に、人って離婚するんだなあ、とつくづく感じます。
だから、今現在、夫の浮気問題に苦しんでいる方。
むしろ、そんな時は離婚にはあまりならないのです。
何故なら、貴女に離婚を迫るような夫は、その時は浮気相手の方に行きたくて仕方がないのです。
その結果、自分だけでも晴れて独身になって、浮気相手とはいつでも会えるような体制を取りたかったり、妻から浮気相手の事をゴタゴタ言われるのが嫌で「うるさいっ!黙れ」という事の変形が離婚と言う脅かしなのです。
だから、脅かしている内は、そんなすぐに離婚にはなりません。
本当に心配しないといけないのは、離婚も口にせず、粛々と離婚の準備を始めるのが男性の特徴です。
男性は自分の計画を推し進めようと本気で考え出すと、無言実行になります。なので、夫婦喧嘩をして揉めている内は離婚にならないので、この時に安心するのではなく、ここで浮気を制する対策を取った方が良さそうです。
今日のテーマは、「浮気問題が解決しないと離婚?そうとは限りません」という事ですが、もし離婚に向かうとしたら、そのタイミングも理由も、夫と妻とでは違うという事です。
そして、実際に離婚になるケースは必ずしも、浮気の深刻度とはリンクしないという事です。
では今日はここまで。