不倫保険?
あの頃・・・・
そう、元夫が、浮気をして、妻の私が毎日泣いていて・・・・
「もう女性とは終る」という元夫の言葉を信じて、帰宅を待つも、相変わらず、深夜帰宅で・・・・
あの時代は、っまだ携帯電話など無くて、仕事が終れば、帰るコールを心待ちにするという、あの時代。
仕事中は、サラリーマンとして働いているので、私の管理下ではない訳です。
でも、仕事が終り、帰宅するという連絡があると、そこからは 私の夫となり、子供達の父親になる時間なのです。
今のように、GPSも無ければ、携帯もないから、一歩会社を出たら、元夫は、どこで何をしているかは分からず、
帰るコールがあるまでは、不安を抱えて待つしかなかった、あの時代。
だから、浮気が終り、その相手と別れたというなら、毎日、まっすぐに帰って来るという事がせめてもの罪滅ぼしだろうと私は考えていました。
そして、そんな罪?を犯して、妻に心配をかけたのだから、毎日、多少面倒くさくっても、帰るコールをするのは当然だろうと思っていましたし、妻に信じてもらいたいなら、毎日帰るコールをするくらいは、妻を安心させる為の義務だろうとさえ、考えていました。
しかし、たまに深夜になっても帰るコールがないのです。
仕事ではないだろうけれど、「付き合いかな?」「飲み会かな?」とやきもきしながら、寝ずに待っていました。
そして深夜に、酔っ払った元夫が帰宅するのです。
その時には 私は待ちくたびれるのと、怒り心頭も重なって、ちょっとした喧嘩になります。
今となれば、それも遠い思い出ですが、その頃の私は、どうしても分からないことがありました。
元夫も、妻の私に信じて欲しいのなら、何故、信じてもらえるように、居場所の一つも連絡してこられないのか、不思議で仕方が無かったのです。
本当に、私に悪いと思っているなら、電話一本掛けるくらいの努力は惜しんだらいけないだろうし、電話をしてこないで、こんな風に喧嘩になるなら、電話をかけないリスクの方が大きいのに、何故、その手間を惜しむのか?理解に苦しみました。
現代の言い方で云うなら、コストとリスクです。
今、私は仕事をしていますから、この言葉の意味がよく分かります。
でも、そのころは、そんな言葉も知らなかったのですが、「電話一本掛けたら、妻が安心するが、逆に連絡もせずに、帰宅が遅くなれば、また、夫は疑われて、自分だって嫌な思いをするのに、何故、そういうコスト(手間)を惜しんで、妻の信頼を再び失うというリスクを犯すのだろうか?」と、いう風に考えていました。
これは 20年も前の話ですから、私も考え方が若い。
今なら、今、この仕事をしているから、分かるのですが、「妻の信用を失うようなことになる電話が出来ないのか?」という
妻と夫を中心とした考え方しか出来なかったのです。
実際は、妻の信用を失うのが怖い等と、当時の元夫は考えていなかったのです。
つまり、まだ、浮気は終っておらず、浮気相手と一緒だったから電話もしてこられなかっただけなのです。
しかし、デートが終って帰る時間は深夜なので、さすがに起してはダメだと思ったのか、やはりバツが悪かったから電話をできなかったのか、わかりませんが、単純な話し、ひたすら、浮気相手の方を向いていたという事です。
当時の元夫は妻の信用を失いたくないとかではなく、どうしたら、浮気相手と別れずに済むかを考えていただけで、家庭を守り、妻への
名誉を回復したいという事は考えていなかったのです。
それを、「浮気相手とは別れた」という言葉を信じたおかげで、元夫は、家族の方を向いてくれると信じていたという事です。
だからこそ、「何故、電話の一本がかけてこられないのか?」と、そればかりを考えて、夫も自分が信じて貰えないリスクは何ともないのか?と私は不思議でなりませんでした。
要するに、元夫は、その時は、妻の私に信じてもらいたい、などと考えてなかったのだ、と言うことです。
今でも、相談者に、色んな質問を受けます
何故、夫は、こんな風なことをするのか?何を考えているのか?と問われますが、それは一旦、ご主人が告げている言葉を
疑ってみれば、答えは出ます。
夫は家族の事をこれから考えていく・・・・・そんな風に約束したのに、相変わらず、休日出勤が多く、深夜帰宅が多い。
そんなに毎夜、残業もしているなら残業手当も増えるはず。
それなのに残業手当どころか、お給料をいくら貰っているか?すら妻に教えないなんて、分からないことだらけ。
だから、分からないのは、ご主人の気持ちではなく、ご主人の動向です。
何も見えなくさせられていて、信じるのは「浮気相手とは別れた」というご主人の言葉のみ。
これでは、分からないことだらけであると言えるのです。
信じて欲しいとご主人が言うなら、信じる努力を妻だけがする事はおかしなことです。
信じて欲しいなら、信じて貰える様に努力をするのはご主人であるべき。
それなのに、妻が夫を信じる努力をし、少しでも信じられないと言う事を言おうものなら、信じない妻が悪いといわれてしまう理不尽。
信じたくて、一生懸命努力をするのが、妻だけというのも、おかしな話です。
信用を失ったご主人がいるなら、名誉挽回の努力をするのはご主人でなくてはいけません。
こういう当たり前の理屈が分かる貴女でいて欲しい。
そうしたら、「何故なの?分からない、分からない」と云わずに済みます。
今なら、分かります。
その頃は、疑う事を知らなかった私。
元夫のいう事が全てで、浮気が終わったら、まもなく妻の事の方を向くだろうと、私は考えていました。
でも、浮気なんて、そんな簡単に終りっこない。
妻にばれたからって、浮気相手と別れる理由にはならない。
またもし、浮気相手と別れたとして、今日まで、浮気相手のほうを向いていて、明日から直ぐに妻のことを大事に・・・なんて切り替えられないのです。
だから、妻との約束を、絶対に守ってくれるはずというのは、
妻の私の思い込みだったのだと、今にしたら分かります。
私に浮気相手と別れた、と言っていたのは、噓で
終わってなかったのだ・・・・・・
そう思うと、全てが理解できたのです。
でも、それが、詳しく分かったのは、離婚をして何年もしてからです。
一生懸命に、私の気持ちを訴えても、元夫も自分の気持ちのことを大事にする事で、一杯一杯だったのです。
皆自分の事で 精一杯です。
では、今日はここまで