夫は浮気を反省しない。
「夫と向き合いたい」「夫の本音が知りたい」という相談をよく受けます。
でもそういう相談者である妻こそが自分の本音を知らないのです。
本当の自分ってだんなでしょうか?
結婚をするとき、多くのカップルは「浮気をしたら離婚よ」と言います。
これは本当に離婚したら離婚という事ではなく 「浮気をされたら私、もうどうしたらいいか・・・」という嘆きであり、ある意味それほど愛しているということです。
だから、こういう言葉は、本音と違うのは「おのろけ」が大部分で許せるのですが、実際の浮気問題が起きた場合は関係性が悪化しているのでのろけ半分の冗談は通じません。
特に夫に浮気を白状させようと問い詰めている時は、ひとかけらの嘘も許さないという構えですから、そこには本音しか聞きたくないということです。
でも、ここでもやっぱり妻は「今度、また浮気相手と会ったらどうなるか覚悟しておいてね」という強気です。
私のところに相談に来られるまでに
「弁護士のところにも相談に行きました。」
「探偵に頼みました」
「離婚カウンセラーの所にも行きました」
と、おっしゃいます。
でも、「私、離婚したくないんです」とおっしゃいます。
それは、内心、搾り出すように「子供も小さいし、これからの生活も不安なので離婚はしたくないのです」
と夫には今冷戦状態ですが「実は離婚したくないのです」とおっしゃいます。
あのね・・・何を改めて、「本音」を言っているのですか。
そもそも、夫に本音で向き合って欲しい妻が、何故本音を改めて言うのかな?
自分が本音で話しているつもりなら、改めて本音を言わなくても、全部本音のはずじゃないですか?
それなのに、あえて本音があるのです。
夫には嘘も建前も許さない姿勢でいるのに、自分は本音と建前が違うことに矛盾はないですか?
今、私は一切の嘘はいけませんよ、と綺麗ごとを言っているのではありません。
人間ですから 多少の嘘は付きながら生きているのは私も同じです。
でも、相談者の願いは離婚なんてしたくないという事のはずです。
それなのに、口から出た言葉は「今度浮気相手の女とあったら許さないから」と言っているので、許さないとは何か?となると 離婚も辞さない覚悟という事です。
ここでは 離婚へ向かうワードばかりが並んでいて、【何とか離婚を避けたい】とは夫に聞こえてないのです。
何故なら、妻も昔のようなかわいい妻ではありません。
口から出る言葉はのろけで言っていた「離婚するわよ」とは違い、離婚するわよという罰則なのです。
でも、私の所に相談に来られた時点で、離婚を避けたいのは 私は分っています。
そんな人ばかりしか来ないのですから。
むしろ本当に離婚を考える人はさっさと弁護士のところに行ったり、役所に行き離婚届を取ってきますよ。
それなのに、弁護士のところに相談に行ったと言いながら、「離婚はしたくないのが望み」となるとご主人にすれば、訳が分らなくなります。
速攻離婚をしたいわけではないのは分ります。
でも 弁護士のところに行って何を相談したかというと「慰謝料や養育費、そして財産分与」なのです。
もちろん参考までに聞きに行ったというのは分らないでもありません。
しかし普通に考えると慰謝料も財産分与も養育費も慰謝料も、これぜ~んぶ離婚するときの取り決めです。
これを黙って数字だけを知りたかったといっても、妻が知りたかったのは離婚を仮定した場合となるとこれすべて離婚に向けての動きとなります。
ましてや そんな動きを夫に告げると、それは離婚を匂わすどころか、離婚宣言だといっても過言ではありません。
それなのに「離婚はしたくないのです」といったところでご主人にすれば「なんじゃそりゃ」になります。
貴女が「もう今度したら離婚よ」というのは「お願いだから女性と別れて」と同意語なのは分ります。
離婚よ、といえば子供と離ればなれになる事をイメージさせれば、夫も改心してくれるだろうと言う
脅かし論法なのです。
妻が本当に望んでいるのは、お互いが本音で向き合うことのはずが、夫に脅かしをかけているのです。
しかも、妻の本音も隠されたままで・・・・
これじゃ伝わるはずがない。
では何故、本音が出ないのでしょうか?
これは そういう段階ではないからです。
どんな憎まれ口を叩いても冗談で済んだ時代があったはずです。
でも、今は お互いに傷つけあって、言葉で青手を脅かし、言葉で本音を引き出そうとしている妻こそ本音でしゃべってない。
こんな風に考えていくと、言葉って何なんだろうと思います。
言葉は建前です。
でも、この建前が通用するのは、心が合っている場合だけです。心が合っていると、多少の憎まれ口だっていいのです。
しかし、心が合わなくなったら、余計に言葉に真実を求めるのは難しいと知って欲しいのです。
ましてや、相手に向き合いたいという妻こそが本音を出せない「強い人」なら、尚更です。
こんな風に書くと、「いえ、私は決して強くないです」と言われます。
そうです、強くないのです。
それなのに、口から出る言葉は強気な脅かしばかりになると言う事が、問題なのです。
弱さの裏返し・・・・これが強さです。
つまり強いか弱いか・・・・それは表裏一体で、どちらも人間は持っています。
もっと言えば強いか、弱いかなんてんどっちでもいいのです。
それよりも妻は自分の発言がどういう具合に夫に作用しているか、それを知る必要があります。
妻の脅かしが効果的かどうかと言うと、その脅かしで夫は妻が離婚を覚悟していると考えると、夫は「離婚ありき」で、それもOKなのかな?とご主人には離婚への道が引かれます。
本来なら離婚は避けたいと思っていた夫も、そこまで覚悟しているなら、それもありか、となります。
まして、妻が夫を脅かすくらい、角を出しているので、もう妻とは良好な関係を築けるとイメージできなくなります。
そうなるとご主人は妻に頭を下げるより、今の浮気相手と一緒になる方が、楽だと考えるようになります。
いいですか、脅かすときには その脅かしが効果的だと確信がないと危険なのです。
怖い自分を責める存在よりも、自分を求めてすがってくれる浮気相手の方が夫には都合がいいのです。
それを子供が大事じゃないの?と鬼の形相で問い詰めても、「子供はかわいいから責任は持つ」
というお金の話になってしまいます。
夫の本音が分らないと嘆く前に、夫から見ても妻も本音が分からなくなっているはずです。
弁護士に相談した。
離婚カウンセラーに相談した。
夫の親にも全部、ぶちまけた
子供にも夫の浮気を話した
これらすべて家庭に対する破壊行為です。
こうして妻が家庭を破綻させたとは言いません。
しかし、家庭を破壊する意味の離婚への道を歩み始めたのも妻なのです。
これで「実は離婚したくないんです」と言っても鈍感?(失礼!)な男性は「意味が分らない」
となるでしょう。
それほど妻が苦しんでいるんだ、と分ってくれる事はほぼありません。
それは何故か?
その答えは、夫にすれば「浮気相手の女性も苦しんでいる」という事です。
そのどちらを大切に考えるか?なのですが、じゃ、妻と浮気相手とどちらが正しいか?というと、そういう観点では答えは出ません。
妻にすれば、家庭があって子供が居て、浮気をする夫は間違っているということですが、正誤だけで物事は決めれらないのです。
もし、そんな正誤の話だけで行くと、断罪するような立ち位置になり決裂を意味します。
半ばひねくれた口調で「ハイハイ、俺は間違っていますよ」と開き直ります。
開き直り・・・・そう、文字通り、二人の距離にも開きが生じるのです。
ここで、どんな時も、マザーテレサのように、慈愛に満ちた言葉しか発してはいけません、とは言いません。
時には、心にもない言葉を言ってしまいたくなることは分ります。
でも、脅かしや、逆に逆らわないようにする服従も、妻の本音には反するでしょう。
だったら、そんな本音にない事をしたり言ったりすることだけを止めるだけでも、最悪の方向には進みません。
皆さんも今、苦しんでいるでしょう。
でも、私も何とか、皆さんを救いたくって苦しんでいます。
浮気相手排除の方法とか、夫婦円満術なるものがネットでは、情報は溢れています。
中には無料電話相談で浮気相手の方法だけ教えて下さい、とお電話を頂くことも多々あります。
でも、誰にでも通じる・・・・何歳でも、どんな職業の夫や妻にも万国共通の方法なんてないのです。
ネットで書かれてある事は所詮一般論です。誰にでも同じ方法が言えるならホームページで書けば充分です。
夫婦には夫婦の数だけ、悩みがある。
浮気のパターンは、そのケースにより別れさせる方法も違ってくるでしょう。
自分の思いは別のところにあるのに、「私の本音を分かって」と思うのは、無茶ぶりです。
離婚するわよ、と言いながら本音は離婚したくないという事を理解できるほど、暖かくない段階。
若いときの甘えはかわいいでしょう。
でも、もう夫は浮気どっぷりなら、憎まれ口を言っても、理解をしてくれるほど、妻を可愛い存在とは思ってないのに、ある意味夫に甘えていることになります。
厳しい現実ですが、やはり現状を見て、足元を見て、足場がしっかりしていると自信がないとそこは歩いてはいけない危険道なのだと思います。
と、言うことを、知ることから始めます。
ただ、テクニックだけを教えて欲しいと言っても、根本的な夫の気持ちも読めないのでは、テクニックは身につきません。
まずは相手を知るのは己を知ることから始めなくてはなりません。
これからはそういう学びの場を皆様に提供していこうと思います。
では、今日はここまで。