AIを使って終わりにしない。沖縄企業が会話を業務資産に変える方法
せっかくAIを使ったツールを作ったのに、少し経つと、普段使っているAIでも似たことができてしまう。作る側なら、気が気じゃないですよね。
すべてのツールがそうなるとは思いません。ただ、「この機能が使えるのは、うちだけです」という売り方には、その心配がついて回ります。
僕なら、新しいツールの販売を考えるときに、もう一つの使い方も検討します。今やっている商売で、毎週時間を取られている仕事を減らせないか。お客さんへの連絡が後回しになっているところに、AIを使えないか。
新商品を作らなくても、手をつけたいことは社内に結構あります。新しい収益源を探すのもいい。でも、今の会社で取りこぼしている売上や、余計にかかっている費用を見に行くほうが、話が早いこともあるんです。
返信文ができた。でも、まだ送れない
例えば、問い合わせへの返事を作るツール。文章がきれいに出来上がっても、担当者がそのまま送れるとは限りません。
その商品は今、納品できるのか。前にこのお客さんへ何と案内したのか。値引きの話は誰に聞けばいいのか。結局、あちこち確認してから、ようやく送る。
担当者が困っていたのは、文章を書くことより、返事に必要な情報を集めることだったかもしれません。そこが変わらなければ、AIを入れても忙しさはあまり変わらない。
だから、下書きだけを速くする前に、在庫や納期はどこで確かめられるか、誰が返事を決めるかまで見たいんです。AIと情報を連携するなら、読み取れる範囲や、人が確認してから送る手順も決めます。
業界の仕事に詳しく、今あるシステムとつながり、使い続けるところまで面倒を見てくれるツールなら、買う理由はあります。似た文章が作れることと、会社の仕事を任せられることは違いますから。
売る側も使う側も、「AIで何ができるか」の少し先まで確かめたいところです。
その作業を、一件だけ見せてもらえますか
僕が会社のAI活用をお手伝いするとき、先に知りたいのは、今の仕事です。
「この見積もり、一件作るところを見せてもらえますか」
こうお願いしたほうが、立派な業務一覧を作るより早いことがあります。過去の案件を探して、金額を確かめて、別の表へ転記している。その途中で、何度も同じところを開いていたり、社長の返事を待って止まっていたりする。
見てみると、AIの出番より先に直せることもあります。資料の置き場所を決めれば、探す時間が減る。誰も使っていない報告書なら、そもそも作らなくていい。
いらない仕事まで自動化したら、いらない仕事が速く出来上がるだけです。それは、あまりうれしくないですよね。
こうして、仕事を一つずつ確かめるのが業務の棚卸しです。担当者を評価するためではなく、どこなら手間を減らせるかを探します。長く続いているやり方にも事情があるので、「なぜこうしているんですか」と聞くところは省けません。
外注費が減っても、社長の夜が埋まったら
AIで自分たちでもできるようになって、外注費が減る。もちろん、助かります。ただ、その代わりに社長が毎晩、修正と確認をしているなら、本当に安く済んだのかは考えたいです。
支払額だけでなく、社内で使った時間も見ておく。設定や手直しにかかる費用も含めて、それでも続けたいと思えるかどうかです。
売上への効果も、空いた時間ができたところではまだ分かりません。見積もりの準備が早くなった分、その日のうちに提案できたのか。連絡できずにいたお客さんへ電話できたのか。そこまで進んで、ようやく商売に役立ったかを確かめられます。
導入前に、一つの作業に何分かかっていたかをメモしておくと、後で比べやすくなります。細かな集計より、まずは一件。「前より楽になった気がする」で終わらせないためのメモです。
社長がAIを触ると、話が早いのはなぜか
このお客さんへの対応は雑にしたくない。ここは利益が薄い。あの確認作業は、昔の決まりが残っているだけ。社長には、会社のそういう事情が分かっています。
社長自身がAIを触れると、「それなら、あの仕事に使えないか」と考えられる。出てきた答えに「うちの場合は、そこじゃないんだよ」と言える。その判断ができるのは強いです。
ただし、社長に全部作ってほしいわけではありません。設定を覚え、仕組みを作り、社員からの質問にも答える。それでは、社長待ちの仕事がまた増えます。
変えたい仕事と、お金をかける範囲を社長が決める。現場の人に使ってもらう。細かな組み立てや修正は支援する人が担う。担当者から「前のほうが早かった」と言われたら、そこで直せばいい。最初から全社分を作り込む必要はありません。
AIの操作に詳しいことは必要です。でも、それだけでは、どの仕事を変えると会社にお金や時間が残るかまでは分かりません。営業や事務の仕事がどうつながり、間違えると誰が困るのか。その話を聞いて、一緒に考えられる人に入ってもらいたいです。
経験の長さだけで決まるとも思いません。経験豊富な人でも、初めて入る会社のことは知らない。分かったつもりにならず、現場を見てくれるか。僕自身も気をつけたいところです。
「AIで何ができるか、分からないんだけど」からで大丈夫です
BLUE LEAFでは、会社の仕事を聞きながら、AIをどこに使うかを一緒に考えます。営業が忙しいなら、商談の時間だけでなく、準備や報告で何をしているかも教えてください。事務を楽にしたいなら、普段の表や書類を、共有できる範囲で見せていただくところから始められます。
新しいツールを買う話の前に、今の仕事を一件だけ見直してみませんか。
何をAIに任せたいか、決まっていなくても構いません。「毎月これに時間を取られていて」。まずは、その話を聞かせてください。一緒に触りながら、仕事に使えるところまで進めていきましょう。
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