時間とお金と匂い

村越真里子

村越真里子

テーマ:浮気の兆候と終結

時間とお金と匂い
今日のタイトルは、昔の「部屋とYシャツと私」のような感じ?ちょっと古い?

よく浮気の発覚は携帯から、と言いますが、確かに昔に比べ、電話が家の固定電話の時代は不便でした。
それが個人間で、いつでもどこでもその人への直通電話が出来るようになった携帯電話は浮気をするための必須アイテムになりました。
だから、浮気をしてないという証明の為に、携帯にロック掛けないとか、無防備に着信音をマナーにもしないというのが、公明正大だとばかりにリビングテーブルに堂々と置いているという旦那さんがいます。
でも実は、車の中に妻の知らない携帯を隠し持っていたり、は我々相談業の中では見破っています。
しかし、相談者の妻の心は複雑です。

夫の浮気を疑い、疑心暗鬼になる自分の事を嫌いになっちゃってます。
特に夫の携帯を盗み見したりしていると、後ろめたさから携帯の中に夫の浮気を見つけても、夫の罪以上に携帯を見たという罪深さに、救いを求めてしまいます。
それで夫に問い詰めてしまうのは、実は携帯を見たという事への救いのような気持ちから夫に許しを乞うような、変な立ち位置になってしまいます。

だから悪いことをした事はお互い様だから、夫も浮気を自白したら 許してあげるので、妻の罪深い生活からも卒業したいという懺悔のような形になります。
そして罪深いのはお互い様という、互角、つまりフラットな関係性をアピールしてしまうのです。
でも、ここが問題です。
妻は夫の携帯を見たり、夫を疑うという生活から、早く抜け出したい・・・・ここが出発点になっていますが
夫は、もし浮気をやめる気がなければ、妻に信じてもらいたいというのとはちょっと違って、「信じさせてやろう」となります。
これでは フラットな関係とは呼べませんし、逆に夫は携帯を見たということで妻を責めてきますので、罪を許すどころか、「二度と携帯は見るな」と妻の行動を制限します。

浮気を疑うことは悪い事ですが、夫の言い分は、その浮気をしているどうのこうのという話より、携帯を見たほうが罪深いと言い出します。
ここでは、サラっと浮気は無き事にされ、話のボリュームは夫を疑う妻の罪深き行動へ課題が移ります。
こんな風に書くと、ここで話がすり替えられていると、分かられるでしょうけれど、妻はこれが自分の生活で行われていることはピンときません。

たいてい相談が起きるのはこの段階が多いのです。
でも疑いを持って見ている夫に対して、疑いを晴らす言葉を求めるから、話がややこしくなるのです。
疑いは事実をもってしか実証できないのです。
特に浮気という世界においては、浮気しているの?と聞かれて「はい、そうです」という人なんて誰もいません。

それでも、何度も何度も聞かれると、最初は否定して、そのうち、否定するのも面倒くさくなり、聞かれる生活から卒業しようとします。
そうなると、正直に浮気を白状します。
でも、その時には、疑われる生活からの卒業、つまり離婚を決意する時なのです。

「お願い、正直に言って」・・・という事へ正直に白状するということは妻とも決別になります。

「夫がの嘘が許せない」とよく相談を受けますが、嘘を付いている間はまだ家庭や家族はそっとしておきたいということです。
決して褒められた事ではありませんが、何でも正直がいいとは言いませんが、正直に言わないのではなく、正直に言えないということだってあるのです。
嘘をつくということはある意味、傷つけないように守っているということもあり、正直言うと、家庭が崩壊するからという嘘だってあるのです。

こんなふうに書くと、「じゃ村越さんはこのまま、騙されろというのですかっ?(プンプン)」という風に尖る妻がいますが、まあまあ、落ち着いて下さいよ。

私は浮気をしている夫を擁護するつもりはありません。
しかし、何でもかんでも言葉で聞いて 言葉を求めると、本当の事を言えない人は、嘘をつくしか仕方がないという状態を説明しているだけで、良いことだとは言っていません。

でもなぜ、夫に正直言ってもらいたいかと言うと2つの妻の心があるからです。
一つは先にも書いた、夫を信じない自分への懺悔です。
もう一つは夫も正直に妻に浮気を謝罪して欲しいという願いです。

でも、謝罪するかしないかは本人が決めることです。
まして妻に浮気が見つかったからといって、謝罪をすべきというのは妻の勝手な思い過ごしです。
本当に浮気が悪い事だと思っている夫はそもそも浮気はしませんし、バレたからと言って浮気はやめません。

浮気をやめる時というのは 
1、浮気相手との間が冷めた時
2、浮気相手と物理的に距離が開いた時
3、浮気相手と物理的に交際が出来なくなった時

自然消滅は1に該当しますが それはふたりのボルテージが決めるのであって、外部から影響は受けません。
3も、妻からの監視や妨害と思いがちですが、浮気をする夫は、妻よりも浮気相手を守りますので、物理的に交際を続けられないというのは、外部からの影響ではなく、ふたりに起きた事情であり、外からの妨害には身構えてしまうということになります。

だから、よく夫の浮気を友人などに相談したら「もう少し様子をみたら?」と時間稼ぎのアドバイスをされますが、時間が経てば対策があるならいいのですが その友人は、様子を見た結果に対しての対策を持っているのかどうかです。
もし、対策を持たずに、そう言っているとしたら、それは「無策の時間稼ぎ」にしか過ぎません。

確かに何でもすぐに行動に起こすことはよくありません。
でも、しばらく様子を見るということが、浮気するふたりに時間を与えると、二人がより一層親しくなるというリスクは考えないのですか?ということです。

時間は浮気する二人には、思い出を作ります。
時間は二人に歴史を作ります。
時間は二人に絆を生みます。
時間は、長い交際になり、二人に無遠慮にさせます。
時間は、妻からの攻撃にも 二人で戦うチームワークを育てます。

これだけ読んでも、もう少し浮気する二人に時間を与えますか?
様子を見るってなんですか?
私には単なるその場しのぎの、事なかれ主義の逃げ口上にしか思えません。
それは何故か・・・・
友人は離婚を4回も5回も繰り返している離婚の達人ですか?
所詮、1,2回の離婚経験かもしれませんが その離婚理由はあなたと同じ理由ですか?

要するに素人なのです。
もちろん善意の素人ですがあなたの人生を左右するような意見は怖くて言えないのです。
だから、時間を稼げば、何かもっといいプロを探し出すだろうということです。
と、いうことはあなたの為を思うからこそ、言葉に責任を持てない、持ちたくないと友人は逃げ腰です。

これは当たり前。
私だって友人の相談は受けたくないです。
色々な先が見えるからこそ、可愛そうなことになることが
わかっている場合は、余計につらい。

何故なら 私はプロだからです。
言葉に責任が生じる、プロだから仕事になれば、辛い現実も話さなくていけない。
心を鬼にして、仕事をしなくてはいけないのはプロだからです。
だから、お願い、友人にそんな辛い相談を持ちかけないで欲しい。
もちろん、慰めて欲しいというのは、それは構いません。
何時間でも愚痴を聞いてもらって下さい。
でも、友人のアドバイスで、夫の浮気に関しての行動を決めないで下さい。

ということで 時間に関しての説明は終わり。
次にお金の使い道。
普通のサラリーマンなら 浮気は出来ません。
もし出来るなら女性の方がお金を出してる浮気です。
これを夫の浮気にお金を使ってないと言い切る奥様は、特にお小遣いをたくさんあげてないので・・・・という方がいますが、これは本当にお小遣いの範囲で浮気をしているとは限らないという事です。

大会社に勤める方などは 社内積立などに給料振込以外の口座がある場合があります。
財形貯蓄だって、給料から引かれている場合は それを引き出して使っている事もありますし、
社内預金のような形で、組合費や福利厚生費に使う目的で、給与から別の口座に振り分けられていることもあります。
中には、こういう物に手を点けている場合だってありますが
夫は女性からおごってもらっていると思っている奥様もいます。
確かにそういうこともありますが 年下の女性と付き合っているなら
そんな格好の悪いことはしないでしょう。
男性はモテたいと思うとお金を使うものですから。
それでも女性がお金を出しているとしたら、その付き合いはもう長いか、本物でしょうね。

しかし、お給料をすべて夫が管理して、妻が食費だけをもらうような形でであれば
浮気をするお金はご主人がいくらでもコントロールできるでしょうから、浮気の危険性がある場合は
あまり夫に家計を預けた形は よくないと思います。

では次。
匂いですが、これは文字通りの匂いもありますが、「何か匂う」という感覚です。
2年も3年も夫の浮気に気付かなかった奥様は よほど幸せか、夫が隠し上手か、です。
よく男性って浮気がバレると言いますが、これは何か証拠を握られたということばかりじゃありません。

何か匂うという生活の中での違和感です。
これが妻が感じないということは 逆に言うと夫も何も妻の意識に影響を与えてないという
哀しさもあります。
何年も妻が感づかない夫の浮気。
これは信じてたというだけなら美談ですが 反対に夫の立場から見ても、妻から関心を寄せてもらってないという哀しさはちょっと同情心を拭えません。
匂いとはスメルの匂いではなく、タバコを吸わない夫がタバコの臭いをつけてきたら居酒屋やパチンコやだけではなく、色んな場所から臭いをつけて帰って来るのです。
そんなことから行動も推測出来るわけですが、慮るという言葉もあります。
猜疑心や詮索とは違う。
普通の時の夫を知っていてこそ、違和感に敏感になります。
普段つけて来た匂い以外に違う香水をつけてきたら 夫の異変に気づきます。
それなのに、夫の匂いが分からないくらいの距離感で生活しているなら、色んな変化に気づかなくても当然です。
そういう距離感で長いあいだ生活していたら、ご主人も、近くに来て、すりすりしてくれる
近距離の女性に心を奪われても仕方がないかな?

変な話、長いあいだ、セックスレスだったとして、夫の浮気が終わったところで、セックスレスの生活がまたもや待ち構えているなら、再びその生活をしたいと思うでしょうか?
もちろん夫婦はセックスだけじゃありませんし、年代によっても大事な事の優先順位は変化します。
でも、その夫がセックスも含む浮気をしているとしたら、やはり夫を取り戻すには、その面の事も考えないといけないんじゃないかな?
それでも、浮気をしている夫の事を、「うちの夫は淡白ですから」と浮気相手とは深い仲じゃないと考えている妻がいます。
そういう眼力しかないから、夫は浮気に対して、「プラトニック」を強調するのです。
いい大人が そんな訳ないじゃん
そんな高校生の恋みたいに、お手々繋いでだけのデートで終わるわけないじゃん・・・と思ってしまうゲスな私です。
そんな幼稚な事で男性が満足するわけないじゃん、です。
妻のセックスに対する幼稚さは、いやらしい要求にも応じてくれる、エッチな浮気相手には敵いません。
エッチなことをしろとは言いませんが、世の妻達よ、もっと大人になりましょう。

では、今日はここまで。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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