夫の不倫「二度としない」は、どこまで信じられるか?

村越真里子

村越真里子

テーマ:夫婦相性そもそも論

今日のヤフーニュースを読んでいて、下記のような記事を見つけました

タイトルは「勤務先の客と不倫した46歳男性、「二度としない」と妻に信じ込ませた4つの方法」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190609-00042131-otonans-soci

この記事は半分、正しいけれそ半分、違うと言いたい。
何故、全面的に「正解」といえないかと言うと、間違っているという意味ではなく、筆者の観点ですから、私の仕事で見聞きしてきた事とは観点が違います。

それは、どんな世界を見聞きするにしても、色々な角度があり、見る側の立場が違えば、色んな結論があるという事です。

と、いう事で 異論を唱える訳ではありませんが 私がこの相談業の中で見て感じた事をお話します。

まず、このヤフーニュースの記事にある「妻に謝罪し、信じ込ませた」という部分です。
夫のした不倫は、「妻に謝り、終るという風に信じ込ませた」と言う事は、実際に終るつもりがなかったという事です。
だから、妻に不倫が続いている事がばれて、離婚に至ったのです。
つまり、本当に終らせる事が 本来のゴールなのに、「妻を謝って終ることを信じさせる事と、本当に終る事」とは別である事は、あたり前です。

結局、本人が本気に不倫を終らせる気持ちにならなければ、終らないのですが、簡単に終ると事も出来ないという事も真なり、なのです。

実際、男性から始めた不倫を妻にばれたからという理由で終らせる事は、矛盾します。
何故なら そもそも不倫を始める時は、自分たち夫婦はもう終っていると言って、女性を口説いているので、今更、妻にばれたというなら、浮気相手に取れば「じゃ、ちょうどいいじゃん」と離婚を促しますが、そうなると男性って、「子供が受験で」とか、親が病気で、心配を掛けたくないとか、ごにょごにょ、言い出します。

こういう場合は、夫婦関係は確かに円満ではなくても、破綻というような離婚秒読みではないことも多く、中には、妻がノイローゼ気味という男性がいます。
そういう場合は、そもそも夫が浮気性で、喧嘩が絶えなくなって妻が心を病んでしまい、
家に帰っても、妻と口を利かないという家庭もあります。
そんな場合に男性は「夫婦関係は終っている」と言います。

そうした場合、妻が神経症で・・・なんていう男性の言葉は 私は信じません。
何故なら、妻がノイローゼになるなんて それ相応の理由があるからなのです。

だから「家庭が破綻している」という男性の言い分は、話半分に聞くべきと思います。

と、ここまでは、記事の事について書きましたが、もう少し掘り下げてみましょう。

夫が不倫をして、その不倫相手と、綺麗に別れてくるなんて事が出来るのでしょうか?

それは出来ます。
出来ますが、それ相応の厳しい覚悟が必要です。

一回、妻にばれたくらいで、浮気相手と、きっぱり別れてくるなんて事はありません。
何故なら、妻にばれたからと言って浮気相手と別れるというのは、日頃から、妻を尊重、尊敬をしている場合に限ります。
普段から、妻と衝突し、妻を煙たく思っている夫の場合は、浮気がばれたからと言って、
すぐさま妻に申し訳ないとはならないのです。

不倫が妻にばれて、直ぐに不倫相手と別れる夫は、そもそも、浮気なんてしません。
そういう意味で、先の記事を読み取ると、彼は妻に不倫がばれて、謝るというところまでは良かったのですが、またもや不倫が再燃します。

これは、元々、妻を大事に思っていて、たまたま、出会い頭の事故のような不倫ならば、
妻にバレたら、それをきっかけに、不倫相手の方とさよならするでしょう。

でも、不倫をするのに、妻の悪口を言い続けていて夫婦仲が破綻していて、離婚秒読みというなら、妻にばれたからと言って、浮気相手と距離をおく理由にはならないのです。

そういう意味で、不倫をしている男性が妻に向かっているか、浮気相手に向かっているか?
どちらに真実の顔を見せているかを見極めないといけません。

私のところには 時々、不倫相手という立場の女性からの相談もあります。
そういう女性は、とても気丈に振舞ってらっしゃいます。

世の中は、不倫相手には手厳しいものです。そういう逆風は普段からうけているので、それなりの覚悟はあり、それなりに大人です。

しかし、大人の女性を演じないと、ガキっぽい事を言うと、男性が去るのが怖いので、「物分りの良い、男性に負担をかけない女性」と思わせる必要があるのです。

一見、冷静な女性という風に見せてはいますが、実は・・・・・
実は・・・・書くのが辛いですが・・・・・

感情をあらわにして、男性が去るのが怖いのです。
だから、感情的になる事は出来ないのが現実です。
これは不倫相手の女性からの目線です。

では、もう一度、改めて、不倫を終結させることが出来た夫婦と、出来なかった夫婦の違いは、どこが違うのでしょうか?

浮気がばれたら、すぐさま、浮気相手と別れる男性・・・・・それは妻に一目置いています。

反対に浮気がばれても、妻に謝るふりをして、実際は浮気相手と別れない人。
何なら今度はもっと上手く、隠しながら浮気を続ける夫・・・・それは、妻を舐めている人です。

妻を舐める・・・・それは色んなタイプがあります。
夫婦の組み合わせの音大もあります。

舐められる妻・・・・それは盲目的に夫を信じ、従順な妻。
それは夫に取れば、ありがたい話なのですが、ある意味、面白みに欠けることになります。

その反対のタイプの妻も舐められます。

いつもいつも、強気でしか夫に向き合えない妻は、一直線な分だけ、交すのは簡単です。
何故なら その強気は弱気の裏返しだから。
裏切られるのが怖いから、色んな予防線を張っているのです。

夫にすれば予防線が何かという事が見えますから そこを避ければ良いだけです。
だから、強気で夫を詮索して管理しているつもりでも、そんな管理の網の目は簡単に抜けられてしまっているのです。

強気で、乾いた枯れ木は、衝撃に弱くポキッと折れます。
柳の木が風にゆらゆら揺れるのは、柔らかいから。
いつも強気でしかない女性は、折れ易い。

そんな風に考えていくと、夫婦において、強い立場というのは、ある意味、弱い立場になりやすいという事です。

では、今日はここまで。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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