「浅煎りコーヒー」のこと ➀
世界的な「浅煎りコーヒー」の流行が、今なお続いております。
浅煎りのコーヒー豆は焙煎後での炭酸ガスの放出量が深煎りに比べると少ないので
透過法でのコーヒー抽出時の「蒸らし(コーヒー粉を膨らます)」が難しく
抽出スピードがスムーズすぎると、十分にコーヒーのエキスを
引っ張り出しづらくなってしまいます。
この浅煎りコーヒーを、誰もが簡単に美味しく飲むように出来ないだろうか?
私はペーパーフィルターについては、少しばかり知識がありましたので
だったら…「浅煎りコーヒー」に合うペーパーフィルターを作ってみよう!と
思ったんですよね。
「ペーパーフィルターがコーヒーの抽出スピードをコントロールする」って訳です。
紙の抄き方とシワ(クレープ)の付け方に着目して
浅煎りコーヒーに合う抽出スピードになるように専用の原紙を仕立てました。
そうすると「よくそんなこと、考えつきますよね?」って言われるんです。
私は「考える」というよりも、「感じる」ことを大事にしています。
感じたら、それをどうすれば実現できるのかをそこから考えて
あとはカタチになるまでとにかくやり続ける…。
この「浅煎り用」ペーパーフィルターの発売が海外のコーヒージャーナルでも
取り上げられたことで話題となり、その後の「中深煎り用」「深煎り用」の
ペーパーフィルターの誕生へもつながりました。
そう、いろいろと考えてみると「浅煎りコーヒー」って
私にとっても重要、不可欠なものでしたね(笑)