ベッキー事件に思う

村越真里子

村越真里子

テーマ:不倫論

今日は 満を持して「ベッキーネタ」です。
これまでも、何度か書こうとしたのですが、嬉しがりのようにブログのネタにするのがはばかられたのと、まだ何か事実が出てくるかもしれないと思い、少し様子を見ていたというのが正直なところです。
週刊文春も3回、記事が出て、少し全体の景色が見えてきた気がします。
そこで 私なりの考えを述べたいと思います。
いいとか、悪いとかの話ではなく、不倫の構図を考えていきたいと思いますが、もしかしたら、今後もまた新たな情報が出てくるかもしれません。
ひょっとしたら、今日私が書く事を、ひっくり返すような事実が暴露されるかもしれませんので
あくまでも私は現時点での情報に対して、という前置きをさせてください。

まず、私がこの事件に対し(以後ベッキー不倫事件を訳し、事件と称す)思うことは、誰が悪いとかの犯人探しをするつもりはありませんが
その答えはすでに出ているからです。
川谷怜音、コイツは馬鹿だ!と言いたい。
でも今日はそんな分かりきった事を言うつまりはありません。
ここで 私が言いたいのは、文春に情報を持ち込んだであろう、妻が怖いとか、不倫をしていながら公然と会見をしたベッキーが白々しいとか
そんな事を言いたいのではありませんし、魔女狩りをするつもりはありません。
私が言いたいのは、この事件ほど、不倫を分かりやすく説明している事はないということです。
だから今回はこの事件を教材として、学びとしたいと思います。
その為にはちょっと、登場人物の特徴を知るところから、不倫のシステムが見えてきます。
まず、この川谷怜音という夫役は、不倫に対して、罪悪感もない、雰囲気で物事に流されるタイプです。
さすがミュージシャンと言うか、そういう人生経験ですら、「切ない恋」とか言って歌の材料にしてしまうので、この人に人生を捧げても何の痛みも感じないでしょう。
とにかく、ケセラセラで、その起きてしまった事実にただオタオタするだけで、そうなるとどうしても、対する女性の方がしっかりせざるをえなくなるタイプです。
でも、必ず、入口はこの川谷怜音が仕掛けてもいますし、餌は撒くのです。
またミュージシャンは基本持てますから、撒き餌の成果は高く、女性は食いついてきます。
特にベッキーのような、自分も活躍している女性は お金もあってタレントとして売れている女性は、自身がいろんな物を確立しています。
ですので男性の何に惹かれるかと言えば、地位でもなければ、財産でもない、才能に惹かれても不思議ではありません。
そこで ファンとしてファンクラブにベッキーが入って知り合ったというのも自然な流れです。
そして恋に発展するのは時間がかからなかったというのも理解出来ます。
しかし 彼は結婚していた。
ここで不倫と呼ばれるのかもしれませんが 週刊誌を読む限りでは 一昨年のクリスマスに奥様にプロポーズし、結婚してすぐに、元カノと会って
彼女からずっと好きだったと言われ、妻に泣いて電話してきた男です。
何でも節操なくやってしまってから、どうしようと泣きを入れる男なのです。
そうなると女性がしっかりしないと仕方がなくなるという構図が生まれます。
この構図を、ちょっと頭においておいてください。
そこから 次の事件が展開しますからね。
でも ちょっとおさらいですが どうやら元カノと偶然再会したというのは嘘で、結婚してからもずーっと元カノとも切れずにいたそうです。
つまり結婚したことを公表していなかった為、元カノも恐らく結婚したのは知らなかったか、知ったのは後付けだったのと思います。
そういう風に、いつも複数の女性とだらしなく始めちゃう男性なのだと思います。
そこに、またもや彼の前にはベッキーという可愛い女性が現れたのです。どんな新婚の奥様だって、ベッキーには叶いませんし、彼だって
猪突猛進をしてくるベッキーを好きにならないはずがない。
そこで、後出しジャンケンのように、結婚している事を告げても、もう時すでに遅しで、お互いが燃え上がってしまっている。
そして、奥様が用意した彼の実家行きの飛行機チケットを、ベッキーに偽名を使わせたか、急遽名前を変えたか、長崎に飛んだということのようです。
これは事実かどうかは分かりませんが一節によると 彼は実家の親にも結婚したことを伏せていて、実家の親はベッキーがガールフレンドだと思い、喜んで迎えたというそうです。
そこで 会見前に書いたとする、二人のラインが公表されました。
ベッキー「不倫じゃない。」
川谷「うん」
このやり取りに、世の奥様方は ベッキーの二面性を見たような怒りを感じるかもしれませんが、ここをようく読みといて下さい。
女性の立場で 不倫をしていて「不倫じゃない」という時には その前に必ず、男性側の言葉があるという事です。
男性は女性と不倫をするときに必ず 自分の浮気を正当化させるために、「妻とは冷めている」とか「夫婦関係は終わっている」とか言って
女性を安心させます。
何なら姐御肌の女性なら男性の事を同情し、「私が守ってやらなければ」とさえ考えます。
少なくとも男性って不倫をするときに、「僕は妻ともラブラブで・・・」なんてことは絶対に言いません。
そういう意味で 恐らくこのベッキーと彼とのラインを読み取ると、彼がベッキーに不倫ではなく、「夫婦は破綻している」と説明しているはずです。
それを言われていてのベッキーの「私達不倫じゃない」と言う言葉だろうし、「これからは公然となるだけ」という言葉の前に
恐らく川谷怜音さんの「離婚は秒読み」という言葉を受けての ラインだっただと思います。
そういう風にベッキーも自分を奮い立たせて会見に臨んだのだと思います。
そりゃあ、ベッキーだって、自分たち同士で不倫じゃないと思っていては、世間に向けては それが通じない事くらいはわかっているでしょう。
だから、会見では「友達で通そう」という打ち合せをしたのが 例のラインだったと思いますが、不倫とはそういうものです。
ベッキーが嘘をついたとか、友達だとイケシャアシャアと言ったとかの話ではなく、不倫とはどこかで嘘はつかないと仕方がないのです。
「略奪愛じゃない」という理屈は不倫の正当化です。
でもこれを言わせる背景は 男性側の理屈でもあるのです。
と、いうことで一番悪い嘘を着いたのは 川谷怜音さんではないでしょうか?
ファンにも、結婚していたことを隠し、最初はベッキーにも隠していた。
だから、好きになった時には、どうしようもなかったということですが それを地で行くのが川谷怜音です。
彼のやり方は種を撒いておきながら、すべて「仕方がなかった」方式です。
男性は種まきはしますが それの収集をつけることは苦手です。
その証拠に、ベッキーがリードしているラインの文字に、「うん」「うん」だけの返事だけで、こうなったらもう自分は匙を投げて
流れに身を任せている感じです。

ここで言いたいのは これは珍しい例ではありません。
たいてい、不倫は最初は男性が種を撒いて、不倫が現実のものになれば、女性の方が強くなりリードし出すのです。
だから、この時点で男性はお手上げ状態で、男性が事態を収集付ける事をは出来ません。
おまけに女性が強さも身につけ始めますから、男性側が事態の深刻さをやっと理解した時には、家庭を捨てる大変さより、女性を捨てることの方が大変だと、恐怖に思うのです。
では、そんな恐怖の相手と何故不倫を続けられるのか、というと、男性は弱いのです。
不倫相手が 例えば会社の同僚であったりすると、「会社にぶちまけてやる」とか「訴えてやる」とかを恐れます。
そうなると 聞き分けのいい妻より、ややこしくなる浮気相手の方についておくほうが無難に済みます。
男性は自分が起こした問題でも、自分で解決することが出来ないので一番無難な方向へ流れようとします。
そんなときにガタガタ言う浮気相手の方に着いたほうが、事態は終熄するのです。
そんな時に、「様子を見ておこう」とおとなしくしておくことがベストだと考えている妻は捨てられるのです。
これが不倫の構図です。
私も長いあいだ、何故、おとなしく耐えている妻よりも、明らかに困難な道の不倫相手を選ぶのか、わからずにいました。
でも、長い相談業の中で、やっとわかってきたことがあります。
男性は、「面倒な事」はきらいなのです。
でも、妻からしたら、家庭を捨て、家を出て・・・そんなことの方が面倒だろうと思うかもしれませんが、男性にとって不倫相手とは
セックスというご褒美があるので多少の面倒な事は耐えられるのです。
物分りがいいとは言え、恐らく修復に入った途端、文句を言い出すかも知れない妻。
まして、修復という試練のやり直しをトライしても、ここ何年もセックスをしていたら、今更セックスも出来ない。
それならば、ご褒美にセックス付きの、驚異の存在の方がまだましか、となるのです。
セックスなんて、心の結びつきより大事だと思っている妻がいるならば、ちょっとそこは考え直して下さい。
男性が不倫をする入口はセックスができる相手です。
むしろ、それがないなら不倫はしないと言っても過言ではありません。
セックスもないのに、浮気相手と心のつながりがあるだろうということがあるとしたら、妻とは心も体も両方繋がっていないということになります。
今日のコラムは 厳しい現実に胸を痛めている妻が多いと思います。
私はこの妻たちの傷口に塩を塗る気もありません。
でも、このベッキー事件は、とても不倫を表すと言うか、オーソドックスな王道です。
これを読み解く事で、とても不倫の構図がよくわかります。
と、いうことで今日のおさらいです。
不倫相手に当たる女性、つまりベッキーは自分ひとりで不倫ではないとは思いません。
不倫じゃないと言い切るには その前に男性側の、「僕たち不倫じゃない」という言葉があっての事だと言うことを知ってください。
世の男性は浮気をする時には必ず、「自分達夫婦は破綻していて、妻とは長い間、カラダの関係はなく、指一本触れさせない」と言います。
そうでないと 浮気相手は心も体も開かないのです。
だからそういう嘘を言って女性を口説くのが不倫の始まりです。
でも、それが口説き文句ではなく、本当に妻とはセックスも長い間していなかったら、妻も少しはそこに危機感をもたないといけないのです。
夫婦だったらスキンシップも必要です。
それすらもないなら 取り付く島がない。
それでも私たち夫婦、別の部分で繋がっていると自信を持てる妻がいるなら、私には羨ましい限りです。
男性は、うまいこと言って不倫を始めます。
それを知ってか知らずか、不倫相手も夫の事を好きになってしまいます。
その結果、妻にバレた時には 浮気相手の女性も強くなっていて、あなたのご主人を守ろうとします。
そこでは浮気相手の女性の方が強くなってしまいます。
そこまで野放ししていたら、二人が一枚岩になって 不倫を成就するようなチームワークを固めます。
不倫も始まりは、グラグラですが 時間が経つと、不倫するふたりの方が 妻よりもしっかり作戦を立て始めます。
こういうチームワークを育てさせるまで 妻は「様子を見て」という時間を不倫する二人に与えていいのですか?
そこに、夫に不倫を白状させて、反省させて・・・というくら意気込んでも、その夫の背中には、力を付けた不倫相手が
援護しているのです。
妻にバレたから反省して浮気を止めるというのは妻の思い込みです。バレたら浮気相手と相談して絵を描き始めるのです。
妻にバレたら、浮気相手のところに行ってしまうことだってあるのです。
と、いうことは浮気問題が浮上した時に、「このまま様子を見る」ということが如何にナンセンスかとお分かりになるでしょう。
結婚年数と同じくらい、浮気をしていたら、どっちの女性の方が男性には大事になるかは、自分が本妻だから、大丈夫とはならないのです。
妻という立場にあぐらをかけるのは夫に道徳心や良心がある場合だけです。
今回の川谷怜音さんのように、流れるままに生きる浮気性は、倫理観も何もありません。
以上の事を考えて、今回のベッキー事件を見ると、これは不倫の王道と言うか、男性不倫スタイルの典型と言っていいでしょう。
恐らく 川谷怜音さんは離婚になるでしょう。
奥様もそれを覚悟してのことでしょう。
ベッキーが悪いとか、怜音さんが酷いとか、奥様が凄いとか、そういう事をいっているのではありません。
証拠というのがこれだけ、物を言うというか、百聞は一見にしかずで、何百回妻が夫を問い詰めるより、このメールの証拠を持っているというのが
ある意味、冷静で、その計画性は、奥様の今後の行く末を力強いものにするでしょう。
この不倫メールを決して 本人の夫に突きつけなかったということが すべての成功を形つけました。
では、そういう風に言うと、川谷怜音さんの奥様は離婚をする気だったからじゃないですかと言われそうですが、そうです、と答えます。
でも、離婚をする場合でもこれだけ、水面下で動かれた計画的であれば、夫婦修復をしたいなら、尚更、計画的に進めないといけないのに
不倫をする本人にすべてぶちまけては、簡単に否定されて、これ以上俺のことを疑ったらタダじゃおかないからな、と反対に叱られてしまう始末。
裏切る相手にすがりたくなる気持ちは分かりますが、裏切る当人にすがっても無駄な事は、口を酸っぱくして言ってきました。
そういう事で 夫婦がやり直しをしたければ、利口に立ち回らないといけません。
以上、今日は皮肉にも 不倫を分析する典型的なパターンのベッキー事件を取り上げました。
何もなくて、「不倫じゃない」とは言わないし、そういうことをいうのは 男性側のいい草です。
こんなことを言ったら不倫の「され側」である奥様方には叱られるかもしれませんが ベッキーも騙されたんじゃないかな?
では、今日はここまで。

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Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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