「未来を知りたければ、後ろを振り向け、未来の答えは過去にある」
日頃、当方に寄せられる相談キーワードに、
「夫に白状させたい」
「夫に浮気をやめさせる方法は?」
「夫が話し合いに応じない」
この質問がすなわち、悩みの内容だと言えるのですが、これは、当方への質問と言うより、これは妻の希望だと言えるのです。
夫に白状させたい事も妻の希望。
夫が二度と浮気をしないことも妻の希望。
夫と話し合いは愚か、会話も少ないということで、妻が苦しんでいるということです。
ちょっと、口はばったい言い方ですが、妻がこういう事を望むと言うことは、それが、叶えられてないと言うことです。
そこで 今日は、この解決方法の前に、何故、この妻の切なる願いが叶えられないかを、考えたいと思いますが、その前に こういう事の考え方のコツとして 私は「掘り下げ法」というのをお勧めしたいと思います。
この掘り下げ法というのは 特に心理学などの専門用語ではございません。
私が勝手に名付けているに過ぎませんが、この掘り下げ法は 物事の分析だけはなく、自分の内心に気づいたり、また相手の本音に気づいたりするのに、とても役立ちます。
この掘り下げ法を用いるとすれば、すべてが解決するとは言いませんが、解決できるかどうか、今現在、
あなたが取っている手法で、解決できるかどうかも判断がつくと言えます。
この掘り下げ法の特徴は、イエス、ノー方式です。
どんどん、自分に質問をしていき、そこで イエス、ノーで答えを出していくだけの単純な考え方です。
ここには 妻がどういう事を望もうが、そこは感情を入れてはいけません。
どうなりたいか、どうしたいかではなく、現状という「事実」はどうかと言うことに、答えていくだけですので、「事態の把握」が出来ます。
それが見えてくれば、今自分が取ろうとしている手段で解決できるかどうか、判断がつくようになるのです。
まず、ひとつの題材を例にとって、掘り下げ法を練習していきましよう。
方法は簡単です。
今の現状から、逆に時間を遡るだけです。
では「妻自身が夫に白状させたいのに、何故うまくいかないか」を掘り下げ法で分析していきましょう。
現状は夫の浮気に妻が気づいて、それを白状させたいと言う段階だとしましょう。
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ここで夫に問い詰めたが 夫が浮気を認めない
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夫に白状させる方法を探しているが 何故白状させたいか、ここは自分に問いかけて下さい。
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その答えは 白状すれば、浮気が終わると妻が思っている・・・・あるいは 自ら白状するということは、反省もすると考えている、です。
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しかし現状、夫は白状もしないし、浮気も認めない、ということです。
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と、いう事は 夫は現状を認めず、反省もしない、と言うことです。
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その理由は何か?
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夫は浮気を認めると 浮気をやめる事を迫られると考えている。
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浮気をやめる気がないから、白状もしないと、言うことです。
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では何故浮気をやめる気がないか?
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ここが、答えです。
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つまり、浮気をした本人が 浮気をやめる気があれば、自主的に白状もするだろうし、その後は反省するという風になるだろうと思いますが、夫が浮気を止められない理由があるのだと思います。
この理由は それぞれ個人の事情や、もともと夫婦がどうだったのか、ということにもよります。
中には 長年セックスレスで 夫婦は、子供を育てる、パパ、ママという役割だけ担っているとしたら、結婚という制度の中で 役割を果たして来たと言えます。
その家庭に夫が、戻ろうをいう気持ちがするか、どうかです。
もちろん、妻も夫の浮気で、色々反省すべき点があったとして、その上で 妻も互いに努力をしていく覚悟があったとしても、その妻の努力が 夫の希望を叶えるものに到達するかどうかも、分からないのです。
お互いに不確定要素が高い中、本当は二人がそういう事を、本音で話し合えてこそ、手を携える事が出来るのですが、それが 妻は 「白状せよ」という姿勢で来ると、夫はその妻と二人三脚で協力しようと思うかどうかです。
つまり白状させるという、並々ならぬ覚悟は、分かりますが そこの中心になる考え方は、「道徳心」です。
夫は人の道に外れた、不倫と言うことをして、妻は「その道徳心」を、責めているのです。
「あなた、してはならない事をしたのよ」
「子供もいるのに、お金もないのに、浮気をして」
「仕事仕事と嘘ついて、こんなことをしてたのね」
と、いう罪の意識を感じなさい、というのが「白状させたい」という本筋です。
この妻の主張は、「家庭人としてあるまじき夫」を叱り、そして反省をさせたいという意気込みです。
ここには 夫婦として足りなかった部分は、少しは分かっていても、それよりは 倫理的に、許されないことをしたということへの反省を迫っていると言えます。
しかし、夫はそういうことは 分かっているのです。
でも そういう道徳心を上回る、必要なものが浮気にはあったので、そういうことをしたのです。
もちろん 浮気相手の方が、仕事への理解や協力をしてくれたかもしれません。
色んな価値観も合ったのかもしれません。
それが 浮気へと発展し、挙句は不倫関係となったと言えるとしたら、そこに道徳を元に説教したところで、そういうことは とっくにわかっていると言うことで、妻の言葉は馬の耳に念仏です。
特にこういうケースに陥る夫婦の場合、妻はセックスの必要性に関しては軽視しています。
そうなると、夫もそういうことを妻には望まなくなっていますし、妻もどちらかというと セックスのことは あまり問題視したがりません。
だからこそ、浮気問題については、夫に対して家庭人としての責任感や、そんなことをして・・・という道徳心を持ってほしいと、心や考え方に、問題解決を求めたがります。
もっと言えば 妻が実は セックスに対して、苦手意識もある場合は、口だけでは、夫婦の夜の生活にも、今後は気をつける、と言いつつもその路線での解決策はあまり想像ついていないのです。
こういう風に考えると 妻は 心と脳のある上半身の問題と捉え、夫は下半身の問題とも考えているのです。
しかし 夫にもプライドはありますから 下半身だけとは言いません。
むしろ、夫も「寂しかった」とか「構ってくれなかった」などと、心の問題にすり替えます。
そこで お互い、話し合っているようで まったく噛み合ってないと言うことが生じて来るのです。
こういうことで 白状させるとか 白状させたいと言うことの気持ちの中に、ある意味「圧力」があるのです。
夫婦がフラットな関係を築きたいと、口では言っても、白状させるという手法には、「ちから」が物をいうのです。
こういうことでは 真の反省も生まれません。
かと言って こういう段階で 心から反省する方法があるかと言えば それは難しい。
つまり反省から 自主的に浮気を止めるという方法を望むのは難しいと言えるのです。
この掘り下げ法というのはあらゆる事に使えます。
それをすると、表面的な自分と、真の自分の心が見えます。
もちろん、相手のココロも・・・・・
と、いうことで 今後も、引き続きこの掘り下げ法のことも書いていきますね。
では今日は、ここまで。