大阪マラソン

このところ　テレビでよく見かける人が２人います。
一人はUSJ、つまりユニバーサルスタジオの再起仕掛け人、森岡毅さん。
具体的に言うと　ハリーポッターアトラクションの立案企画人です。
その人の考え方の中心にあるのが、「出来ない理由を並べるのは簡単だが、出来るためには何をすべきか考える」です。
その考えの中に、低迷していたUSJスタジオに、ハリーポッターの企画を社長に提案したそうです。
総工費４５０億円。
低迷している企業にとっては勇気なんてものではなく、どう用意するかの現実的な死活問題になります。
最終的には、経営者の英断がありますが、やはりそれを進言する企画者の責任は計り知れないものがあります。
そして社長にゴーサインを貰ってからの怒涛の３ヶ月は彼の記憶がないそうです。
もう、無我夢中という表現が一番正しいと言うか、あれをして、これをしてという段取りを思い起こせない程の怒涛の３ヶ月だったそうです。
その企画に着工して、まもなく東日本大震災。
日本中が悲しい思いを共有し、当然レジャー産業にも影響は出ます。
でもそんな一番、どん底の時にこそ、彼は人々を笑顔にさせることを考えたそうです。
そのネガティブに負けない不屈の精神がこのハリーポッターのお披露目となったのです。
私の悪い癖なのですが、完成品を見ると、どこかしら当然のように見てしまうのです。
偉人の伝記を読むまでは、「出来る人だったんだ」と思っていたり、苦労を乗り越えた人の話しでさえ
そういう苦労を乗り越える力が元々、持ち得た人なのだと、何か運の良さのせいにする考えを持っているところがありました。
当然、簡単ではなかったと思います。
ピンチをチャンスに変えて行くこの思考
特に一番強く心に持っていた指針は「高い目標でもはしごを一段づつ登れば登頂する」ということだそうで
目標が高くても一段一段はしごを登ればいいという考えに、余計に親近感と現実感を感じました。

私のところには　夫婦問題に絶望感を持ち相談に来られます。
何をしても夫婦関係が改善しなかった人が万策尽きたと感じられています。
そういう失意の中で　アドバイスを受けても、心が開きません。
でも、ここでもう一度考えて欲しいのです。
本当に万策ですか？
本当に取るべきベストな対策でしたか？
違うと思えばUターンすればいいのです。
一度やってみて、ダメならば回数を重ねると叶うこともあります。
まだまだ根をあげる段階ではないかもしれないのです。
はしごの途中・・・・・そう、まだ数段しか階段を登ってないのかもしれません。
もっと言うなら　はしごもかけずに、上まで到達したいと思っていませんか？

あ、そしてもうひとりの話題の人がいました。
大阪道頓堀にあるグリコの電飾看板の作成者です。（名前は忘れてしまいました、すいません）
名称もグリコ看板から「道頓堀グリコサイン」に変更しニューアルに伴いデザインも一層されました。その制作を担ったのは日亜工業でした。
巨大看板ですので、遠目にみての視点もなくてはいけませんし見栄えの問題以上に明度や粒子の大きさにその作業は照明技術の高度が求められる中、試行錯誤したようですが完成形を設置するまで全て秘密裏で運ばなくてはいけないと言うことで、情報漏れも防ぐために情報収集もオープンにはできず、孤独な戦いだっと思います。
そんな中、ノーベル賞を受賞したREDの採用で、その問題は一気に解決しました。
限られた期間の中で完成させましたがタイムリミットも伴いこのREDの効果は信じるしかなく，試行錯誤という言葉がありますが、実際の施行という実験が、最終現場でしかできないと言うことはぶっつけ本番と一緒でドキドキだったと思います。
それもこれも諦めないという不屈の精神です。
USJの森岡さんにしても、グリコの看板にしても、「これ以上無理」とか「これでいいや」と諦めていたら　今日の結果は生まれなかったでしょう。
自分の一歩が出ない理由を見つけるのは簡単なことです。
でも　出来ない理由を言うくらいなら　諦めない為に何をすればいいかと考える方が、生きていく上では、ずっと建設的だな、と思います。
諦めたら　そこで終わりです。
諦める理由を人のせいにするのではなく、自分でゴールを決めましょう。
人生は山あり谷あり、マラソンと同じで４２．１９５キロ。
今日は大阪マラソンです。
みんな、頑張れ！！