怖いものなし!
本当の夫という人物像を知ってますか?
私は、結婚生活をしていた間、分っていたつもりではいましたが、
今になって思うと何も分ってなかったと思います。
私が自分の夫の特性を分らず、自分なりの理想像を夫に当てはめていたに過ぎないと
今にすると分ります。
何故なら、私は学生時分、フォークソングのバンドを組んでいて、それなりに青春を
過ごしていました。
屈託のない青春時代は、私の結婚式にも元バンド仲間という位置づけで私の
結婚式にも駆けつけてくれました。
元夫にも紹介できる健全な付き合いの男友達でしたので、とてもフランクに結婚式に参加してくれました。
その結婚式は二十歳そこそこの早婚でしたと、また私が学生仲間の中では一番乗りの結婚だったこともあり、他人はどんな結婚式をしているかという比較は出来ず、「そんなもんだ」という感じで結婚式をしましたが今にして思えば花嫁のボーイフレンドがいっぱいという変わった結婚式でした。
しかし、私にとれば友達は男であれ、女であれ、みんな大事な友人です。
その友人に祝って貰いたいという事と、私の夫を紹介したいという純粋な気持ちの結婚式です。でもふと思うと、元夫には結婚式に参加する男の友達はいなかったのです。
もちろん、ふるさとと離れた結婚生活という事で特に疑問は持ちませんでしたが、今にして思うと、男友達の少ない人だったと思います。
でも、私にとっては新婚生活。
そんなこんなで楽しい結婚生活をスタートしましたが、若い二人ですから、手本やサンプルは無く、私が、すべてのバイブル的な考えになりました。
そこで理想の夫像というものを私が思い描き、その理想に沿うか、添わないかが物差しになって行きました。
家族ならこうするべき。
夫ならこうあるべき。
父親なら子供に、こんな風に接してもいいはず。
これすべて、私が作り上げた理想像でした。
私の中では、クリスチャンである夫は浮気なんてするはずがないという私の理想像。
子供が可愛くないはずがないから、同僚からの誘いは、2回に1回は断って家には前のめりに帰って来てもいいはず、と私なりの夫像の中に落とし込んで、そのとおりじゃない夫には駄目だしをして、勝手に失望していました。
もちろん、2年間も無職の時期がある夫も考え物でしたが、ここでも私の理想像があり、
いつまでも家族を泣かして無職居るはずがないという希望的観測があったから、苦労も乗り切れたとは思いますが、私の基本の考え方は「こんな不幸がいつまでも続くはずがなく、いつか夫は私を苦しみから救い出してくれるはず」という夢と希望が支えでした。
これをシンデレラコンプレックスと呼ぶという本に出会い、愕然としました。
つまり私は、白馬に乗った王子様が、私を救ってくれると、待っていたのですが、中々迎えに来てくれないので、夫に不満を募らせるという悪循環を繰り返していたということに気付きました。
何かと、私がリーダーシップのような、家庭では私が舵取りをしながら、実は夫が船長さんになり舵取りをしてくれることを望んでいたのです。
甘えたい自分がいて、迎えに来てくれる白馬の王子様を求めながら、実際は夫を信用してないと言うか、任せてないという矛盾したものです。
夫ならば効するべきという理想を当てはめながら、全面的に任せられない私が居ました。
家庭を大事にするという言葉を信じたいという気持ちと裏腹に全然信じてない、任せきれない私が居ます。
こんな自分の中にも矛盾があるのに、元夫には裏も表もない清廉潔白を求めているって、これこそが矛盾です。
その当時はこの矛盾に気がつきませんでした。
と、言うことで何がいいたいかと言うと、私が思い描いた理想の夫というのは、夫とは全く別の作り上げたものと言うのが、今にしては分ります。
私が思う以上に、元夫は遊び人で、浮気性で怠け者で・・・・という実態がありましたが、私の理想像は家族の為に自分の遊びも、欲望も抑え、ひたすら前のめりで家に帰ってくる夫でした。実際、毎日寄り道もせず、帰宅すると無駄なお金も使わずに済みますし、お酒での間違いも起こしません。しかし実際の元夫とは その真逆のタイプだったのに、私がそれを認めるのが嫌だったのだと思います。
元夫はそんな理想郷の枠に収まるのは嫌だっただろうとは思いますが私の理想像がそうなのだから、仕方がない。
私の理想像に、出来るだけ添うふりをしないといけない元夫もしんどかったと思います。
お願い、こんなことは二度としないで、と懇願すると、二度としないと約束してくれます。
貴女が夫に嘘を付かせている
でも元夫には元夫なりのどうしようもない自分が居て、変われなかったのでしょう。
こんな風にお互いの理想を叶えようとすると、夫婦は表面的に取り繕うようになります。
この時点でお互いの本音などは話せなくなり、相手の言うことを受け入れたふりをするという仮面夫婦の生活が始まります。
そこで 私なりのルールを作り、今度同じ事をしたら、お小遣いを減らすよ、とか今度連絡もせず、外泊をしたら、こんなお仕置きをするよ、という約束をさせ、約束破りのペナルティーを押し付ける関係でしかなくなって来ました。
こんな罰則だらけで、夫婦が本当に仲良くなれるはずがない。
妻は夫を信用するといいながら、本当は信用ではなく自分の枠の中に押し込め、その約束が守れるか、守れないかのふるいにかけているような生活になります。
つまり、夫がそういう人なのではなく、妻が家庭人はこうるべきという理想を押し付けているに過ぎないのですが、本当言うと、夫ってそんなタイプですか?って言うことです。
私のところに来る相談者は、本当に自分の夫のタイプが見えてなくて、単に理想の夫という像を押し付けているに過ぎない。
等身大の夫が見えてないと感じる事はしばしばあります。
私がお話をお聞きしていると、「そもそもそんな人と違う」と感じる事が多々あります。ご主人の遊びも、出入りするお店も、全部男モード全開なのに、「夫は女性にうとい」という評価。
実はそれは妻が求めた理想郷であって、妻がそう願っているということを察知した夫がそんな風に演出するのですが、結局は続かず、ボロがでて、妻にはお目玉を食らいます。
そこで 二度としないとか、遊びのお店は仕事の先輩が連れていってくれたという苦しい言い訳をさせることになるのです。
しかし いくら罰則で縛っても、約束を守りきれない事実が判明します。
その上で、またもや「約束を破った」と妻は立腹しますが、よく考えると夫はそんな約束なんてしたくも無かったのであって、約束をさせたのは妻なのです。
私は、遊び好きの夫を野放しにしろとは言いません。
でも、その約束は、夫も目指す理想郷ではなく、それは単に妻が描いた理想郷に過ぎないということを理解してほしいのです。
夫が裏切った、約束を破ったと大騒ぎする前に、そのルールや掟は、自分の夫の等身大を知らずに、勝手にあてつけた約束に過ぎないのです。
私は自分では毎日、運動をして、早寝早起きをして、食事も健康を考えたものにしようと心では思っています。
でも、実行できないんだもん。
目標はそうだけれど、そんな風にまじめな生活が出来ないのです。
しかし、この約束は私自身に課せたものだから、私が破っても誰にも叱られない。
でも夫婦の約束を破った場合は、「私を裏切ったでしょ」「私との約束を軽くみている」と言って夫をなじりますが、夫の約束は妻にしたものではなく自分にしたものなのです。
みんな自分には甘いのですが、夫婦になると、それは妻にした約束という事になるから話がややこしい。
妻の貴女が、夫は真面目で淡白で性欲も少なく、他の女性へ目移りなんてするはずがないと思っているとそれをされた場合、罰則で縛ろうとしたら、約束をさせがちですが、その約束を破ったと思っても、所詮妻が作ったルールに過ぎないのです。
本当の夫は、そんな人ですか?
本当の夫が見えてないなら、そもそも夫を色眼鏡で見ているということになります。
夫は妻が当てつけた理想の夫を演じているだけなので、ボロが出るのだと思います。
そんな夫と足並みがそろわないといっても、そもそもが間違ってるということです。
私が選んだ夫は 私の理想を叶えてくれる夫という、代打にしてしまっていました。
夫という人物像は考えずに私が望む、私の理想を押し付けたに過ぎませんでした。
これは私だけの体験かもしれませんが よく相談者のタイプに見るのは、夫の事を分ってなくて、自分の理想だけをピーチクパーチク言っているに過ぎないということがあるのを時々感じます。
実際の夫像と乖離する希望。
これでは夫婦が心を合わせて仲良くできるはずがない。
今後はこういう説法?と言う名のメッセージが送りたいと思います。