合わない義歯(入れ歯)を使い続けることの影響
入れ歯の具合が悪い、落ち着かない、噛めない、しっくりこない・・・etc。そんな訴えを解決する度に思うことは、いかに「咬み合わせ」のバランスが大事かということです。上記のような訴えがある場合、各種のバランスのずれを整えることで問題が解消します。
1.咬み合わせの左右の高さのずれ
これは比較的、簡単に対処できます。高い方を削るか、もしくは低い方に樹脂を盛り上げて、バランスをとればOKです。
2.咬み合わせの前後の高さのずれ
咬みあう場所が前方や後方に偏っていると、咬んだ時に入れ歯が外れやすくなります。小臼歯の部分を中心にしてバランスをとると、咬んだ時に入れ歯が外れにくくなります。
3.顎の位置のずれ
これは少し厄介です。ずれてからあまり時間が経過してなければ、すぐに治ることもありますが、長いときは半年~1年くらいバランスを整えるのにかかることがあります。
4.歯のポジションのずれ
顔や歯茎に対する歯の位置のバランスがとれてないこともあります。この場合は、入れ歯を作り替えることで、問題を解消できます。
5.歯茎と義歯のずれ
入れ歯の粘膜面と歯茎のフィット感が悪い時は、歯茎の形態を整える調整剤を入れ歯と歯茎の間にいれて、一定期間、歯茎が固く引き締まるまで使用してもらいます。歯茎が固く引き締まってから型を取ると、入れ歯をセットした後も歯茎の形が変わりにくく、入れ歯が長持ちします。
実際は、上記の症状が複数組み合わさっていることがほとんどで、正確な診断と治療方針を立てて、問題解決を試みます。