愛情のケチ
夫婦の間に溝が出来て、何らかぶつかり合ってばかりの生活に疲弊して、「もうこんな生活は嫌」とばかりに離婚という文字が頭をかすめることはあります。
でも、現実の事として考え始めると、子供の学校のことやら、住むところ、そして何よりも大事な生活費を母子家庭で稼いでいけるのか?と考えたら、身震いが起きるほど、孤独感を実感するし、そんな覚悟なんてちっとも出来ていない自分に気づかされます。
そうです、離婚という事が頭をよぎっても、それは実際に離婚がしたいのではなく、離婚をすれば楽になれるかな?という希望的観測でしかないのです。
だからと言って、離婚をしてはいけないと言う訳ではありません。
その人の取り巻く環境において、無理くりな我慢で、子供たちが人の顔色を見て生活するくらいなら、
例え少々、生活が苦しくったって、精神的自由を得て暮らすほうが、私は幸せだと思うのです。
では皆さんは子供が育っていく中で何が一番必要だと思いますか?
色んな考え方はあるとは思いますが、子供には経験が宝だと思うのです。
贅沢な暮らしをして綺麗な洋服を着るよりも、親と行った遊園地や、海水浴。キャンプや、旅行で親も笑顔で、仕事も忘れ、子供は宿題を忘れ、とにかく親のことが子供って大好きなんです。
親と一緒に遊ぶことなら、何でもいいのです。
もちろんおもちゃのプレゼントも嬉しいでしょう。でもおもちゃってすぐに飽きるし、大きくなったら忘れてしまいますが、親と一緒に行った場所や、見た景色は子供の宝物になります。
だから、子供って多少の生活の苦しい事って、あまり関係ないのです。(過度な生活苦は別として)
今の生活は、夫という経済的保障があるかもしれません。でもその事に固執するあまり、子供の「心」をないがしろにしていないかを考えて下さい。
私は何も離婚を勧めているのではありませんが、ただ、食べていける事を一番に考えていると心を失う生活になります。子供からむげに父親を取り上げる事はよくないですが、子供も怖がっている父親だとしたら、勇気を持って母子家庭になる道があってもいいのじゃないかと思うのです。
では、何がネックになっているかと言うと、「子供のため」という母親の我慢です。
それは父親がいないと生活が立ち行かなくなるという不安から、夫と不毛な生活を続けるのは、果たして本当に子供のため?
もちろん、母子家庭での子育ては大変な事はわかります。でも子供を育てるためにお金が一番と考えるのは、止めた方がいい。子供は豊かな暮らしよりも、親が笑顔で仲が良いことが一番嬉しいのです。
子供から安定した生活を取り上げる事に母親なら不安を覚えるのは当然の事。
でも本当に不安なのは、暮らしの事以上に恐れているのは一人になるという孤独に対しての妻である
貴女の恐怖心なのです。
では、本当に孤独と言うのは、それほど怖いものでしょうか?
頭の中だけで考えると、確かに怖いと思います。
でも、意外と、思っていたこととは違うというのが離婚を選択した人の感想です。
つまり案ずるより生むが易し、です。
体験したことのない世界は、誰しも怖いものです。
だから慣れない苦労より、分っている苦労の方がまだましに感じますが、まだ見ぬ未知の世界だからと言って、それほど恐れることはないのです。
独りが孤独なんじゃなく、夫婦、二人で居て寂しいほうが、本当は怖いことなんじゃないかな?と思うのは 私だけでしょうか?
これまで、モラハラのような生活で、誰にも分って貰えない生活を続けてきた貴女なら、誰にも邪魔をされず、貴女の好きな道を歩むほうがずっと幸せになれる気がします。
古いものを握り締めていたら、他のものは掴めません。
履きなれた古い靴は、足にはなじんでいて、中々捨てにくい。
でも、もうその靴は充分履いたので、お役目は終ったのかもしれません。
古い靴は脱がないと、新しい靴は目に入りません。
怖くない、怖くない。
今よりはずっとまし。
誰かを恐れて、顔色を見ながら生活をするなんて、あなたらしくない。
そんな貴女の生き方を見て育つ子供が、同じくビクビクしながら暮らすなんて、貴女が救ってあげないといけません。
人に背中を押して貰うのではなく、貴女が新しい扉を開けて、飛び出してみる勇気を持ちましょう。
そんな強いママに子供たちはきっと付いてきてくれると思います。
今日のコラムは離婚へのススメみたいになってしまいましたが、耐えることが、正しいとは限らないという事をお伝えしたかったのです。
では今日はここまで。