夫よがり妻よがり

村越真里子

村越真里子

テーマ:夫婦の揶揄辞典

何故 夫は浮気を止めないか?
これはよく妻の相談として質問される事です。
私のコラムをご覧になっている方も こういうサイトを探すときの検索キーワードは「浮気相手との別れさせ方」や「夫婦修復」という文字を入力されます。
また サイトで読むだけでは物足らず、ネット上で発売している 「浮気撃墜マニュアル」のような物を購入し ダウンロードされた方も多いのではないかと思うのです。
確かにこういう物が効果を出した方がいるかもしれません。
でも 当方に訪れる方は、たいていこういうサイトを読んだり、買ったりするだけではなく、心理カウンセリングから弁護士、挙句は夫婦問題カウンセラーのはしごを経験した方ばかりなのです。
そうした結果、私共のドアを叩かれます。
つまり他所で解決が出来ていたら 恐らく私のコラムは相談者の目に留まらなかったはずです。
それでも、私を探し出して 面談を希望される方の殆どは 他所を巡った挙句、迷子になってしまった方ばかりです。
また、夫を監視し、チェックし、それだけではなく探偵まで使って、何なら証拠を掴んだ方もいます。
そこまでしていながら夫婦問題がよけいにこじれてしまったと言う方が多いのは、何故なのでしょう?そこは私も残念に思う部分です。
これは何がダメなのかと言いますと、証拠を握ったりしても その活かし方が間違っている方が殆どだという事です。
私に対しての質問の一番多くが 「証拠を握ったとしても その後夫婦は上手く行きますか」とか
「そんな探偵を雇ってしまった事に対して 夫は私を嫌いになりませんか?」という不安。
もちろん、この気持ちは痛いほど分かります。
しかし ここであえて心を鬼にして、反対に質問させて下さい。
では今が ご主人は妻を愛していると言えますか?
このまま、放置していれば ご主人の気持ちは 妻に置いてあると思いますか?という事です。
また、別の質問も受けます。
「このままにしていると どうなりますか?」という質問です。
これは 私も分かりません。
もしこれが占い師であれば「20014年の8月からは運気が上がりますから ご主人は戻ってきますよ」と、言って 何でもかんでも 暦のせいにするでしょう。
だって、当たらなくても はずれてもそれは占い師のせいではありません。
月や太陽のもたらす、天の暦なのですから。
でも、実際にご主人の浮気が自然消滅して 家族の元に気持ちが戻ってくるケースもあります。
それこそが 運というもので 天文学の世界の話で 天文学的な確率です。
そんなどうなるか分からない天文学的数値の自然消滅に 期待をしますか?
昔、科学も何もなかった時は お百姓さんは空に向かって、雨が降るようにお祈りをしたものです。
後進国などでは「雨乞い」の踊りをします。
つまりお願いを天に任せる事は原始時代からの変わらぬ人間の技ですが、夫の浮気を天に任せていてもいいのでしょうか?
何か自分で決め、アクションを起こすと、そこには責任が生まれます。
皆、自分で責任を取りたくないのです。
だから暦や天や運に任せるのです。

私達の身の回りで起きていることは 運だけでは片づけられません。
私達の身の回りで起きていることは 天や宿命、運命のせいではないのです。
浮気をした理由は 妻が夫に優しくなかったから・・・・・
これは夫よがりの考え方ですが 厳しい言い方をすれば こんなものいい訳です。
浮気をされたのは 妻が太ってしまって 家も散らかり放題になったから・・・・・
これは妻よがりの反省です。
では 家を綺麗にして妻が笑顔でいれば浮気は起きないのでしょうか?
何故 浮気をするのか
もちろん 妻による反省は大事ではあると思いますが 居住まいを質しても夫の浮気癖は治らないのです。
要はもし浮気の原因を何かに押し当てるとしたら ざっくり言って 「浮気が好き」なのです。
もっと言えば 女性が好きなのです。
もっと、もっと言えば スケベなのです。
もっと、もっと、もっと究極を言えば ホルモンのせいです。
これが浮気のメカニズムです。
それなのに 今日から力をいれて家を綺麗に掃除しますか?
だから 他のカウンセラーに いつも妻は笑顔を絶やさず、家にアロマを炊きましょう、なんて言われた人は そのカウンセラーが恐らく浮気問題は解決した事が無い人だからで、いう事がそれくらいしかないのです。
家が整理整頓されてお花の飾ってある上品な妻がいる家庭にも浮気をする夫は一杯います。
何ならお手伝いさんがいる家庭の裕福な家庭の奥様からの相談は むしろ多いくらい。
つまり男性はお金に余裕が出来ると浮気をするものですし、時間に余裕が出来ると浮気をするものです。
だから、大企業に勤めてある程度管理職に就いたりしていると 男性は浮気を始めます。
時間もお金も余裕が出来ると ろくな事をしない。
でもこれは あまり裕福ではない若い夫婦にも言える時があります。
それはお給料は安くても家に生活費を入れない夫の場合も同じことが起きます。
自分でお給料の殆どが使える人の場合、やはりこれも浮気を始めちゃいます。
だから 子供のいないディンクスカップルや、共働きで妻もバリバリ仕事をする人ならば
夫は妻を養っているという自覚が無くなりますから 家庭は独立採算制をとります。
光熱費や家賃は住宅ローンは夫の口座から引き落とされるから夫が妻を養ってくれていると思うのは
大間違い。光熱費の分くらいは 夫のお給料から支払うのは それほど負担ではありません。
何故なら、男性の方がお給料は高いのですから それは給与に対する企業の考え方ですから、ひいては男女雇用均等法が実現できていない国という日本に責任があります。
そうなると 夫の浮気は国が悪い?
ま、そこまで飛ぶと話がややこしくなりますが 住宅を購入しても それは財産の一つですから
夫が住宅ローンを払ってくれているからと言っても安心できません。万一離婚で住宅を売った場合は負の財産として妻もマイナス分を背負わなくてはなりません。
特に光熱費を恩着せがましく言うような事ではちょっと夫としては 不甲斐ない。
ましてや 結構高給を取りながら 家や財産を持たない夫婦は 現金で貯金しているならいいのですが、その貯金まで隠されてしまっている方は、万一離婚となった場合は 貯金を夫が独り占めするケースがあります。

夫が妻よりもお給料が高くて 若干は生活費を沢山負担しているからと夫に頭が上がらず 妻が爪に火を灯して生活をしている場合があります。その場合たいてい貯金の管理は夫がしていて 妻は貯金の金額すら知らされていない事が殆どです。
その場合、万一離婚になっても、貯金はないと言われ、その殆どを夫が独り占めするケースは山盛りあります。
だから 浮気が原因で離婚になる場合は 夫は離婚を進める段階では、財産分与もきちんとするとは言っても いざとなったら、財産隠匿という事をします。
何故なら 人間だれしも自分が可愛い物です。
もし、そこに浮気相手との結婚があるなら 生活の軸足はそちらに移行します。
別れ行くか家族より この先の家族の方が大切になるというのが現実です。
だから もし離婚の提案の際、「家族の事はキチンとするし 養育費も払う」という夫の言葉で
キチンと言うのはどの程度の事か、ここは 夫の感覚の「よがり」かもしれません。
また次の機会に、もう少し詳しく説明していきますね。
では、今日は楽しい日曜日を。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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