遺言の必要性②

学園前司法書士事務所の司法書士の上北です。
お読みいただいてありがとうございます。

今回は遺言の必要性についてです。
行方不明の相続人がいる場合です。こういったケースでも遺言の作成の必要性が高いと言えます。

相続が発生し、遺産分割をする場合、相続人全員の合意が必要です。一人でも欠けると遺産分割協議は無効になります。
行方不明の相続人がいる場合、その相続人を探した上で遺産分割協議をしなければなりません。
もし、居所が分からない場合は？
家庭裁判所に申立をして、不在者として、財産管理人を選任しなければなりません（不在者財産管理人といいます）。

不在者財産管理人の選任の申立は時間が相当かかります。不在者財産管理人が代理人となった上、遺産分割協議を行うことになります。この場合、不在者の法定相続分を割る遺産分割協議は原則的にできません。

もし、現時点で行方の分からない相続人に対して、相続財産を与える予定がなければ、遺言を作成しておく実益が高いといえます。行方不明の相続人を除外して遺言執行が行えるからです。
相続財産を与える予定としても、行方不明の相続人の対する遺言を作成しておけば、遺産分割協議は不要です。
手続き上の論点もありますが、生前に遺言でしっかり意思を表示しておくことが特に必要なケースです。

相続・遺言のご相談は学園前司法書士事務所までお気軽にご相談下さい。
奈良市学園朝日町6番17号　シティーパレス学園前207号
☎0742－81－8445
HP　 http://gakuenmae-shihou.com/index.html