夫を信じてはいけない?
仕方がないと言う言葉は、「やりようが無い」という意味です。
しかし、夫婦問題の場合、やりようがないという事は、殆どありません。
でも、最初からやりようが無いと決め付けて諦めている人は多くいます。
その場合、何故、諦めるかというと、「何をしても、良い結果を得られそうにない」と勝手な結論を出しているからです。
では、「何をしても良い結果を得られそうにない」の「良い結果」とは何を指すでしょうか?
これは当方への一番多い相談に例えて考えると、「夫の浮気を止めさせたところで、夫婦の関係は良好にならない」という風に考えているのです。
その通り!!
浮気を止めさせたところで、夫婦が、新婚の頃のように、ラブラブになれるはずがありません。
もちろん、結婚をしてから、年月が経った分、何も問題がなかった新婚の頃の様にはなりません。経年の分だけ、夫婦には色々あるでしょう。
でも、その経年のラブラブモードに代わり、夫婦の間には子供が増えたり、マイホームを持ったりと、別の絆は生まれているのです。
これは、新婚ラブという一時的な雰囲気の事より、余程か大切な事です。
だから、浮気問題を片付けるということは、浮気問題を終らせる事であって、夫婦が仲良くなれることとは別問題です。
では、浮気を終らせたところで、何が変わるのでしょうか?
簡単な言い方をすれば、浮気問題が終るという単なる問題の終結であって、夫婦が元どうりになると言う事とは、問題の中身が違うのです。
それなのに、妻の気持ちは、夫が浮気をしたと言う事は、「浮気相手に夫の心は行ってしまっているのだから、妻の私に愛情がないなら、もう夫と一緒に居られない」という諦めなのです。
正直に言いますと、確かに夫の気持ちは妻から離れています。
しかし、あなた達夫婦には「男女の愛」しかなかったのですか?
そんなに、愛が大事ですか?
愛は何よりも一番ですか?
確かに結婚をする時には、愛がベースにあります。
しかし、一生、死ぬまで、それが継続するのは理想ですが、中々そんな風には行きません。
夫婦でも、兄弟でも、親子でも、変わらず仲が良いなんて事はありません。
一生の内で、山あり谷あり、雨も降れば天気の日もあり、春も冬もあるのです。
現に私の知る限りでも、共白髪まで添い遂げた夫婦が、愛情で結ばれていたかと、みんな「腐れ縁」と、照れ隠しで言います。
そうです、結婚したら、子供が増え、夫婦の愛以外の、親子の愛も生まれています。
ですが、一時的には、妻からも、子供からも気持ちが離れ、浮気にいそしんでいる時期もあります。
悔しいでしょうし、この先に希望が持てないのは解ります。
でも、何度も言いますが、結婚生活の中には、夫婦愛以外の家族愛もあるのです。
それを、「愛されてない」というだけで、全てを捨て去って良いのでしょうか?
仕方がない・・・・・と言うほど、何かを越えましたか?
仕方が無いというほど、何かの努力をしましたか?
まだ、何もせずに、「妻として求められてないなら、この結婚生活全部捨てる」というのは、やや短絡的ではないでしょうか?
例えが不真面目だとの指摘は覚悟して言いますと、
私は夏には桃を食べます。果汁が滴る桃は大好きです。
でも、スイカも大好きです。冬には、みかんも沢山食べます。
その時々、季節的にも、好みが変わります。
桃が好きになったからと言って、みかんを嫌いにはならないのです。
でも、今の季節は桃がみずみずしくて、好きだという事はあります。
指を加えて、季節が通り過ぎるのを待て、とは言いません。
でも、貴女の夫が、基盤には、子供を愛し、親を愛し、仕事を精力的にこなす人なら、あなたが愛したように、他の方からも愛されます。
遊びか、本気か?という分け方ではなく、「本気じゃないけど、大切だ」という浮気もあるのです。
「大切にする」・・・という愛情もあるのです。
もしかしたら、貴女が諦めなかったら、夫は家庭は大切なのかもしれません。
でも、それを矢継ぎ早に、答えを迫ると、今一番好きな方を選択してしまうのかもしれませんが、絶対にみかんしか食べないという頑固でもないのです。
もう少しだけ、季節の移ろいを待てば、桃から、またみかんになる事もあるのです。
つまり、たった一人だけを選ばせると、今の時点では、浮気相手を選んでしまうかもしれません。
何故なら、貴女から、夫婦でいる事を諦められて、夫として三行半を突きつけたら、夫は自分を好きだと言ってくれる浮気相手の所に行ってしまいます。
また、あなたが三行半を突きつけなくても、「どっちにするの?」と答えを急げば、今は
浮気にのぼせていると、浮気相手を選ぶ事はあるのです。
だからと言って、夫は貴女の全てを嫌いになった訳ではありません。
もう少しだけ、貴女が見捨てさえしなければ、家族の縁は続きます。
それを夫婦の愛だけを、バロメーターにしてしまうと、確かに夫は追い詰められます。
貴女の物差しは、「愛」しかないのでしょうか?
試練かもしれませんが、「待つ」という愛もあります。
「いつか変わってくれる」という「猶予」も一つの愛です。
仕方がないと諦める前に、本当に、仕方がなかったのか?
仕方がないとは「色々とし尽くしたか?」で、逆に何もしなかったという事です。
何もせずに、諦める判断の軸が「愛」だけなら、それは違います。
もう少し、やれる事はやってみて、それから諦めるなら良いのですが、今、夫の気持ちが離れたからと言って、貴女が独りで生きていく決意をしたなら、きっと、今後生きていく中で
自信も失ったままになり、人を信じられなくなります。
貴女が、まだ若いなら、もしかしたら再婚とか、第二の人生もあるかもしれないので、
その為に、トコトン自信を失わない方がいいのです。
今の夫は、ちょっとおかしくなっている、という事もありますから、妻の自分を愛してくれないからと言って、愛だけを秤に掛けるのはもったいない話です。
貴女の事を夫が守れなくなっているのは、余裕がないからですが、もう少し、我慢をしてみるのも、子供達の為です。
貴女が、これから一人で生きていく決意をしても、孤独な戦いがあります。
同じ孤独なら、夫婦を続けていく中での孤独もありかと思いますが、あなたには子供もいるので本当の孤独ではありません。
貴女の不安は私が聞いて差し上げますから、私のこの丸顔に免じて、耐えて欲しいな~。
では今日はここまで。