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菅原崇文プロは琉球放送が厳正なる審査をした登録専門家です

生成AIデマは災害の二次被害になる 沖縄企業が情報発信で信頼を失わないために

菅原崇文

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テーマ:AI活用

災害や事故の直後、人は不安になります。

何が起きたのか。
誰が関係しているのか。
今、自分はどう動けばいいのか。
家族や地域は大丈夫なのか。

情報が足りない時間ほど、人は答えを探します。

その空白に入り込むのが、デマです。

Yahoo!ニュースで、生成AIによって作られた虚偽画像や誹謗中傷目的の情報拡散に対する怒りが取り上げられていました。

僕は、この怒りは当然だと思います。

なぜなら、災害や事故のデマは、単なる「間違った投稿」ではないからです。

被害者をさらに傷つける。
関係者の名誉を壊す。
救助や対応の現場を混乱させる。
地域の分断を生む。
企業や団体の信頼を一瞬で奪う。

つまり、デマは災害の二次被害になります。

災害時のデマは、AI以前から繰り返されてきた


生成AIが登場する前から、災害時のデマはありました。

東日本大震災のときには、コスモ石油千葉製油所の火災に関連して、「有害物質を含んだ雨が降る」といった内容の情報がSNSなどで拡散されました。

その後、企業や行政、報道機関が否定し、情報は沈静化していきました。

2016年の熊本地震では、「動物園からライオンが逃げた」という虚偽投稿が広がりました。地震で不安になっている人たちに、さらに恐怖を与える内容でした。

近年の災害でも、実際の被害状況と異なる画像や、過去の災害画像を使った投稿、不確かな救助要請情報などが問題になっています。

災害時のデマに共通しているのは、もっとも人が冷静さを失いやすいタイミングで広がることです。

そして、多くの場合、拡散する人の中には悪意がない人もいます。

「危ないかもしれない」
「早く知らせた方がいい」
「誰かの役に立つかもしれない」

そう思って共有した情報が、結果として混乱を広げることがあります。

ここが怖いところです。

生成AIで、デマはより速く、より本物らしくなった


これまでのデマは、文章や古い画像の使い回しが中心でした。

しかし、生成AIによって状況は変わりました。

存在しない現場写真を作れる。
実在する人物に似せた画像を作れる。
本物の報道風の文章を作れる。
専門家の発言のような文章を作れる。
地図、グラフ、資料風の画像まで作れる。

見た目だけなら、それらしく作れてしまいます。

しかも、制作に特別な技術はいりません。

これまでなら、悪意ある人が画像加工や文章作成に時間をかける必要がありました。

今は、数分で作れてしまう。

災害時の情報空白に、AIで作られた偽情報が入り込むと、多くの人が判断を誤ります。

特に、画像は強いです。

人は文章よりも画像を信じやすい。

「写真があるなら本当だろう」
「現場の画像なら信頼できるだろう」

そう感じてしまいます。

でも、生成AI時代には、写真のように見えるものが事実とは限りません。

企業が一番やってはいけないのは、未確認情報への便乗


災害や事故が起きたとき、企業の発信にも注意が必要です。

特にマーケティング担当者やSNS運用者は、時事性のある投稿をしたくなることがあります。

「今、話題になっているから」
「アクセスが取れそうだから」
「早く投稿した方がいいから」

その気持ちは分かります。

でも、未確認情報への便乗は危険です。

たとえば、次のような発信です。

・確認できていない被害情報を引用する
・真偽不明の画像を使う
・特定の個人や団体を断定的に批判する
・災害や事故を自社サービスの宣伝に強引につなげる
・不安をあおって問い合わせへ誘導する

これは短期的には反応が取れるかもしれません。

でも、長期的には信頼を失います。

沖縄のように地域のつながりが強い場所では、発信の温度感まで見られます。

災害時や事故時に、企業がまず守るべきものはアクセス数ではありません。

信頼です。

AIを使う企業ほど、確認ルールが必要になる


AIを使えば、災害時の案内文やSNS投稿、FAQ、メール文をすばやく作れます。

これは良い使い方です。

台風時の営業案内。
予約変更の連絡。
配送遅延のお知らせ。
スタッフ向け共有文。
お客様への注意喚起。
よくある質問の整理。

こうした作業は、AIでかなり効率化できます。

ただし、AIが作った文章をそのまま出してはいけません。

災害時の情報には、間違いが許されないものがあります。

日時。
場所。
避難情報。
交通情報。
営業可否。
返金条件。
問い合わせ先。
安全に関する注意。
行政や報道の発表内容。

これらは、必ず公式情報で確認する必要があります。

AIは、文章を整える道具です。

事実を保証する存在ではありません。

ここを間違えると、企業自身がデマの発信元になってしまいます。

自社の業務や情報発信のどこにAIを使い、どこを人間が確認すべきか整理したい方は、20問で分かる無料AI社員採用診断で確認できます。

沖縄企業が決めておきたい災害時の発信ルール


沖縄は台風、豪雨、地震、津波情報など、災害リスクと無縁ではありません。

観光業、宿泊業、飲食店、建設業、小売、介護、福祉、BtoB企業。

どの業種でも、災害時の情報発信は必要になります。

僕なら、最低限この5つを決めておくべきだと思います。

1. 情報源を決める

気象庁、自治体、警察、消防、交通機関、公式発表など、確認する情報源を先に決めます。

2. AIに任せる範囲を決める

AIには文章の下書き、FAQ整理、社内共有文の作成を任せる。事実確認と公開判断は人間が行う。

3. 投稿前の確認者を決める

災害時は焦ります。だからこそ、誰が最終確認するかを事前に決めておきます。

4. 訂正手順を決める

間違いが見つかった場合、削除だけで終わらせず、何をどう訂正したかを明確に伝えます。

5. 宣伝色を抑える

災害や事故の直後は、売り込みよりも安全情報、営業可否、相談窓口、変更対応を優先します。

この5つがあるだけで、企業の発信はかなり安定します。

デマに対抗する一番の方法は、正しい情報を早く出すこと


デマを完全になくすことは難しいです。

でも、企業ができることはあります。

それは、正しい情報を早く、分かりやすく出すことです。

たとえば、台風時なら、次の情報を早めに出すだけでも、お客様の不安は減ります。

・本日の営業状況
・予約変更の方法
・キャンセル料の扱い
・配送や納品の遅れ
・スタッフ安全確保の方針
・再開予定
・問い合わせ先

不安が減れば、憶測も減ります。

企業の公式発信が遅いと、空白を誰かの推測が埋めます。

だから、災害時の発信はスピードも大切です。

ただし、速さだけでは不十分です。

確認された情報だけを出す。

分からないことは「確認中」と書く。

未定のことを断定しない。

この姿勢が信頼につながります。

AI時代の企業発信は、便利さより責任が問われる


AIは、企業の情報発信を大きく助けてくれます。

でも、AIを使うほど、人間の責任は軽くなるのではありません。

むしろ重くなります。

なぜなら、AIによって発信の量と速度が上がるからです。

たくさん出せる。
早く出せる。
それらしく作れる。

だからこそ、何を出さないかが大事になります。

未確認の情報は出さない。
人を傷つける推測は出さない。
災害を過度に商売へ結びつけない。
AI生成画像を事実のように見せない。
引用元が曖昧な情報を広げない。

これは、マーケティング以前の姿勢です。

企業は、情報を発信する以上、地域の情報環境にも影響を与えます。

特に沖縄のように、地域内の信頼や紹介が商売に直結する場所では、発信の誠実さがそのままブランドになります。

まとめ


生成AIによるデマの拡散は、これからさらに大きな問題になります。

災害や事故の直後は、人が不安になり、情報を求めます。

そのタイミングで、AIによって作られた本物らしい虚偽画像や誤情報が広がると、被害者や関係者はさらに傷つきます。

東日本大震災のときのデマ、熊本地震の虚偽投稿、近年の災害時の偽画像や誤情報を見ても、問題の本質は同じです。

不安なときほど、人は情報を信じやすい。

だからこそ、企業は慎重であるべきです。

AIは使っていい。

むしろ、災害時の案内文やFAQ整理、社内共有には有効です。

ただし、事実確認、公開判断、訂正対応は人間が責任を持つ。

これがAI時代の企業発信の基本です。

沖縄企業が守るべきものは、短期的なアクセス数ではありません。

地域からの信頼です。

災害時に正しく伝える会社。
分からないことを分からないと言える会社。
間違えたら訂正できる会社。
AIを使っても、人間の責任を残している会社。

これから選ばれるのは、そういう会社だと思います。

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参考情報


Yahoo!ニュース「生成AIによる虚偽画像・デマ拡散に関する報道」

Wiley Online Library「How Did Rumors on Twitter Diffuse and Change in Expression?」

コスモエネルギーホールディングス「安全に関する社長メッセージ」

国土交通省「熊本地震に関連する情報発信を強化」

総務省消防庁「災害情報」

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菅原崇文
専門家

菅原崇文(営業コンサルタント)

株式会社BLUE LEAF

営業戦略の設計から実行・改善・内製化まで一気通貫で伴走し、机上論ではなく現場で成果につながる営業の仕組みを作ります。課題整理から仮説検証、トークスクリプト設計までも丁寧に支援します。

菅原崇文プロは琉球放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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