夫の本音を知るには
先日に引き続き 浮気の事後について語ります。
そもそも私は関西人ですから漫才コンビが好きですし、ちょっと毒があるくらいが面白いですね。
今回は相方の不祥事を誰よりも笑ってしまう松本さんのチーム愛を感じます。
世間のバッシングに遇う事は当然という事の前に、松ちゃんが一番笑ってやるというフォローですね。
これを夫婦に置き換えた場合、どうかと考えてみました。
夫の浮気を知った妻は 困り果てて夫の親や自分の親に相談します。
どうしたらいいかという不安を抱え、人生経験のある親からお知恵を拝借という気持ちなのだと思います。
しかし、その人生の先輩は、不倫や浮気の知識はあるのでしょうか?
夫婦の悩みは誰に相談するの
親という立ち場上、息子には家庭を大切にしろという事くらいのお説教になります。
でも中には夫の父親が過去、浮気をしているようなケースの場合、発言権はどうなのでしょう?
また、妻側の父親に相談したとしたら、元々父親は娘を嫁に出すときから、涙にくれているものですから
そもそも「男」という獣を信じていません。
ですから 「俺の可愛い娘を苦しめやがって」という必要以上の感情も加わったお説教になります。
何なら喧嘩っ早い父親なら 電話などでは夫を罵倒するような事も多くみられます。
そして こういうパターンが 普通のパターンだとして 親にも色んなタイプがいます。
中には 夫側の母親などが過保護であった場合、夫を溺愛し、普段から嫁とはしっくり行っていない場合、夫の浮気は嫁が悪いからというような嫁いじめの考えがそこに加わると、相談した甲斐がありません。
また妻側の母親が自分の夫、つまり嫁の父親の浮気に長年苦しんで来た母だったらどうでしょう?
歯を食いしばって我慢せよという、妻の心得を唱えるくらいしか出来ない母の場合もあります。
こうして普段から取り巻く家族のタイプにより、夫の浮気問題を解決出来るチームなのかどうか、考えて欲しいのです。
では 何故 それでも妻は家族に相談するのでしょうか?
実の所は 「誰でもいいから 救って」という 気持ちです。
でも 誰でもいいからとは誇張した言い方ですが 自分の周りの家族が本当に救世主になるかどうかの、検証がなされていません。
それでも親に話したり相談したりと言うのは、自分の味方を作り 官軍を多くして夫に迫りたいという事なのです。
もちろん、妻にすれば未体験の事を人生経験のある身内から、夫に一言、言ってほしいという気持ちを責めているのではありません。
でも 夫の周りをすべて、妻の味方にしてしまうという構図を少し 想像してみて下さい。
妻は良かれと思ってしたことでも それは夫にとっては 敵を多くしてしまう事になります。
妻の願いが、夫の浮気を止めさせる為に 自分の親や夫の親を「チーム妻」という説教軍団にし、夫を敵に回すのです。
そうなると 夫の味方は浮気相手だけという事になります。
妻は 夫婦修復を望んでいます。
将来も、夫と共白髪で過ごしたいと思っているのに、家族全員を敵に回した夫の前科は、中々みんなの記憶から消えません。
これが夫婦だけで解決出来れば 夫も全家族に恥をさらさなくて済みます。
何度も言いますね。
妻は夫と長い将来を一緒に過ごしたいと思っているのに、その夫に恥をかかす事となると 今後法事や、身内の結婚式なども、恥ずかしい気持ちでの参加となります。
妻は夫の浮気を知った時に、「私も夫と大切にしてこなかった」と自分を責めます。
その解決策として「夫には居心地のいい家庭を作ろう」と言うような決意をします。
しかし、それは言葉の上だけの事で 実際は、親族に相談する事が 夫には一番居心地は悪いは、バツが悪いし・・・・という 結果を残します。
だからと言って 何もするな、じっと我慢をせよ、とは言っていません。
でも親や周りの親族に相談するのは 苦し紛れであったとしても それが 今後どのような影響を与えるか、それを少し考えて欲しいと思うのです。
私は泣き寝入りと言う言葉は好きではありません。
夫の親がみんな過保護ではなく、中には冷静な判断が出来る人格者もいると思います。
そういう場合は その人格を信じて相談する事もいいと思います。
しかし、そういう事を考えずに 親兄弟に相談するのは、夫に恥をかかせてやれとまでは言いませんが、100%の内、1%くらいは、周知の目にさらすという夫に対して意地悪な気持ちが混じっているという事を知って欲しいのです。
そういう夫に対して 居心地のいい家庭を・・・・と言っても ご主人にすれば、親族全部にばらされちゃって、居場所さえ失う気持ちになるのではないのでしょうか?
私は浮気をしてしまった夫を庇いたいと言うのではないですよ。
浮気は止めて貰いたいし、ある種お灸はすえないといけないと考えています。
でも 親兄妹に言ったり、家族会議をする事で、本当に夫が反省し、浮気を止めた例は殆どないという事を知っています。
修復したいと言いながら 妻が一番、夫を遠ざける行動をしていることに気づいてほしいと言っているのです。
では、どうしたらいいかと、と言うと私のコラムでは その具体的な事は、いつも書いていません。
これは 私の所に相談してくれという「営業」と受け取られる誤解を恐れずに書きますと、具体策は個々のケースをお聞きしないと何とも言えないからです。
解決の具体策を、親族に求めるという事が夫を兵糧攻めにするという解決策にしかなってないというパターンで、
これは妻の苦肉の策ではありますが 結局 「これをすると、この先どうなる」という シュミレーションが出来ていません。とにかくすがるとか 助けてもらいたいという事止まりなのだと思います。
私の所に相談に来られる相談者は、「夫の浮気を止めさせるには?」という具体策を求めに来られます。
それには とにかく筋道として、夫にお灸をすえられる浮気の証拠がどこまであるかを尋ね、それが無い場合は、証拠位は取りましょうよ、と言うと そんな事をすると夫に嫌われる、と言います。
でも これまでの事を聞くと、親兄妹みんなに相談して、何とも解決しなかったと言うのです。
それが一番夫が嫌う方法だという事を知らないのです。
て、言うか、妻がした事は「有り」で 探偵や興信所が調査をして掴んだ証拠は「夫に嫌われる」というのです。
浮気の証拠を突きつけたら夫に嫌われる?
夫が嫌うのは 「やり直したい」と妻が言いながら 夫を兵糧攻めにするという 妻の矛盾です。
もちろん 一番悪いのは夫ですが、夫も妻を信じられないと思っているのです。
私の所に相談に来られる夫もいます。
その夫は 妻が怖いと言います。夫は自分が浮気をした後、妻と仲よくしたいと思っているのに、妻が怖いと言うのです。
この夫婦の場合、当然妻も 夫とヨリを戻したいと言われているのに、妻がキレて怖いと言います。
妻も夫と仲よくしたいと言いながら 夫を責めます。
優しいのか、厳しいのか どっちかはっきりしないから いつスイッチが入るか分からずに怖いと言うのです。
私は妻とは同性ですから この意味は解りますが 男性はこのメカニズムが理解できないようなので 説明をしますが 根本的には理解できないようです。
妻にしても 耐えて忍んで我慢をしてきた健気な自分を怖いと思われているなんて 理解出来ません。
人間は弱い部分ばかりではありません。
ある面から見ると 逞しくって 別の角度から見ると か弱い小動物の様です。
でも 後ろめたさのある夫から見ると 妻は逞しく、驚異の存在なのです。
その妻が 夫の浮気前後は涙を流し、やり直したいと言ったのに、修復に乗り出した途端、妻の猜疑心や行動チェックは限度を超えていて怖いと言う訳です。
分かりやすく言えば やり直したいのか やり直したくないのか どっちやねん?(すいません、大阪弁で)という夫から 質問を受けます。貴方の中のエンジェルとデビル
これを解説すると 夫と妻の修復についての考え方の相違です。
夫はやり直すと合意した時点で 浮気問題は終わっているつもりです。
しかし、妻はやり直すと合意はしても 妻もまだ完全に信頼関係を取り戻しているとは言えないから
本当に妻に優しくしてくれるの?信じられるの?と常にオーディションをしています。
ま、オーディションと言うとたいそうですが 常にチェックしているという事です。
そこに 言葉で誤魔化されたりすると、途端に「おかしい」というアンテナが働き、夫を問い詰めるのです。
夫にすれば その形相は鬼のように感じ「嘘やん、やり直すっていったやん」という事です。
つまり夫も やり直すと言ってくれた妻は 優しくする、問い詰めないと約束してくれたという言葉に置き換えてします。
そして妻も 夫がやり直すと言ったという事は 妻の疑問にすべて答えを持って誠実に対応してくれるはずという
思い込みがあります。
お互い、この思い込みの枠から外れた言動をされると そこで 小さなパニックを起こします。
この現象を整理すると、妻の心の中には 小さな鬼も棲んでいます
夫の心の中にも、善も悪も両方あるように、妻だって裏腹です。
夫と仲よくしたいと言いながら 夫が一番嫌がる恥をかかすという方法を選んでいる妻がいます。
こうなると哲学的ですが 人間は自己矛盾だらけなのです。
しかし その自己矛盾くらいは知っておかないと 自分が全部善意の人間だと思うと そこには計算違いが生まれます。
自分のパートナーの味方をしたいなら 相手の事を第一に考えてあげるべきです。
ダウンタウンの松ちゃんのように 最大級に相方を笑ってやり 最大級に守ってやる。
これが本当の愛なのかもしれません。
では今日はここまで。