夫婦間のマウンティング
今日のネットニュースを見てみると、結婚15年目くらいで離婚が多いことを
「円熟期の危機」と表現していました。
確かに「手が掛からなくなった」という意味での子育てが一段落したとは言え、その頃には
子供受験や、思春期と重なり、親がメンタル的な関わりに頭を悩ます時期だと思います。
しかし、その割には、仕事では最も夫は働き盛りであり、家庭のほうに関心を寄せにくいので、妻の不満はピークに成りがち。
その上、双方の両親等が老年期を向かえ、病気や介護の問題も浮上し、その頃が夫婦の真価を一番問われるときだと思います。
そこで、私が対応するのは その中でも、特に夫の浮気問題に特化しているため、妻にすれば、何重にも苦労の波が押し寄せています。
その妻に対して、何とか力になれないかと日々、相談を受けているのですが、この時期に浮気問題が加わってきてしまう夫婦には、大きく分けて2つの種類があります。
それは元々、夫婦のボディーランゲージが少なくて、セックスレスだった夫婦に円熟期の危機が加わり、その結果浮気という形で現れた夫婦、これをAタイプとします。
そしてもう一方のタイプでは、これまで夫婦として問題がなかったのに、青天の霹靂のように、浮気問題が浮上した夫婦がいます。これをBタイプとします。
その次に一番問題なのが、自分たちでは仲の良い夫婦で、さほど問題に感じていなかったが、実はセックスも長年レスの状態で、もっと言えば、実は妻が気がつかなかっただけで、解らないようにしっかり夫の浮気性だったという夫婦。これをCタイプと呼びます。
どれが一番よくて、どれが最悪か?
それは各夫婦の持つ、パーソナリティーによるので、ひと言では言えません。
何故なら、元々、夫婦力が強い場合は、ABC どの段階からでも挽回できます。
しかし、妻のタイプによっては、問題が軽度でも重症でも、離婚になってしまう事はあります。
その違いは、妻の耐性に掛かる部分が大きいなあと感じます。
現実にぶつかって、ただ嘆き悲しむだけの妻は、見ていて痛々しいのですが、それは夫も同じ。
家に帰っても、夫も少しずつ名誉挽回?をしようと思っても、妻の嘆きが重症であれば、夫はまたもや、家庭から逃げ出したくなります。
だから、か弱い事で、てを差し伸べてやろうという余裕のある夫なら良いのですが、夫もある種浮気相手と別れたばかりというブロークンハートであれば、妻の嘆きを慰める余裕はありません。
そこで、その夫に「冷たい」と訴えるだけでは、夫もくたびれてしまいます。
苦しいのは解ります。
でもいつでも、助けてくれた夫も少しは、羽根を休めたい時期もあるので、優しさを求めすぎては重荷になります。
かと言って、妻の勢いがありすぎて、夫を責め続けるのも如何なものか?
やはり、円熟期の離婚が多いのは、お互いが支えあえないのに、お互いの力の無さを責める夫婦が離婚になるのではないかと私は思うのです。
ここで、私が言う【責める】とは、夫に甘えすぎることも責める事になります。
そしてもう一つのタイプ、夫を文字通りパワーで責める元気のいい妻、これもある意味「責める」ことなので、物事は程ほどが一番という事になります。
甘えも、攻撃も、根っこは同じ。
「私の気持ちを解って」という訴えに過ぎません。
甘えも攻撃も程度もんということで、それが見えないという事は、「自分のことでいっぱい。いっぱい」ということです。
そして、一番よろしくないのは、家族の問題をそっちのけで、浮気という現実逃避をする夫です。
その夫こそ「自分の事しか考えてない、自分本位」ですから、自分本位同士が上手く行くはずが無い。
ここで、互いに自己主張しかしなくなると、妻は「家庭の事を全部私に押し付けて」となりますし、夫は「家族の事で苦労をしているのは解るが、刺々しい妻の顔は見たくない」という逃げ腰になります。
これでは上手く行くはずが無い。
互いに苦しいのは解るけれど、これでは夫婦は破綻しかありません。
芸能人の離婚がこの時期に多いのは、妻が経済力を持っているケースが多いからですが、一般の家庭でも、財産分与の出来る裕福な家庭ほど、離婚が多くなります。
そういう意味で、どうか、尖り過ぎない。
そして話し合いという名目で、ぶつかり合わない。
少し、距離をとって、物事に触れない会話を続けましょう。
そして棘のある言葉を飲み込みましょう
そうしている内に、きっと角度の違う見方ができるようになりますから、まともに体当たりというぶつかりを止めましょう。
貴女のしている話し合いは「ぶつかりあい」です。
では今日はここまで。