後ろめたさ
例えば夫の不倫に気づき、何らかの結論を出そうとした時、一番引っかかってしまうのは
これまでの妻自身の人生が何だったの?という気持ちです。
夫のしたことを否定する感情以上に、妻は自分の人生まで否定する気持ちに囚われます。
夫の浮気は、よく「はしか」だとか、「しばらくしたら収まる」とか、本人に言わせると「一時の気の迷い」とか「魔が差した」とか
何か男性を大目に見る答えはたくさんあります。
でも女性や妻の気持ちを納得させる言葉はありません。
つまり男性と言うのは そういう生き物だから、あなたは女だから我慢しなさい、という慰めしかないのです。
よく子供の頃、弟や妹が悪い事をしても許され、「あなたはお姉ちゃん(お兄ちゃん)だから我慢しなさい」と言われ、何か腑に落ちない、ごまかされたように感じたはずです。
そうなんです。
妻だから許せとか
夫だから浮気もするとか・・・
何か、釈然としなかった思いはあります。
私達は 人間として生きています。
だから、男や女や、性別は抜きにして 大事な事は・・
「人として・・・・」と言う風に考えると、相手を裏切るというのは
人としてやってはいけない事なのです。
夫婦はお互いに尊厳を持って、労わりあうという事で言うと、妻も夫を労わってきたか?と
いう点に戻って考えて欲しいのです。
そこで、離婚を選択すると言う結果になった時に、妻は自分を労わって貰えないばかりか
もし、浮気相手と自分の夫が再婚したら、どうしようと考えます。
「私のこれまでの人生は何だったの?」と思うと、自分のこれまでの苦労までを全部捨てるような
感触を持ちます。
でも、本当に人生って捨てる事は出来ません。
これまでの事は例え離婚しても、全部貴女の積み上げです。
これまで、苦労したから、今、新たな人生を歩み出す強さが備わったのです。
何一つ無駄な事はありません。
貴女が自分の人生を棒に振るということはありませんが、私も離婚を考えた時に
これまでの自分を否定することになり、自分を否定する私がこの先、自分の人生を自信を持って歩んでいけるのだろうか?と、自信喪失してしまうのです。
でもね、ここで、改めて考えると、自分の信じてきたものが、何だったのか?という自分への問いかけに、
だからこそ、これからは 正しい目を持って人を見れるようになるのです。
これまで信じて来たものこそが、バイアスの掛かった贔屓目で、間違った事を間違っているとさえも言えなかった視力。
これが間違っていたと気づくなら、これからは、物事をまっすぐに見る力が付く人生なのです。
だから何にも怖がることはありません。
何も自分の人生の半分が、消え去るという感覚を持つ必要はありません。
貴女の苦労は、きっと、あなたの肥やしになるはずですから。
では、今日はここまで。