何故浮気を白状、謝罪できないか?
悩みも深くなると 鬱によく似た症状を引き起こします。
夫婦の問題も 長引くと 鬱的な思考になりますが 病的な鬱と、考え方のネガティブ思考とはちょっと分けて考えてみましょう。
「うつ病」の症状の中に、ある3つの「妄想」があります。
罪業妄想・心気妄想・貧困妄想と呼ばれる妄想で、これらは3つまとめて「微小妄想」と称されます。
自らの価値や人格・財産を過小評価し、自分は世界に必要のない存在なんだ、と思い込む症状のため、こう名付けられているのです。
当方にご相談に来られる方々に上記に挙げた「微小妄想の中の一つ・罪業妄想」という症状の方が多くおられます。その事をご説明する前に残り2つの妄想について説明します。
貧困妄想
3つの微小妄想のうちのひとつである「貧困妄想」とは、「自分は貧乏で、明日の生活も困窮する状態なのではないか」と強く思い込むことを指します。
心気妄想
自分が病気に罹っていると強く思い込む症状を指します。たとえ病院の検査で無傷または陽性反応であったという結果が出ても、それを受け入れずに思い込み・妄想をさらに強めてしまうんです。
これらの2つの妄想とは別に当方にご相談に来られる方の多くが 「罪業妄想」です。
自分の行動や思考に罪悪感を抱き、過度な自責をする症状。うつ病の典型的な症状とされています。
とても些細な自分の過去の行動や発言を、周囲の人に迷惑をかけた重大な過ちと捉えて自己を責めたり、とにかくネガティブでマイナスな方向へ思考がひきずられてしまったりしてしまいます。
ここに夫の浮気と言う悩みが加わると 妻は浮気をさせてしまった自分に責任があるのではないかと、自分を責めるのです。
しかし 責めるだけならまだしも、自分が反省し 生活態度を改める事が 夫の浮気を止めさせることになると、信じてしまうのです。
いえ、言葉を変えると そこにすがってしまうのです。
でもここが相談者の方の誤解なのです。
夫の浮気が始まる機会と言うのは 妻の妊娠中と言うのがナンバーワンです。
確かにきっかけは妻の妊娠という事で 妻もセックスという事には控えてしまいますし、気も乗りません。
でも それがきっかけで浮気は確かに始まってしまったのです。
では妻が出産し、普通にセックスできるようになったら、夫の浮気は始まるでしょうか?
浮気相手が存在せず 風俗であれば 妻とまた普通にセックスできるでしょうけれど
夫が浮気をする理由は 必ずしも 妻とセックスできないという事だけではありません。
だから普通に考えると 子供が生まれて普通にセックスも出来るようになると、夫婦の仲も戻ってもいいのですが 結局一旦浮気が始まると それは 息を吹き、別の物になって歩き出してしまうのです。
しかし、浮気を止めさせたい妻は 自分のせいでこうなったと反省しています。
また夫は夫で浮気をした理由を、自分を正当化するために妻としての怠慢をあげ、妻を責めますので、本当の問題は迷宮入りしてしまします。
そこで、妻としては何とか自分の行動や生活を改善する事で 何とか夫婦修復の突破口を開こうとします。
でも、本当の事を言うと この事がもう、間違っているという事なのです。
もちろん、怠慢でいるより 日々人生は反省は必要です。
しかし 反省すれば物事が解決すると言う物ではないのです。
浮気は始まった時点で、その女性との関係が生まれています。
その関係は その関係だけの 特色を持って進んでいますし、その関係を必要とする理由は
妻の知らない所で息吹が芽吹いていますから、そこには浮気相手の女性とご主人との間で
オリジナルな関係性が育っているのです。
そこに妻の反省や 生活態度の改善は無縁とは言いませんが「無力」ではあります。
妻は夫との関係性を求め、夫に詰めよります。
そこで もう浮気の事実も夫は認め、妻の関心は二度と浮気をされないように、予防策として
妻は生活態度の改善を試みます。
ただ、こうした改善策を取っても、中々夫婦の仲がしっくりいかない事が多いのです。
それは何故か?ここでお気づき頂きたいのですが夫の浮気は、もう妻の何がしかが原因ではなく、
浮気自身が命を持って歩き出しているので 言葉使いを改めたり妻が家を整理整頓をしたり、好みの料理を作っても 夫の浮気は別の意義を持って歩き出していると考えるべきです。
と、いう事は もしかしたら妻の生活態度の事は浮気に走らせる原因の 小さな部分であったかもしれませんが、大きな原因ではないという事なのです。
しかし 妻に問われて浮気をした原因と言うのを、話さないと仕方がないから これまでの生活への不服を 言わざるを得なかった、いう事なので そこを改善策とするのは、ある意味妻からすれば それぐらいしか思い当たらないという事ですし、夫にしてもそれぐらいしか理由として思い当たらなかったという事です。
つまり 夫も妻も、本当の理由に蓋をしたまま、修復をしたいと考えている証拠ですから、そんな現実離れした事で 関係が善くなるはずがないのです。
ご主人も自分を正当化しないといけないので 妻を悪者にするしかないのです。
分かりやすい例えを言うと、例えば家がボヤを出して、それを放っておいて大火事になりました
今、ボウボウ火の粉が上がり 家が燃え落ちようとしています。
その時に ボヤを出した原因である、寝たばこに気を付けた所で もうその火の海は、消せないのです。
火事になったら、その火事の原因を改善しても 二度と火事を出さない予防にはなっても、起きてしまった火事を消す力は、消防車が一番なのです。
でも夫婦の場合 話し合いで火消をしようとするからご主人は、その原因を妻にお仕着せる為に火事になった原因をしゃべるしかありません。つまり責任転嫁なのです。
それをまともに受けて 自分を責める・・・・・・
これが 罪業妄想です。
鬱の一種と書きましたが この段階では病気ではありません。
ただ病的なほど 悩んで自分を責めているという症状だと思います。
私は病人扱いをしているのではありません。
不安を形成している現実を分析する事で 物事が見えて来ます。
本当の事が分からずに 遠回りすると 悩みが病的な心理状態に発展するという危険性があるのです。
本当の解決策とは こういう妻が見えない部分に手を入れて行きますのである意味残酷かもしれません。
でも 百回、優しく慰める前に、一つの現実を探り当てる方がずっと解決はします。
妻が身ぎれいにオシャレし、家を綺麗に片づけ、子供にも優しく接する・・・
それで解決出来るなら 裕福でお手伝いが居る家庭のご主人は浮気をしないのでしょうか?
違います、大きな会社の社長も浮気はしますし 綺麗な女優さんと結婚した男性も浮気はします。
妻が夫に信じ込まされている事は 本当の原因や解決策とは ほど遠い事かもしれません。
では今日はここまで。