不倫の後始末

これまで、夫の不倫を止めさせたり、浮気相手を排除する事を私は「不倫の終い仕事」と呼んできました。
分かりやすい言葉に置き換えると「不倫の後始末」と言っていいでしょうか。
私のところへの相談は　夫の不倫に悩む妻が、浮気相手夫を別れさせたいという内容が殆どです。
ただ、その前に、浮気相手はどういう人なの？とお聞きすると、「全く分からない」か、または、「この人だと思う」
その上で　浮気相手と別れさせたいという事は、シャドーボクシングをするようなもの。
どこの誰か、素性も分からずに、別れさせたいと言っても、付き合いの実態も掴んでなくて、別れさせたいとは雲を掴むような話。
これはまさしく、空気を相手にボクシングをするようなものなので、シャドーボクシングと書きました。
でも、中には、自分で浮気相手の情報を得て、直談判に行く勇ましい妻もいます。
ただ、それが最後まで成功した例は、あまり見たことがありません。
これは、その妻が弁護士以上の交渉力があるなら、うまく纏まるのですが、自分で直談判に行く妻は
交渉と言うより、「ひと言、言ってやりたい」という気持ちが抑えられない人です。
こういう人の場合は、たいてい、自分の夫が、浮気相手の肩を持って、妻を罵倒して浮気相手を逃がして終ると言う結果が殆ど。
この逃がすと言うのは　実際、その場から逃がすという事もありますが、実はそれより、妻を帰し、その後浮気相手と、これからどうするかと　作戦を練るだけです。
そして、中には別居をしている夫もいるので、形だけは家に帰ってくるような演技をして、実は浮気相手とは切れてないという事はよくある事です。
でも今日、私が言いたい事は、そういう事ではなく、本当の意味での、浮気相手と別れさせるという事はどういう事かという事についてです。
今日はこのノウハウを書くと言うことではありません。
それよりも、この浮気相手との別れというかきちっとけじめをつけた場合とつけなかった場合の違いは、天と地ほどの違いがあるという事です。
それどころか、これをきちっとしておかなければ、夫婦の方が離婚に至ることになるからです。
夫の浮気相手との別れさせ作業を、口先だけの喧嘩で、逆切れした夫に脅されて、夫が怖くなってしまった妻は、夫を恐れているのに、逆に夫を信じるという誓いをさせられ信用するという着地をした人。
つまりキチンと別れさせ作業をしなかった人の結末は、残念な結果が待っています。
「先生、もし、今、夫の浮気を終らせても同じ事を、又この先やりませんか？」と問われます。
もちろん、一生涯、浮気をしないと誓える誠実な夫がいれば良いですが、そんな事が守られる夫なら、そもそも浮気なんてしません。
だからこそ、見つけた時に、スリッパで叩いてキチンと息の根を止めておかないといけないのです。（ゴキブリか）
でも夫を恐れてそれをしないでいたら、またごそごそと影で動き出すに決まっているのです。
ゴキブリじゃないけれど、卵を産みつけたら、その卵まで根絶しておかないと来年の春になればまたウヨウヨ生まれてくるのです。
だから、浮気相手と別れるという作業を夫任せにしてはいけません。
妻の貴女が、確認できる形で根絶を見届けないといけないのです。
それを、「浮気の終い仕事」と呼ぶのです。
「じゃ、その方法を教えて下さいっ！！」って、軽く云われる妻がいますが、実はそれが一番大事な事で
本当は　その前の、「心構え」が大事なのです。
もっと云えば、夫への恐怖心が一杯な中、法論だけを聞いても、実行も出来ないのです。
それなのに、私への質問は「もし浮気相手と別れたとして、その後どうしたら良いですか？」と先の話を聞きたがります。
焦る気持ちは良く分かります。
でもその浮気相手と別れさせることが　1丁目1番地の対処なのに、それが成功もしていないというか、その取り組みさえ怖くて仕方がない妻が、次の段階、夫婦の修復まで聞いたところで、実行が出来るわけはないのです。
「もし浮気相手と別れたとして」と言うように「したとして」という仮定で話をしている人に限って、何もしない人なのです。
またはその逆で、自己流で、付け焼刃の別れさせ作業をしたところで、それ程、気が逸る人は、浮気相手に文句を云うだけで、それが別れさせる終い仕事はできません。
つまり、「もし、○○したとして」という仮定を聞きたがる方は、失敗を意味して、実はその先の話は意味がないという事になります。
だから、仮定の話だけをするのではなく、少なくとも「浮気相手と別れさせた」という実績を積んでから、その次へと進むという段階があることを理解して欲しいのです。
では、その別れさせ作業というか、終い仕事は？そんなに難しいのかというと方法論はあまり重要ではありません。
それよりは、相手女性がどういう人間か、どういう環境か、未婚か既婚か？シングルマザーで子供が居るかいないかバツ一か？
事件でいうと、その人のバックグラウンドが大事です。
それなのに、そういう事を探る段階で、夫に見つかり、携帯を見た事で、妻を悪者にして、手も足も出せなくなってから、浮気相手と別れさせる方法を聞いても意味がないのです。
つまり、妻である貴女の心のあり方が、未熟なのです。
浮気相手は、妻子ある貴女の夫と付き合っている、ある意味根性の座った女性なのです。
それを、スマホを見たことぐらいで、夫に切れられて、クシュンとなっているくらいでは、この道は通れません。
方法だけを教えて欲しいという前に、貴女の心構えを教えて欲しいです。
ノウハウがあれば　何でもできるというものではありません。
夫の浮気の終い仕事・・・・・それには貴女のあり方が物を云います。
では、今日はここまで。