浜ちゃんの浮気に見る別れの潮時
これまでの相談者のタイプによって、夫の浮気と一口で言っても、受け止め方が違うという事をお話します。
とてもざっくりした分け方ですが、夫の浮気が分かって、それについての気持ちを質問させて頂きます。
当然、相談を寄せて頂いた時点では、嘆き悲しみ、とても心細いと言われます。
しかし、何度か話すうちに、嘆き悲しむ妻の憔悴しきった最初と違い、とても怒りの気持ちを強く感じる事があります。
これは人ぞれぞれだから、良いとか悪いの話ではないのですが、相談者も何度か話すうちに、カウンセラーの私に胸を開き自分では気づいてない奥の気持ちが前面に顔を出すという事なのです。
私に気持ちを許して下さった証拠ですからありがたく、ある意味、それだけラポールが成功しているという事です。
しかし、少しそ最初の頃に抱いた相談者の印象とその後の印象に開きがあり過ぎると 私の印象と違い若干戸惑ってしまう事も事実です。
確かに、誰しも最初から全てを話せる事でもないので、印象が違うというのは、逆に想定内なのです。
でも、実際に困るのは、相談者が自分の気持ちの種類に気付いていないという所に、夫の浮気以前の問題、妻が自分自身の事を分かっていないという事は、今後取り組むべき事へ、自分がどう受け止めるか、自分の気持ちの置き所が分からずに、迷子になってしまわれます。
私も確かに相談者の第一印象からみて、とても怖がりで小心者で・・・・と捉えていると、案外、そうでもなかったりします。
そうなると、色んなアクションを積極的にされるので、少し。問題が発生してしまう事もあります。
そういう意味で、自分自身のタイプや、不安の正体を知っていれば、それに向けて対応は出来ますが、知らないと 自分の言動が夫や周りにどう映っているか迄の塑像が本人でつかないようです。そして自分自身のタイプが分かってない為に、行動が無鉄砲になりがちです。
要はその行動を起したら、その先にどうなるか、という想像が出来ないのです。
でもそれだけならばいいのですが、その行動が間違っている場合もありますが、それが抑えられないという事もあるようです。
私は相談者は、私を頼ってくれた時点で、「迷える子羊」だと思っているのですが、意外と話をするうちにご自身では気づいてないだけで
子羊どころか、野生の熊のような方もいらっしゃいます。(ごめんなさい!)
つまり自分のタイプが分かっていないという事は、夫から妻がどう見られているかも、想像がついてないようなのです。
夫と仲睦まじく暮らしていた方が、夫の浮気をして、人生どん底に落とされたような気持ちで落胆されています。
そして、夫の裏切りでとても傷ついていらっしゃっているのに、いざ、対策を提案すると、「自分が夫から苦しめられているのに
妻の自分が動かないといけないというのは割が合わない」と不満を持たれます。
これは、それまでの嘆き悲しむ相談者の像とは少し違っていて、急に損得の話に切り替わるのです。
もちろんだからと言って、妻である相談者が、苦しんでいないという意味ではありません。
何かしら、解決をしたくて相談をされたと思うのですが、解決には妻の方が動く事へのイラつきを見せられます。
もちろん、気持ちは分かります。
夫の裏切りで、ただでさえ傷ついているのに、妻の方が何故、動かないというけないのかという矛盾を感じるのは無理がないです。
でもこれって 裁判じゃないですが、問題を解決したい気持ちがある方が、訴えに出るというのが慣例です。
問題を解決したいのは、夫ではなく、夫の浮気問題を無くしたいと思う妻なのです。
誤解を恐れずに言いますと、ご主人はバレなければ、もっと普通に暮らしていただろうし、何なら妻にばれても、上手い事をやる気でいたと思いますから、夫は何も変わろうとはしてないのです。
刑事事件の裁判を見ても分かるように、司法の手を借りるのであれば、法的基準をもとに、ジャッジするのであれば、被害者の方が裁判を申し立てないといけないのです。
言い換えれば、加害者の方は反省などしたくないので、自らは裁判は掛けて来ません。
それに反し、解決を望む相談者の方は、改善したいのでと言う理由で、被害者が申し立てをしないといけないという事です。
ここに、とても不公平感を感じられ、「何故、浮気をされ傷ついている私が、例えば探偵とかにお金を払わないといけないのか」という不満を持たれています。
確かに苦しんだ挙句、その苦しんだ方が、お金を使って解決する事に、矛盾は感じられるのは当然です。
でも何もかも、相談者自身が一人で解決できる事と、そうでない事があります。
例えば弁護士をつけないといけない場合などがあると、経費が掛かるという事はあります。
そこに対して、やりきれなさを感じるのはとてもよく分かるのですが、どうしても自分ひとりで、全てが行えたらいいのですが、
交渉などは交渉のプロの手を借りた方が、手っ取り早く、尚且つ勝率は高いのです。
だから、最終的には、相談者様の訴えが通る事が目的であれば、その前段階で、勝ち目を多くするために、弁護士費用も先に持ち出しではありのです。
ここを、単に他人にお金を費やすと考えると、自己投資が出来なくなりますが、損しかしない自己投資はあり得ません。
つまり自己投資というだけあって、本当は自分の為に、費用を使うという感覚を持っていただけたらなぁと感じる事があります。
この場合、よく口にされる言葉が、「浮気をされた妻が何かをしなければならないのは、バカらしい」と言う方です。
私は時々、相談者にアンケートを取らせて頂きます。
夫の裏切りでどなたの妻も傷ついている事は承知していますが、あえて、「悩みの種類」をお尋ねします。
A落胆
B不安
C悲しみ
D失望感
E嘆き
F怒り
G恨み
H悔しさ
I 仕返ししたい
と順に下がって行くにつれて 怒りが増していきます。
最初、相談をして頂いたばかりの時は、A~Dの言葉を多くお聞きするのですが、段々時間が経つと、F~Iの感情が顔を出します。
それは言葉で仰らなくても、感情が素直に出る瞬間に EからIという攻撃的な面が強く出てきます。
これは 本人は気づいてない事が多いのですが、この場合は、夫は妻のこの隠れた面に気付いている事もあります。
この場合は、妻自身夫との関係性の中で、若干、夫を監督下に置いているという事が少なくありません。ここが意外と無意識であれば
その事に夫が不満を溜めている事もあります。
なので、浮気相手が多少、器量が悪くても、お利口じゃなくても、ほんわかした事に癒しを求めるような不倫になれば
妻が「不倫は許されない事」というような正義をかざしても、夫はその「正しさ」に疲れていることがあるのです。
本当に気づいて欲しいのは、そういう夫婦のパワーバランスかもしれません。
何故夫に浮気をされた上に、妻である自分が何か努力を強いられるのか?と不公平感を感じる気持ちはよく分かります。
どうですか?よくよく考えたら、悩んで弱っているように自分では思っていても、その気持ちの奥には、怒りや攻撃心の方が多くないですか?
ここの自分の深層心理に気が付けば、夫の浮気相手が、多少おバカさんであっても浮気の背景が理解できませんか?
かと言って、浮気を許しなさい、認めなさいと言っているのではないのです。
妻としてママとしてしっかりしているから、子育てもちゃんとできるのかもしれません。
でもその強さが夫にも向かっていると、夫が貴女より、下に見えてしまいます。
そのくせ 貴女の心の中に、夫に対して「私は貴男のママじゃない」と思っていませんか?
実は その不満はご主人が貴女に甘えているというより、貴女が夫を下に見ているという事になります。
もちろん、ご主人は社会人としてしっかり働き、家族も養っているでしょう。
そういう面では不満はなくても、人として夫を下に見ている事があるとしたら、夫はしっかりした妻よりも
「自分を頼って甘えてくれる」という女性が可愛く見えてしまうのです。
根っこから人間は変われません。
そして妻の貴女にだけ、変わって欲しいとは言っていません。
でも、あまり勝気だと、夫婦のやり直しを考えた時に、元は言えば、浮気という問題を起こしたのが夫なのに、何故、妻の私までが努力をしないといけないのか、割が合わないと不満が生じます。
しかし、本当にそういう不公平感があるのは、実は妻の怒りの気持ちが多い事と勝気も起因していているという背景があるのです。
こういう場合は、得てして、夫の浮気相手は、上手く男性を操縦する事を分かっていて、その場だけでも、甘えたりする技能を持っています。
そこに「私は正しいのだ」と夫の前に立ちはだかるとしたら、感覚的に夫が妻の貴女を恐れてしまいます。
その夫を「正しく調教」しようとしても、夫は 一瞬でも自分にしな垂れかかってくれる女性を求めているとしたら?
これは 私もそうだったのですが、自戒の念を込めて申し上げます。
人に甘えるのが苦手でした。
でも、今なら分かります。
甘えるのではなく、自分が正しいと主張をしたかっただけの私がそこにいました。
浮気相手の女性は、オツムガ軽いとか、下半身にしつけがなってないとか色々思いましたが
結果としては夫はそういう女性を求め、私にはそういう部分が全くない、鉄の女だったのです。
どっちが正しいかというジャッジをする気はありません。
浮気相手の女性の、「しな垂れかかり」はポーズだけかもしれなせん。
でも、そんな演技すらも出来ない私が偉そうに自己主張をするだけだったら?
賢明な妻なら、どうしたらいいかもう、お分かりだと思います。
心から、信頼感を持って…心から夫を頼って・・・・・心から、心からと言いながら 私自身が夫の心を一番わかっていない
人間だったと今なら分かります。本当の気持ち、嘘の演技、そんな事は今となっては、大した事ないと思います。
でも、もう私は年も取り、人生は残り少ない。
貴女が、強さだけで生きていきたいなら、貴女の夫は、今のご主人でない方がいいかもしれません。
でも、今のご主人と別れたくないなら、貴女がとりあえず、寄り添う感じを見せないといけません。
例え、それが演技でも、です。
それが利口な生き方です。もしかしたら、頭が悪いと思っていた浮気相手の女性は、その意味では、利口なのかもしれません。
鉄の女、サッチャーさんもどきさん。
今ならやり直しはききますよ。
では今日はここまで。