朝より夕方にヘルニア症状が強くなる理由と原因

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「腰椎椎間板ヘルニアはなぜ再発する?手術後に痛みやしびれを繰り返す理由」という内容になります。
腰椎椎間板ヘルニアの治療や手術を受けて痛みが落ち着いたにもかかわらず、しばらくしてから再び腰痛や脚のしびれが現れると、
「ヘルニアが再発したのではないか」
「手術をしたのに、なぜまた痛くなるのか」
「このまま悪化して、再手術になるのではないか」
と不安になる方は少なくありません。特に、一度強い痛みやしびれを経験した方ほど、以前と似た感覚が少し戻っただけでも心配になるものです。
ただし、腰痛や脚のしびれが再び現れたことだけで、腰椎椎間板ヘルニアが再発したとは判断できません。
同じ場所から椎間板が再び突出している場合もあれば、神経周辺の炎症、手術後から残っている神経症状、腰やお尻に集中した負担などによって、以前と似た症状が現れている可能性もあります。
今回は、腰椎椎間板ヘルニアの再発率に関する一般的な考え方をはじめ、再発と後遺症・残存症状の違い、手術をしても再発する理由、当院が考える腰への負担の集中、再発が不安なときに避けたい行動について詳しく解説します。
1.腰椎椎間板ヘルニアは一度改善しても再発することがある

腰椎椎間板ヘルニアは、薬物療法、注射、リハビリテーションなどの保存療法によって症状が落ち着くことがあります。また、神経を圧迫している椎間板の一部を手術で取り除くことにより、脚の痛みやしびれが大きく軽減する方もいます。
しかし、治療や手術によって症状が改善したあとでも、腰痛や脚のしびれが再び現れる可能性はあります。
症状が戻っても、すべてが再発とは限らない
再び症状が現れる理由として、最初に考えられるのが、同じ椎間板から髄核の一部が再び飛び出す「再発性腰椎椎間板ヘルニア」です。
一方で、以前とは別の高さにある椎間板に変化が生じ、似た症状が現れることもあります。この場合は、一般的には同じ場所の再発というより、別の椎間に生じた新たなヘルニアとして区別して考えます。
また、画像上では明らかな再突出が確認されなくても、神経の周辺に炎症が残っていたり、神経が過敏な状態になっていたりすると、座る、前かがみになる、荷物を持つといった動作で痛みやしびれが強くなることがあります。
さらに、痛みをかばう生活が長く続くと、腰やお尻の筋肉が過度に緊張し、以前のヘルニアとよく似た症状を感じる場合もあります。
つまり、「また痛くなった」という事実だけでは、その原因が椎間板の再突出なのか、神経症状の残存なのか、別の組織へ負担が集まっているのかは分かりません。
症状が一度どこまで改善していたのか、いつから、どの動作をきっかけに戻ったのかを整理して考えることが大切です。
2.ヘルニアの再発率はどのくらい?医療機関で示される一般的な考え方

腰椎椎間板ヘルニアについて調べると、「再発率は数%」「10%前後」「15%程度」など、さまざまな数字が出てきます。
研究をまとめた報告では、手術後に同じ椎間で再びヘルニアが生じる割合は、全体としておよそ5~15%の範囲とされています。ただし、これはすべての患者さんに当てはまる固定された数字ではありません。
5年後の数字を見るときに注意したいこと
「手術後5年の再発率」として紹介されている数字の中には、椎間板ヘルニアそのものの再発率ではなく、腰椎に対してもう一度何らかの手術を受けた割合である再手術率が含まれていることがあります。
ある研究を紹介した医療機関の記事では、単椎間の腰椎椎間板切除術を受けた方の5年間の腰椎再手術率が14.4%と報告されています。しかし、この数字には、同じ椎間板の再突出だけでなく、別の高さの病変や、ほかの理由による腰椎手術が含まれる可能性があります。したがって、5年再手術率14.4%を、そのままヘルニアの5年再発率と表現することはできません。
なぜ報告によって数字が異なるのか
再発率に幅がある理由の一つが、手術方法の違いです。飛び出した髄核だけを取り除くのか、椎間板内部の組織も一定範囲で取り除くのかによって、再突出の可能性や術後の椎間板への影響は変わります。
また、手術後1年までを調べた研究と、5年、10年と追跡した研究では、当然ながら確認される再発数が異なります。
さらに、「同じ椎間の同じ側から再び突出した場合だけ」を再発とする研究もあれば、反対側からの突出を含める研究、別の椎間のヘルニアまで集計する研究もあります。
画像検査で再突出が確認された人数を数えるのか、痛みやしびれが戻った人数を数えるのか、実際に再手術を受けた人数を数えるのかによっても数字は変わります。
そのため、再発率を見るときは、数字だけを切り取るのではなく、何を再発と定義しているのか、どの手術を対象にしているのか、何年間追跡した結果なのかを併せて確認しなければなりません。
腰椎椎間板ヘルニアは手術後にも一定の割合で再発する可能性がありますが、再発した方全員が再手術になるわけではありません。症状や神経障害の程度によっては、保存的な治療で経過をみることもあります。
3.ヘルニアの再発と後遺症・症状の残存は何が違うのか

腰椎椎間板ヘルニアの治療後に痛みやしびれがある場合、状態を大きく「再発」「症状の残存」「後遺症」「症状の再燃」に分けて考えると整理しやすくなります。
これらは日常会話では同じように扱われがちですが、意味は同じではありません。
再発とは
手術を受けた場合の再発とは、一般的に、手術によって症状がいったん改善したあと、同じ椎間から椎間板組織が再び突出し、神経を刺激または圧迫することで症状が現れる状態を指します。
手術では、神経を圧迫している椎間板組織を取り除きますが、椎間板をすべて取り除くわけではありません。椎間板の内部には髄核が残っており、線維輪の傷や隙間から再び組織が突出する可能性があります。
手術をしていない場合は、保存療法によって炎症や神経への刺激が落ち着き、症状が改善したあとに、同じ椎間板から再び組織が突出したり、突出の程度が変化したりして症状が戻ることがあります。
ただし、手術をしていないケースでは、最初のヘルニアが完全に消失したあとに新しく突出したのか、以前から残っていた突出部の周辺で炎症が再び強くなったのかを、症状だけで区別するのは難しい場合があります。
症状の残存とは
症状の残存とは、治療や手術を受けても、痛み、しびれ、感覚の鈍さなどが完全には消えず、そのまま続いている状態です。
例えば、手術前から長期間にわたって神経が圧迫されていた場合、手術で圧迫を取り除いても、神経の機能がすぐに元へ戻るとは限りません。脚の強い痛みは早い段階で軽減しても、しびれや感覚の違和感は時間をかけて変化することがあります。
このように、手術直後から途切れず残っている症状は、いったん改善してから再び現れる再発とは経過が異なります。
後遺症とは
後遺症とは、治療を行い、一定の回復期間を経たあとも残る機能障害や神経症状を指します。
腰椎椎間板ヘルニアでは、神経への強い圧迫や炎症が長期間続いていた場合、しびれ、感覚低下、筋力低下、足の動かしにくさなどが残ることがあります。
神経の回復には時間が必要であり、その程度には個人差があります。したがって、手術後しばらく症状が残っているだけで、すぐに後遺症と決めることはできません。
また、手術後のしびれをすべて「手術の後遺症」と考えるのも適切ではありません。手術前から神経が受けていた障害の影響が残っている可能性、回復途中である可能性、別の原因が関係している可能性を分けて考える必要があります。
症状の再燃とは
症状の再燃とは、必ずしも椎間板が再び大きく突出したわけではないものの、腰や神経周辺への負担が増えたことで、以前と似た痛みやしびれが再び強くなる状態です。
一度ヘルニアが起きた椎間板では、線維輪の傷や椎間板の変性など、構造的な変化が残っていることがあります。そのため、長時間の座位や中腰、繰り返す前屈、重量物の持ち上げなどによって負担が加わると、周囲に炎症が起こりやすくなります。
神経は、強く圧迫されなければ症状が出ないわけではありません。周辺に炎症が起こると、軽い接触や伸張でも痛みやしびれを感じやすくなる場合があります。
このような状態では、画像上の突出の大きさに大きな変化がなくても、症状が再び強くなることがあります。
したがって、痛みやしびれが戻ったことだけでは、本当の再発なのか、残存症状なのか、後遺症なのか、負担による再燃なのかは判断できません。
症状が一度改善していた期間、再び症状が出始めたきっかけ、痛みやしびれの範囲、筋力低下の有無、画像所見などを総合的に確認することが重要です。
4.手術をしたのに腰椎椎間板ヘルニアが再発する一般的な理由

腰椎椎間板ヘルニアの手術は、主に神経を圧迫している椎間板組織を取り除き、脚の痛みやしびれ、筋力低下などの改善を図るために行われます。
しかし、手術によって飛び出した部分を取り除いても、椎間板が新品の状態に戻るわけではありません。
椎間板内部には組織が残っている
椎間板は、外側を囲む線維輪と、内側にある髄核から構成されています。
手術では神経を圧迫している組織を取り除きますが、椎間板全体をなくすわけではないため、内部には髄核が残ります。線維輪に生じた亀裂や隙間も、手術直後に完全な状態へ戻るわけではありません。
そのため、残っている髄核に強い圧力が加わると、線維輪の弱くなっている部分から再び突出する可能性があります。
椎間板の変性は手術後も残る
椎間板ヘルニアの背景には、椎間板の水分量や弾力性が低下する変性が関係しています。
手術は神経への圧迫を軽減するために有効な方法ですが、椎間板そのものの変性を元へ戻す治療ではありません。クッションとしての機能が低下した状態では、座る、かがむ、物を持つといった日常動作による圧力が特定の場所へ集中しやすくなります。
同じ生活動作が繰り返される
手術によって症状が改善しても、以前と同じ中腰作業、長時間座位、重量物の持ち上げ、腰を丸めたままの作業などを繰り返せば、椎間板には再び負担が加わります。
特に、症状が軽くなった直後に以前と同じ仕事量や運動量へ戻すと、回復途中の組織へ大きな負荷が加わる可能性があります。
また、喫煙、体重増加、糖尿病、線維輪の大きな欠損などが再発や再手術のリスク要因として報告されています。リスクは一つだけで決まるものではなく、椎間板の状態、年齢、生活環境、仕事内容などが複合的に関係します。
つまり、手術後に再発したからといって、単純に「手術が失敗した」とは限りません。
手術で神経への圧迫が軽減しても、椎間板の変性や、そこへ負担を加えていた生活条件まで自動的に変わるわけではないという点を理解しておくことが大切です。
5.当院が考える手術後も腰へ負担が集まり続ける理由

ここからは、大分駅前整体院が考える、手術後も腰へ負担が集まりやすい理由について説明します。
当院では、椎間板ヘルニアになった場所だけを見るのではなく、なぜ、その腰椎や椎間板へ負担が集中したのかを確認することが重要だと考えています。
なぜ椎間板が飛び出したのか
椎間板は、腰椎と腰椎の間で衝撃を吸収し、背骨の動きを支える組織です。
前かがみになったときや座っているとき、椎間板には圧力が加わります。特に、腰を丸めた状態で重い物を持つ、前かがみとひねりを同時に行うといった動作では、椎間板の一部分へ負担が集中しやすくなります。
しかし、同じ仕事や家事をしていても、全員が同じようにヘルニアになるわけではありません。
そこには、椎間板自体の変性に加えて、腰以外の部分がどの程度動いているかという違いも関係していると当院では考えています。
本来は上半身と下半身が連動して動く
床の物を拾うとき、本来は腰だけが曲がるわけではありません。
背中が適度に動き、骨盤が股関節の上で前へ傾き、股関節と膝が曲がり、足首も動くことで、体全体に負担を分散します。
立ち上がるときも、上半身を前へ移動させながら、骨盤、股関節、膝、足首が連動することで、腰だけに頼らず体を持ち上げられます。
ところが、背中、骨盤、股関節、膝、足首のいずれかが動きにくくなると、本来その部分が担うはずだった動きを、腰が代わりに行うようになります。
上半身の動きが悪いと腰が代わりに動く
背中や胸郭が硬くなると、体を前へ倒す動作やひねる動作を腰で補いやすくなります。
例えば、車の後部座席から荷物を取るときに背中が回らなければ、腰を大きくひねって手を伸ばすことになります。また、腕や肩の動きが小さくなっている場合も、遠くの物へ手を伸ばすために腰を必要以上に曲げることがあります。
上半身の動きが小さくなるほど、腰椎の一部分が繰り返し動くことになり、椎間板へ負担が集まりやすくなります。
下半身が使えないと腰でかがむ
股関節が硬くなると、骨盤を前へ傾けながらかがむことが難しくなります。その結果、床の物を拾う、靴下を履く、洗面台で顔を洗うといった場面で、腰を大きく丸めるようになります。
膝や足首が十分に曲がらない場合も、重心を下げることができないため、腰だけを前へ倒して物を持ち上げやすくなります。
また、お尻や脚の筋肉をうまく使えないと、椅子から立つときや荷物を持ち上げるときに、腰の筋肉へ過剰に力が入ります。
このように、上半身と下半身の連動が崩れると、本人は腰を気をつけているつもりでも、日常動作のたびに腰が代償して動く状態が続きます。
手術した場所だけでなく、負担が集まった過程を見る
当院では、整体によって飛び出した椎間板を元へ戻したり、ヘルニアそのものを治療したりするとは考えていません。
確認するのは、立ち上がり、前屈、歩行などの動作や、背中、骨盤、股関節、膝、足首の動きです。
そして、どの部分が動かないことで腰が代わりに動いているのか、どの場面で腰へ負担が集中しているのかを見ていきます。
手術が必要になった場所だけでなく、そこへ負担が集まるまでの過程を見直すことが、同じ状態を繰り返さないために重要です。
6.ヘルニアの再発が不安なときに避けたいNG行動

腰椎椎間板ヘルニアの再発が不安なときは、「腰を強くすればよい」「硬い部分を伸ばせばよい」と考え、自己判断で運動やストレッチを始める方がいます。
しかし、症状の状態や回復段階に合っていない方法は、かえって痛みやしびれを強めることがあります。
痛みを我慢して前屈を繰り返す
前かがみで痛みやしびれが強くなる時期に、床へ手を近づけるような前屈ストレッチを繰り返すことは避けましょう。
「硬いから伸ばせばよい」と考えがちですが、筋肉が伸びる感覚と、神経症状が強くなる刺激は別です。動作中や動作後に脚の痛みやしびれが広がる場合は、無理に続けないことが大切です。
脚のしびれを強く伸ばす
脚を伸ばした状態で上半身を前へ倒すストレッチでは、太ももの裏側だけでなく神経にも張力が加わります。
お尻や脚のしびれがあるときに強く伸ばすと、その場では伸びたように感じても、あとから症状が強くなることがあります。
腰を何度も丸める腹筋運動を行う
上体起こしのような腹筋運動は、腰椎を繰り返し曲げる動作です。
体幹を鍛えること自体が悪いわけではありませんが、痛みやしびれがある時期に、腰を何度も丸める運動を自己判断で行うことは適切とは限りません。
中腰や前かがみを長時間続ける
掃除、草取り、荷物の整理、調理、介護などでは、作業に集中するあまり中腰を長く続けてしまいます。
一回の動作が小さくても、同じ姿勢を長時間続けることで椎間板や腰の筋肉へ負担が蓄積します。痛くなってから姿勢を変えるのではなく、長時間同じ状態を続けないことが重要です。
痛みが軽くなった直後に活動量を戻す
症状が落ち着くと、「もう治った」と考えて、すぐに以前と同じ仕事や運動へ戻りたくなります。
しかし、痛みが軽減したことと、組織や神経が十分に回復したことは必ずしも同じではありません。術後や治療後に説明された活動制限や復帰の手順を守り、段階的に負荷を戻す必要があります。
なお、脚の力が急に入りにくくなった、足首や足指が動かしにくい、排尿・排便の異常、会陰部の感覚低下などがある場合は、整体で様子を見る状態ではありません。速やかに医療機関へ相談してください。
7.ヘルニアの再発を繰り返さないために

腰椎椎間板ヘルニアは、保存療法や手術によって症状が改善したあとでも、再び腰痛や脚のしびれが現れることがあります。
ただし、症状が戻った原因は、本当の再発だけではありません。
神経症状が残っている場合、神経障害による機能低下が残っている場合、日常生活の負担によって炎症が再燃している場合なども考えられます。
また、手術後の再発率は研究によって幅があり、手術方法、追跡期間、再発の定義によって数字が異なります。再発率と再手術率を同じものとして考えないことも大切です。
「手術をしてよくなったから」「痛みやしびれが落ち着いたから」と油断せず、治療前後に医療機関から説明された注意点を、現在も守れているか振り返ってみましょう。
前かがみや中腰を長時間続けていないか、重い物を腰だけで持ち上げていないか、仕事や運動へ急に復帰していないかなど、**以前、腰へ負担をかけていた要因が変わっていなければ、同じような状態を繰り返す可能性があります。**
さらに、腰を気をつけていても、背中や骨盤、股関節、膝、足首の連動が崩れていれば、日常動作の中で腰が代わりに動いてしまいます。
床の物を拾う、靴下を履く、椅子から立つ、車から降りるといった何気ない動作の中に、腰へ負担が集まっているサインが隠れていることもあります。
大分駅前整体院では、ヘルニアそのものを治療するのではなく、症状が落ち着いたあとも腰へ負担を集めている姿勢や動作、背中、骨盤、股関節、膝、足首の状態を確認します。
この投稿を読んで、
「以前と同じ腰の重さを感じるようになった」
「また前かがみが怖くなってきた」
「手術後から動き方が変わった気がする」
「腰を気をつけているのに、何度も症状を繰り返している」
など、「もしかしたら……」と思う内容がある方は、今よりも悪くなる前に早めに当院へご相談ください。


