相談者の本音

村越真里子

村越真里子

テーマ:夫婦関係修復について

日頃、私の所に相談に来られる方やお電話でお話ししていますと、やはりスムーズに
理解出来あえる人と、やや相談の中身が理解しにくい人がいます。
これは私のカウンセリング不足と言うか 私の力の無さだと反省もしています。
しかし、少し謙遜せずに言いますと、カウンセリングとしてどうのこうの、と言うより単純に相性のような物を感じる事があるのです。
これは それぞれ人のタイプという事も言えますが まずはカウンセラーが男性か女性か、相談者が女性か、男性かにもよるのです。
そんな人によって、違いが出る様では困るというお声も聞こえてきますが、
私も人間ですから どんな方でも100% ウェルカムというほど、神様ではありません。
中には話をしていて、気持ちがツーカーと行かない方がいるのです。
それは悩みの答えが見つけてあげられないというより その方の考え方が 少し私とは違うというか・…・波長が合わないというか・・・・・・
ええいっ!ぶっちゃけ申しますと、その人の考え方が好きになれないという事です。
パートナーの裏切りに遇い、苦しんでおられるのは 誰しも同じ。
でも、元々遡って考えると、常識を超えるようなプライドを持ってらしたり、これまで苦労をしてこなかった分、とても贅沢が当たり前と思っているような女性は、どうしても ご主人への同情心が湧いてしまいます。
以前もある主婦の方のお悩みをお聞きしていて、変な話羨ましくなってしまったことがあります。
関東で言うと田園調布のような閑静な住宅街があるのですが、そこの豪邸に住み、お手伝いさんが居るような家庭の主婦でした。
ご主人が起業し、家庭を顧みず1代で会社を大きくしてきた結果、誰もが知っている会社の社長夫人になられた方でした。
後、欲しい物は 夫の優しさだけと言う方でした。
もちろん そういう悩みを軽々には思いません。
でも、お話を聞いていると、すべてに豊かすぎて、少々の幸せでは満足しない。
人の思いやりにも鈍感になっておられました。
確かにご主人は企業戦士としての側面はあり家庭も家族も顧みなかった部分はあります。
そもそも奥様も裕福な家庭に生れておられたので、人がお金を出して買える物はすべて手にしていたので、結婚する時は、それを下回らないという生活が担保された結婚でした。
ご主人も自分の夢と努力で その会社を築き上げ、何、不自由ない生活を家族にもたらしたのですが、そうなると 接待も増え、ハイソサエティーな仲間との豪遊で、会社が傾きかけたのです。
その時に少し、会社を縮小し、再建の協力をしてくれないかと頼まれた事で、夫とは喧嘩が絶えず、夫婦仲が悪くなってしまったというのです。結果、財産を崩すような事はなく持ちこたえたのですが、その当時を支え資金繰りまでを社長と一緒に乗り越えてくれた、経理の女性とご主人はどうやら、深い仲になってしまったという事です。
そこで夫の心をどう、取り戻したらいいかという相談でしたが、結果的にその浮気は短期間で終わりました。その経理の女性は、自分のお役目が済んだとばかりに、身を引きました。
でもご主人が その女性に、どうも手切れ金を渡したようで、それが妻は許せないというのです。
確かに夫の気持ちがその女性に残っているのではないかという やきもちはわからなくもありませんが、どうもその手切れ金が気に食わないと言うのです。
私にすれば、その女性が会社を立て直すお手伝いをしてくれたようなものだから その社長夫人の座が安泰であったのは その経理の女性のお蔭とは思えませんか?というと どうしても夫の気持ちが 一刻でもその人に行ったという事が トラウマになるというのです。
その結果、気が晴れず春と秋に毎年恒例にしている、孫や娘との家族旅行が、行く気がせず、キャンセルをしたというそうです。そして、そんな気分にさせた夫が憎いと言うのです。
イイじゃないですか、旅行くらい・・・・100万円近くかかる家族旅行が ダメになってもその分、来年に回せばいいじゃないかと、言ったら、膨れてしまいました。
優雅な生活は当たり前。
だから その次には夫の心も欲しい・・・・
気持ちは分からなくはありませんが、儲ける会社は 時には人には非情にならないといけません。
そんな非情を貫いたお蔭で 今の安定した生活があるとしたら 経済と優しい気持ちとは反比例するものかもしれませんが その両方を欲しいというのは 私からすれば 無茶な感じもします。
もちろん、世の中には とても寛大で 優しくて、その結果大人物になったという人もいます。
しかし 世の中の富を求めた人は 時には「気持ち」なんてものには 蓋をして 突き進んで進まないと、企業は 成り立ちません。
そんな、風に奥様の気持ちも考えず 一心不乱に働いたから、今の暮らしがあるのです。
私も家族みんなが健康で、お金持ちで、なんて いっぺんに手にできたらいいとは思いますが
たいてい、両方は成立しないようになっているのです。
ここを その奥様には 説いて差し上げたのに、私には苦しみを理解してもらえなかったと言うように、不満を募らす方も、いてどうもそういうタイプとは 私は気が合わないのです。
もう、ごめんなさい、というしかありません。
先日もまた別の案件で、夫と喧嘩をして家を飛び出て実家に帰ってしまった奥様がいました。
お子様がいらっしゃらないご夫婦で、ご主人とは その後、離婚の話になったそうです。
そして、その後、離婚の話し合いをしようと家に帰ると、家はもぬけの殻。
ご主人も家を出て行ってしまっていたのです。
恐らく この時点で妻は 自分が家に戻れば、離婚の話は消滅するだろうと考えていたようでした。
しかし結果は ご主人の気持ちの方が離婚へ強く傾いていたという事を知る事になりました。
妻は慌てて、私の所に相談に来られました。
そこで 私と長い時間、膝を突き合わせて話をしました。
その結果、解った事は 夫婦喧嘩で お互いが家を出た事は、きっかけにしかすぎず、
よくよく聞くと、ご主人はそれまでも出張と称して、よく家を空けていました。
お金の使い方も激しくて その浪費に対しての文句などが 妻との喧嘩の理由でしたが、実際
浮気をしていたものだから、お金も沢山必要だったという事です。
そして、その結果、喧嘩が絶えず、夫とは いつも刺々しい会話ばかりだったという事が分かりました。
でもその妻は 自分の言葉も過ぎる所があるため、それを改めて、もう一度夫婦を修復したいというのが、相談の目的でした。
しかし 最初は、夫婦喧嘩としか、言わなかったので 浮気のウの字もおっしゃいませんでした。
その意味は 何故なのかと考えていましたら 後の方になって分かりましたが 浮気の事は 周りの人たちはみんな気づいていて、相談者もそれは思い当たる節があったようです。
でも、相談者の目的は 「夫婦修復」で在る為、浮気であろうが、なかろうと、それは関係ないと言われるのです。浮気の問題へは友人にも「そうっとしておけばまた帰ってくるよと」言われているという事ですので 帰って来てからの修復の仕方を教えて欲しいというのです。
つまり今は ご主人とは音信不通で 携帯も着信拒否をされていて 連絡がとれないので、どうしたら 呼び戻せるか?という事でした。
どうも 相談者は呼び戻す事を 「夫婦修復」と捉え、呼び戻した後、どういう修復方法があるか、その具体策を聞きたいと言うのが 本分だったようです。
でも その呼び戻し方法となると、一応どこに行ったから分からないという事ですので 行方不明的な捜索になります。
サラリーマンなら 会社へ行けば会えますが 残念ながら 広告デザインをされている方なので
自営業で パソコンと携帯電話があれば、どこででも仕事が出来る人の為、捜査願いでも出さないと、身柄は確保できません。
そこに夫婦の修復の方法をお教えしても、ちょっとそれは勇み足ではないかという事をお話ししましたら、夫婦の修復が出来るとホームページに書いてあるじゃないかというのです。
確かに そう書いてありますが 万人にすべて同じことが言えるわけではない、ケースバイケースだと申しますと、とてもお怒りになられました。
今にして思うと その妻は浮気の事は とっくに解っていて それで夫婦喧嘩が絶えなかったが、
その閉塞感というか、行き詰っていたのでしょう。
その結果、ご主人が家を出られたので、どうしたら夫婦の修復が出来るかという、ちょっと遠い話に焦点を当てて、ウルトラCのような方法があるか、聞いてみたかったという事です。
では、何故 わざわざ ちょっと遠い所に焦点を持って行きたかったのでしょうか?
そうです、現実逃避です。
夫が浮気をしたという事は 解っているが それを踏まえた上で、どう対処したらいいかと言うのは、やはり現実を受け止めたくないという気持ちの表れです。
つまり その女性の場合は 浮気をされたという事が辛いというより 浮気をされた自分のプライドに傷ついていたという事だったと思えます。
「浮気の事はともかく、夫婦の修復の仕方を教えて」と言うのは 変だと思いませんか?
現実に蓋をしていて、物事を見ないようにしている。
私は まずご主人を連れ戻す事が 先決で、その為にどこにいるかを知らないと、連れ戻しにもいけないという事を説明したら、ではその連れ戻し方をどうすればいいかという堂々巡りの質問になります。
そして 修復方法と言っても料理のレシピの様に 何を何グラム、とは書けないのです。
ご主人が どこの誰と一緒に居るか?
またその女性に何を求めて 何故その女性に出会ってしまったのか?
まずその女性の事を知らないと 無理クリご主人を連れ戻した後、またご主人はその女性の元に戻ってしまいます。
そういう意味で 魚を網で掬う時も、出口をふさいでおかないと 魚は逃げてしまうように、
何故 こっちの海で泳がないで そっちの川に行ってしまったのか?
それを知る必要があります。
もしかしたら ご主人は そもそも淡水魚だったかもしれません。
それなら塩水の海水は 苦しくなるはずですが 文字どおりちょっと水が合わないだけなら
こっちの海水に塩を混ぜて 濃度を濃くすればいいだけです。
要するに ご主人が 何故 遠くの海に逃げたか、知らないと こちらの海でおぼれていたからと言って、クロールの仕方を教えるだけでは 上手く泳げません。
そういうお話をしているつもりなのですが 相談者は 見つけ方よりも修復の仕方を教えてくれと言うばかり。
こういう人の場合は 何か嘘が含まれます。
もしかしたら ご主人の居場所は解っているとか、誰と一緒にいるか解っているとか。
だから 連れ戻す事よりも 連れ戻したあとの修復を聞きたかったのかもしれません。

それにしても、浮気相手が どのような人か分からないと こちらは武器を決められません。
だから相手の事くらい、知っておきましょうと言っても、頑固な物で、「修復の方法を教えてくれると言ったじゃないか」と文句が出ます。
やはり本音を隠してだと 相談の中身が見えてこないです。
せっかく料金を払って相談するのですから 隠し事をすると 自分が損をするのにな~と思ってしまうのです。
結局、私が「合わないな」と感じるのは 嘘がある人か、プライドが高すぎる人かな?
人間はプライドはあって当然ですが そのプライドが時としては邪魔な事もあります。
私にも好き嫌いとは言いませんが 好みの人はいます。
困っている時はお互い様、プライドは捨て、素直な人が好きです。
私にはどうか肩肘は張らず、なんでも言って下さい。
では今日はここまで。

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村越真里子
専門家

村越真里子

Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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