旅の途中で選ばれる情報とは 沖縄の店舗・事業者が整える来店前の3項目

「かみのおしごと」トップページより。
飲み物の下に敷かれたコースターを、わざわざ裏返して見る人は、そう多くないかもしれません。
お店の名前が入っている。グラスの水滴を受け止めている。使い終われば、片づけられる。
でも、商品をつくる側、店を営む側から見ると、その一枚には考えることがたくさんあります。
なぜ、この厚さなのか。印刷すると、使い心地は変わるのか。お客さんに持ち帰ってもらいたいなら、何を変えればいいのか。
普段は見過ごしているものでも、少し近づいてみると、途端に面白くなる。
今回は、僕が経営する別法人「Resort&Work」で、企画から制作まで携わっている、紙の加工をテーマにしたWebメディア「かみのおしごと」を紹介します。
紙業界の方だけに読んでほしいメディアではありません。飲食店や宿泊施設を営む方、商品や販促物を考える方、そして「自社の技術には、まだ別の使い道があるのでは」と感じている方にも、のぞいていただきたい場所です。
紙の話なのに、印刷物の話だけではない
仕事で「紙」と聞くと、チラシ、パンフレット、名刺などを思い浮かべる方が多いと思います。
営業やマーケティングの仕事でも、紙は情報を載せるものとして扱われがちです。何を書くか。どの写真を使うか。何部配るか。
もちろん、それも大切です。ただ、紙の役割は、文字や写真を届けることだけではありません。
水分を受け止めたり、食品を包んだり、形を変えて手に取りやすくしたり。素材や加工の工夫によって、使い道が変わります。
「かみのおしごと」では、コースターや食品に使う紙、香りを持たせる加工など、身近なものを入口にして、その裏側にある技術や選び方を紹介しています。
コースターの素材や厚みを扱う記事の紹介画面。身近な一枚にも、選ぶ理由があります。
紙という素材そのものは身近なのに、その加工や現場の工夫について知る機会は、意外とありません。
紙を扱う専門的な情報はあります。でも、専門外の人が「うちの店でも使えそう」「この発想は商品企画に生かせそう」と考えられる距離まで近づけることには、まだ余地があると感じています。
詳しい人だけが知っている話を、これから必要とする人にも届く話にしたい。僕がこのメディアに関わるうえで、大事にしていることの一つです。
お客さんは、素材の名前より「使ったとき」を覚えている
例えば、お店で渡されたものが、手に取ると少し心地よかった。使っていて、ちょうどよかった。思わず誰かに見せたくなった。
そのとき、お客さんは素材の名前や加工方法まで意識していないかもしれません。それでも、店や商品の印象には関わります。
逆に、見た目はよくても使いにくいものは、使うたびに小さな不満になります。デザインに力を入れていても、必要な役割を果たしていなければ、もったいない。
営業やマーケティングというと、目立たせる方法や、買ってもらう言葉に目が向きやすいものです。でも、手渡した後にどう使われるかまで考えることも、同じくらい大事だと思っています。
何を印刷するかだけでなく、誰が、どこで、どんなふうに触れるのか。その順番で考えると、紙の選び方にも意味が出てきます。
「かみのおしごと」を読む面白さは、普段なら一括りにしていた「紙製品」の違いが、少しずつ見えてくることです。読む前と後で、テーブルの上にある一枚を見る目が変わる。そんな入口になれたらと思っています。
「こんなこともできる」の先を、考えたくなる
サイトには、コースターだけでなく、ゲーム用のチップやうちわなどを扱う記事もあります。紙と香りを組み合わせる試みも紹介されています。
「かみのおしごと」の記事一覧より。加工の違いから、使い道の発想も広がります。
ここで僕が面白いと思うのは、珍しい加工だからということだけではありません。
紙に別の役割が加わると、「何をつくれるか」だけでなく、「どんな場面で使えるか」という相談が始まることです。
例えば、ある商品を買った方に、何かを同封するとします。ただ会社の案内を入れるのか。商品を使う時間が少し楽しみになるものを添えるのか。誰かに渡したくなるものにするのか。
これは特定の製品の効果を説明しているのではなく、僕自身の企画の考え方です。同じ一枚でも、渡す目的によって必要な形は変わります。
もちろん、思いついたことが、そのまま商品になるわけではありません。費用、使い心地、保管、製造条件など、確かめることがあります。香りなら、好みの違いや周囲への配慮も必要です。
だからこそ、加工を知ることと、実際に使う人を想像することの両方が欠かせません。
技術を知ると、相談できることが増える。使う場面を考えると、技術の生かし方が変わる。メディアが、その二つをつなぐ場所になればと思っています。
具体的にどんなテーマを扱っているかは、ぜひサイトで見てみてください。
紙の加工と使い道を知る「かみのおしごと」を読む
技術があるのに、相談が来ない。その間にあるもの
この仕事は、僕たちが普段行っている営業支援ともつながっています。
企業の方から話を聞いていると、「それはもっと伝えた方がいいのでは」と感じることがあります。本人たちにとっては、日々やっている普通の仕事です。わざわざ紹介するほどのことではない、と感じている場合もあります。
でも、外から見ると違います。
なぜ、その材料を選ぶのか。どの条件では、別の方法を勧めるのか。見た目が似ていても、使うと何が違うのか。そうした判断の中に、経験が詰まっています。
ところが、会社のホームページには設備名や製品一覧だけが載っている。詳しくない人には、自分の相談を持ち込んでよい会社なのか分からない。
技術がないのではなく、技術とお客さんの困りごとが、まだつながっていないんです。
そこで、いきなり「何でもご相談ください」と言うより、身近な疑問から話を始める。読み手が「そういえば、うちもここで困っていた」と気づけば、相談の内容も具体的になります。記事は、営業担当者が会う前に、会話のきっかけをつくることができます。
つくり手とメディアの考え方を紹介する画面。加工の先にある、人や現場にも目を向けています。
会社の宣伝を増やすより、読者の疑問に答える
企業が運営するメディアは、放っておくと自社の紹介が中心になりやすいものです。
新しい設備を入れました。こんな製品をつくりました。この加工が得意です。
必要な情報ではあります。ただ、それだけで毎回読んでもらうのは難しい。読者が知りたいのは、「その会社が何を持っているか」よりも、「自分が考えていることに役立つか」だからです。
だから、企画の段階で読者の立場に戻ります。
初めて発注する人は、何が分からないのか。使ってみてから気づく違いは何か。専門家に聞く前に、整理しておけることはないか。
その疑問に答えていった結果として、つくり手の経験や得意なことが伝わる。そんな紹介の方が、僕は信頼につながると思っています。
「かみのおしごと」も、紙の専門用語を知っている人だけに向けた場所ではなく、知らなかった人が一歩入ってこられるメディアとして育てていきたいと考えています。
Webで、紙に触れてみたくなる
デジタルと紙を、どちらか一方に決める必要はありません。
Webで知ったから、実物を見てみたくなる。実物に触れたから、つくっている会社を調べたくなる。両方がつながる方が、できることは増えます。
Webは、まだ会ったことのない人にも情報を届けられます。一方、紙の重さや手触り、実際の使い心地は、画面だけでは伝えきれません。
メディアですべてを説明し切るのではなく、「それなら、実物を確かめたい」と思ってもらう。紙を紹介するWebメディアには、そんな役割もあると思っています。
記事を読んですぐに発注しなくても構いません。次に販促物を考えるとき、店で使うものを見直すとき、「そういえば、こんな方法があった」と思い出してもらえる。その積み重ねにも意味があります。
メディアづくりはResort&Workで。ご相談の窓口は、僕一人です
「かみのおしごと」の企画・制作は、僕が経営するResort&Workで取り組んでいる仕事です。
メディアの企画・制作・運営は、Resort&Workの領域です。一方、BLUE LEAFでは営業やマーケティングの支援を行っています。
ただ、ご相談いただく際に「この話はどちらの会社に聞けばいいのだろう」と迷う必要はありません。窓口は僕、菅原です。まずは今のお困りごとや、これから取り組みたいことをお聞かせください。
例えば、営業の相談をしていく中で、お客さんに説明する記事やWebサイトが必要になることがあります。反対に、メディアをつくりたいというご相談でも、先に「誰に何を届け、どんな相談につなげたいか」を整理した方がよい場合もあります。
入口は一つでも、必要な支援は一つとは限りません。僕が窓口となり、それぞれの会社の領域を生かしながら、企画から発信、その後の営業までつながるようにお手伝いします。ご依頼の内容に応じて、担当する法人や支援範囲もきちんとご案内します。
法人としての取り組みは別ですが、僕自身が大切にしているのは、どちらも「企業が伝えたいこと」と「お客さんが知りたいこと」の間をつなぐことです。技術やサービスをただ並べるのではなく、読み手が自分の仕事に置き換えて考えられる形にする。その視点は、商談にも記事づくりにも共通しています。
僕たちが最初に考えるのは、ページを何枚つくるかではありません。
誰に読んでもらいたいのか。その人は何を知りたいのか。会社の中に、まだ伝えられていない経験や技術がないか。そして、読んだ後にどんな相談が生まれるとよいのか。そこを整理して、テーマや記事の構成、見せ方を考えます。
公開して終わりでもありません。お客さんから実際に聞かれたことを次の記事にしたり、説明が足りなかったところを直したり。営業の現場と記事づくりが行き来できると、メディアの内容も育っていきます。
自社の話をすると、どうしても宣伝っぽくなる。でも、言わなければ伝わらない。
そんなとき、伝える量を増やす前に、読者が知りたい順番へ組み直してみる。それだけでも、読まれ方は変わるはずです。
まずは「かみのおしごと」を、気になる記事から一つ読んでみてください。紙を買う予定がなくても大丈夫です。
読み終えた後、いつも使っている紙を少し気にしてみたくなる。さらに「うちの仕事にも、まだ伝えていない面白さがあるかもしれない」と思っていただけたら、紹介した僕としてもうれしいです。
「かみのおしごと」で、気になる記事を探す
「自社の良さをどう伝えればよいか」「発信した後の営業まで相談したい」。そんな段階から、僕にご相談いただけます。メディアをつくると決めていなくても大丈夫です。営業・マーケティングとメディアづくりを別々に考える前に、まずは一つの窓口で、今の状況を一緒に整理しましょう。
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