介護保険制度のしくみ
大分で活動しているファイナンシャルプランナーの三重野徹です。
「50代になったし、そろそろ老後のことを考えないと……」
そう思いながらも、
「何から始めればいいの?」
という方は多いのではないでしょうか。
老後についてインターネットで検索すると、
「老後2,000万円問題」
「NISAで老後資金を準備」
「年金だけでは足りない」
など、さまざまな情報が出てきます。
たくさんの情報を見るほど、
「もっと貯金しなければ」
「今から投資を始めないと遅いのでは?」
と焦ってしまう方もいらっしゃいます。
でも、50代からの老後準備で最初にやっていただきたいのは、投資でも節約でもありません。
まずは、
「今のわが家のお金がどうなっているのか」を知ること。
ここから始めてみましょう。
50代は「老後まであと10年」を考え始める時期
例えば55歳なら、65歳まであと10年です。
「あと10年しかない」
と感じるでしょうか。
私は、
「まだ10年ある」
と考えてほしいと思っています。
10年あれば、できることはたくさんあります。
例えば毎月3万円を10年間積み立てれば、運用益を考えなくても360万円。
毎月5万円なら600万円です。
さらに、
住宅ローンを見直す。
保険を整理する。
働く期間を考える。
年金を確認する。
こうしたことを一つずつ行えば、10年後の家計は大きく変わります。
大切なのは、焦って何かを始めることではありません。
これからの10年間をどう使うかを考えることです。
最初に確認したい4つのお金
老後準備を始めるとき、私はまず次の4つを整理することをおすすめしています。
① 今持っているお金
まずは現在の資産です。
・普通預金・定期預金
・NISAなどの投資資産
・iDeCo・企業型確定拠出年金
・その他の金融資産
細かく1円単位まで計算する必要はありません。
「わが家には今、だいたいいくらあるのか」
を把握するだけでも十分です。
② これから入ってくるお金
次に確認するのが将来の収入です。
特に大切なのが、
年金です。
「夫婦で20万円くらいかな」
ではなく、一度「ねんきん定期便」などで確認してみましょう。
さらに、
・退職金
・企業年金
・退職後の給与
なども確認します。
老後のお金を考えるときは、
「いくら持っているか」だけでなく、
「これからいくら入ってくるか」
を知ることが大切です。
③ これから返すお金
忘れてはいけないのが負債です。
代表的なのが住宅ローンです。
50代で住宅ローンが残っていること自体が悪いわけではありません。
確認したいのは、
「何歳まで返済が続くのか」
です。
例えば65歳以降も返済が続くのであれば、年金生活になってからの家計も考えておく必要があります。
「退職金で全部返せばいい」
と決める前に、手元資金とのバランスも考えましょう。
④ これから使うお金
そして、意外と忘れやすいのがこれです。
50代から65歳までの間にも、大きなお金が必要になる可能性があります。
例えば、
・子どもの教育費
・子どもの結婚
・車の買い替え
・自宅のリフォーム
・親の介護
・旅行
などです。
老後資金を計算するとき、
「現在の貯金=全部老後資金」
としてしまうと、実際とは大きく違ってしまうことがあります。
これから使う予定のお金と、老後まで残すお金を分けること。
これがとても重要です。
「老後2,000万円」に振り回されなくていい
老後のお金について調べると、
「2,000万円」
「3,000万円」
など、大きな数字が目に入ります。
でも、本当に大切なのは、
「世間ではいくら必要か」ではなく、「わが家ではいくら必要か」
です。
例えば、
年金が月25万円で、生活費が月27万円の家庭と、
年金が月18万円で、生活費が月30万円の家庭。
必要な老後資金が同じになるはずはありません。
住まいが持ち家なのか賃貸なのか。
車が必要なのか。
旅行を楽しみたいのか。
何歳まで働くのか。
それぞれの家庭によって答えは違います。
だからこそ、ニュースの数字を見て焦る前に、まず**「わが家の数字」**を確認することが大切なのです。
50代からは「貯める」だけでは足りない
もう一つ、50代から意識してほしいことがあります。
それは、
「いくら貯めるか」だけではなく、「どう暮らしたいか」
を考えることです。
老後資金をたくさん残すことだけを目標にしてしまうと、
「旅行は我慢」
「趣味も我慢」
「外食も我慢」
となってしまうかもしれません。
でも、お金は残すことだけが目的ではありません。
これからの人生を楽しむためにも使うものです。
例えば、
「年に一度は夫婦で旅行したい」
「趣味を続けたい」
「孫と出かけたい」
そんな希望も、ぜひ老後計画に入れてください。
「どんな老後を送りたいか」が決まると、「そのためにいくら必要か」が見えてきます。
50代で一番もったいないのは「何もしないこと」
「もう50代だから、今から始めても遅いでしょうか?」
という質問をいただくことがあります。
決してそんなことはありません。
むしろ50代は、
子どもの教育費が落ち着いたり、収入が比較的安定していたりして、老後のお金を本格的に考えやすくなる時期でもあります。
一方で、
「まだ何とかなるだろう」
と何も確認しないまま60代を迎えてしまうと、対策できる期間は短くなります。
50代の今だからこそ、
一度立ち止まって、これから10年間のお金を考えてみる。
それだけでも大きな意味があります。
今週やることは、これ1つ
今回から、このシリーズでは毎回、
「今週やることは、これ1つ」
をご提案します。
第1回はこちらです。
「わが家の資産を紙1枚に書き出す」
難しい表を作る必要はありません。
紙に、
預貯金 ____万円
NISA等 ____万円
iDeCo・企業年金等 ____万円
住宅ローン残高 ____万円
と書くだけです。
夫婦の場合は、できれば二人分を確認してみてください。
これだけでも、
「今のわが家の現在地」
が見えてきます。
FPからのワンポイントアドバイス
50代から老後相談を始めるとき、私はいきなり、
「もっと貯金しましょう」
「NISAを始めましょう」
とは考えません。
まず確認したいのは、
資産・負債・年金・これからの生活。
現在地が分からなければ、目的地までの道筋を考えることができないからです。
老後準備は、焦って金融商品を選ぶことから始める必要はありません。
「わが家のお金を一度全部並べてみる」
これが最初の一歩です。
まとめ
50代からの老後準備で、最初にやるべきこと。
それは、
「今のわが家のお金を見える化すること」
です。
まず、
①今持っているお金
②これから入ってくるお金
③これから返すお金
④これから使うお金
この4つを整理してみましょう。
すると、
「老後が何となく不安」
だった状態から、
「あと何を準備すればいい?」
という具体的な問題に変わってきます。
50代は、決して遅くありません。
65歳まであと10年あると考えれば、できることはたくさんあります。
焦らず、一つずつ。
これからの10年間を、安心して老後を迎えるための「準備期間」にしていきましょう。
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