夫の本音を知るには
ここでは、法律面の事は、私は法律の専門家ではないので詳しい事は書けません。
公正証書、慰謝料や、養育費、面接権、婚姻費用分担金のような別居時の生活費。財産分与に遺産相続。細かく言うと離婚と言う言葉もある意味法律の分類用語です。
でも、これらの事を扱えるのは弁護士や行政書士、司法書士のような法律家しか扱えないかというとそうではありません。夫婦で話し合って、離婚を決めたら それは協議離婚といいますし、話し合いが成り立たない夫婦は、裁判所で、調停員を入れて話し合うなら それは、調停とは言え、プチ裁判なのです。
しかし、誰も裁判所にお世話になりたいと考える人はいませんが、生きていると自分たちだけで解決できない事は起きて来ますので、その時は、何を判断基準にするかと言えば、ある種の羅針盤になるのが法律です。
それを個人的に、身近に利用するのに、内容証明書があります。
これは様式を守れば、一般人が出すことも出来るし、ある程度の法的な知識があれば、有効な交渉手段になります。
例えば、人にお金を貸して、返済されない時などは、まず内容証明書を送って、相手に返済請求をします。
但し、これには、借用書があるか、無いかで、大きく話は変わってきます。
つまり法律的に見て、その請求が妥当かどうかの判断基準があり、返済を迫られている側も、返済の義務があるかどうかの計りに掛けられます。この時に貸した側は、請求に値する根拠があるかどうかが計られます。
なので、例え個人間でやりとりするにしても、法律に反していないかの範囲を守る必要があり、特に浮気相手に内容証明書を送付する場合は その請求する根拠も示す必要があります。
それは証拠を突き付けろという話ではなく、請求する資格や権利というものも考えつつ、進めていかなければならないという事です。
しかし、これらの事は内容証明という交渉だと考えて下さい。
法律的な事を考えつつ、交渉をするというのが、一番得意な職業が弁護士だとすると、やはり一般人の人には自信がなければ、その道のプロに任すのが本当は一番いいという事です。
とはいえ、弁護士先生に依頼するとお金が掛かります。
その費用を捻出できない方もいるでしょう。その方の場合は、法テラスなどの無料相談の窓口を利用されるのも一考です。しかし、やはりいい結果を望むというなら、一度、二度の相談で、解決できるほど、問題は簡単ではありませんから、ある程度、出費に耐えられるのであれば、腰を据えて、対応してくれる弁護士先生と二人三脚で取り組むのがベストと考えます。
と。ここまで、固い話を書いてきましたが、今日の話は、弁護士を紹介しましょうとかいう、セールスの話ではないのでご安心ください。
私は、本当の問題解決をするときには、弁護士選びから、始まっていると思います。
ただ、これまで、私が見てきた方で、弁護士先生に依頼はしたものの、上手くいかなかったケースを多く聞いてきました。
その理由は大きく上げて3つあると思います。弁護士との関係性に下記の問題があると思います。
1、コミュニケーション不足
2、弁護士への不信感、または敷居が高い
3、依頼費を払えばすべて、弁護士が考えてくれるという丸投げ
実は3つと書きましたが、ある意味全てがつながっているというか、根っこは同じ問題なのです。
弁護士探しから始まっていると書きましたが、ホームページには、色々なアプローチが謳ってあり、一般の人はそういう事を見て弁護士を選びます。
または、誰かの紹介で、弁護士先生を紹介してもらったりします。
正直言って、名医図鑑のように、何かの評判をまとめた本が有るわけではなく、個人がよい弁護士を見極めるのは至難の業。
やっと見つかったとしても、なんだか、偉い先生の様で、話しがしづらい。
着手金も払ったものの、勝つか負けるか、いまいち、しっかり励ましてくれる感じがない、つまり不親切。
これらの感情が入り口で芽生えると、弁護士先生とは、スクラムを組んで、という関係性にはなりません。
また、ここだけの話ですが、実際、弁護士の先生にも色んなタイプが居て、話が高飛車な人や、男性的な考えを前面に出してくる人、ホームページには 離婚問題も得意のように書かれてあっても、実は、遺産相続が専門分野であったり。
私もこの仕事をしていて、いろんな弁護士先生と知り合ってきましたが、やはり得意分野があると感じました。
だけど、誰一人として、「僕は離婚問題は苦手」とか「経験が少ない」と弁護士の口からきいたことはありません。
皆さんは、弁護士を選ぶときには どういう基準で選びますか?
これが、実は聞いてみると「話しやすい方」とか、「同性の女性の先生」とかを挙げられます。
しかし、実際は 依頼した後、裁判をするにあたり、打ち合わせは裁判の少し前に、ちゃちゃっと小一時間と言う方も少なくありません。
要は、私などが見てきた結果、弁護士先生は、皆様お忙しいようで、貴女がいくら大金を支払ったからと言って、貴女の好きな時間で、お話を聞いてくれることはしないのです。だから、貴女は、「どうしていいか分からないから、依頼をしたのだから、方向性を示してほしい」と思っても、方向性は貴女が決めるのです。
大まかには示してあると言えど、やはり密に細かく打ち合わせをしないと、弁護士だっていくら代理人とはいえ、貴女の意見を聞かず、どんどん進める事は出来ないのです。
それでも「任せてあるから」とあまり連絡もしないのでは、弁護士は貴女の事を熱心じゃない人と考えてしまいます。
もっと、言えば 弁護士が気を利かして連絡をしてこない貴女に成り代わり、全て進めるなんてことはしないのです。
特に貴女が大企業の社長で、長年その企業で顧問弁護士を務めてきたなら、「ここは任せておく」という社長の一声で済むのですが、これまでの付き合いもなく、初めて依頼された事で、貴女の思いや性格まで、全部くみ取るなんてことはできません。だから、「法律のプロは、どうしたらいいか、しっているはずだろう」なんて思わず、弁護士だって依頼者の気持ちは逐一確認しながらでないと、進められないという事を頭に置いて下さい。
その上で、まず「こんな弁護士先生はいやだなあ」という浮気問題に弁護士を使った場合の私の感想を述べますね。
1、契約をするまでは、何度も話を聞いてもらえたが、着手金を収めた途端に、電話をかけても秘書が対応するようになった。
2、裁判の前に、作戦会議?があると思っていても、何も方向性を示してもらえなかった
3、裁判はひと月に1回だが それまでの間に打ち合わせは、一度くらいしかない
4、とても、話しづらい雰囲気がある。
5、特に具体的な提案をしてもらえない。
これらの事を見て、先に書いた弁護士先生との上手くいかない理由が見えてくるのです。
例えば4とか5の例にしても、話しづらくなる関係性になってしまいます。でも本当言うと5のようなことを期待するのは、まず貴女から、距離を縮めたら、弁護士の先生にもアイデアが浮かびますが、貴女からも連絡がなければ、貴女もこのままで特に新しい希望はないのか、と感じられてしまいます。
また、金銭を払ったから、貴女の気持ちを汲み取れるのとは別問題です。と、いう事は、やってくれないから、腹が立つという関係性は、実は貴女と夫との間にも似たようなことが起きていたという事を感じてほしいのです。
夫婦がこじれていくには、浮気問題だけではなく、発端は家事協力への不満であったり、嫁姑問題に夫が妻の肩をもってくれなかったとか、夫は自分の浪費ばかりするとか・・・・・いろいろあります。
でも、これらの事は、もう少し、最初の段階で、取り組んでいたら、最後に爆発しなくて済んだのです。
貴女も決して無言ではなかったでしょう。多少は夫にも訴えてきた部分はあれども、どこかで、夫に対し「妻の声を聞いてくれていない」と、結局爆発することになります。
相手にこんなに頑張って伝えてきたつもりと言っても、伝わってなければ、伝えてないのと同じなのです。
婚姻関係にある夫にでも通じないので、昨日今日、仕事で依頼されたからと言って、弁護士の先生がいくら経験豊かでも
貴女の思いまで汲むことは無理です。
だから、ここは、分かってくれるはず・・・という幻想は捨てて、分かって貰えたかどうか、一つ一つ、確認作業を加えながら、進めるしかないのです。
私は多くの夫婦を見てきて、分かり合えている夫婦は、会話が多いとは限りませんが、相手が理解しているかを、その都度、確認作業をしています。それで分かってくれているな、と確認したら あとは放っておけばいいのです。
つまり、会話や話し合いが多いから、いいのではなく、理解し合えているか、分からないなら、分かるようにその場で解決しておく。そうして色んな感情が爆発する前に、手を打っておくことが必要です。
それが出来ないのは、気が短いというか、すぐに怒ってしまうとか、分かってくれないとか、拗ねてしまうとか・・・・
やはりここにも怒りという要素は災いしますね。
水分の少ない固い枯れ木は、ポキッと折れます。
しかし、柳の生木は、風に揺らぎながら、枝垂れながら、折れません。
あまり一本気なのは、損をするというお話でした。
今日は内容証明の話から、法律家の選び方を、お伝えし、弁護士先生には、不満があるなら、トコトン話をする。
希望は聞いてくれないという事が、当たり前と思うくらいがちょうどいいでしょう。
では今日はここまで。