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津谷良(つたにりょう) / 歯科医

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コラム

痛くて食べられない入れ歯

2020年12月15日

テーマ:やわらかい入れ歯

コラムカテゴリ:医療・病院

皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。



「痛くて入れ歯で食べられない」このような主訴でCさんが来院されました。
痛いのは下顎。
口の中には最近作られたという総入れ歯が入っています。
入れ歯の形、大きさは申し分なく、この患者さんの顎の条件では入れ歯の吸着、安定度も良い状態でした。

ではなぜ痛くてCさんは食べられないのでしょうか?
簡単に言うと歯周病などで顎の骨の吸収が多いため、下顎の骨の高さが無くなっており、
ほとんど土手(骨の高さを表すたとえ言葉)の盛り上がりありません。

むしろ左右の奥歯のあたりは骨が大きく陥没しており、前歯部分と比べて急斜面に下がっています。
また顎の水平面が左右同じ高さではなく、左に比べて右奥が斜めに傾斜しており、
物を噛むと入れ歯が斜めや前後にずれやすい設定です。

また下顎の粘膜面を診ると、3~5ミリ位の球状の骨が骨瘤として土手の頭頂部に、
10個くらいちりばめて飛び出して膨らんでします。
その球状の骨は口腔粘膜に覆われているのですが、入れ歯で擦れて白く腫れあがっています。
それも一カ所だけで無く、何カ所も同様の状態でした。

もちろんこの傷は入れ歯を外せは治癒してきます。
通常のピンク色の歯ぐきへ、また腫れも収まってきます。
まずは食事以外の時間は入れ歯を外すように指示いたしました。

また入れ歯の歯ぐきに接する粘膜面に臨時の柔らかい調整材を使いましたが、
Cさんの痛みは簡単に取れません。
まずは傷の腫れが治り、痛みの程度が軽減するように治療していきます。

超高齢社会になると総義歯の難症例が多く増えてきました。
当たり前のことですが、生きている間は食べなければなりません。
少しでも食べやすい入れ歯を提供したいと思います。
お困りの方はご相談下さい。

この記事を書いたプロ

津谷良

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津谷良(津谷歯科医院)

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