免疫力を上げる「〇〇〇」習慣
今回のコラムは免疫力を上げる取り組みシリーズの最後となる「薬」編です。
以前お伝えした:胃で「消化」⇒腸で「吸収」⇒血液で「運搬」の流れは「薬」においても考え方は同様です。そして、「薬」は「消化」作用の影響(個体差)をなるべく受けないように「吸収」しやすい形状や状態になっているという点で「サプリメント」と同じです。では、サプリメントと薬の違いは?というと「サプリメント」は栄養など、身体づくりやカラダの中での機能を担う上での材料になるもので、身体にとって必要な栄養素(材料)を補いますが、「薬」はカラダにとって“本来は”不必要な物です。そのため、「サプリメント」は使い終わった後(代謝された後)には排泄ということになりますが、薬は「解毒」というステップの後、「排泄」されることになります。
例えば、「酒は百薬の長」と言われますが、子供から大人までみんなが栄養としてお酒を飲まないといけないわけではないですよね?もちろん、血行を良くするなどいいこともあるのですが、基本的には毒ですので体の中で分解して処理しないといけません。その分解する酵素がアルコールデヒドロゲナーゼなどで、その酵素量が少なかったり、ほとんど酵素を持っていないと「下戸」ということになります。では、シリーズの中で最初に扱った「食品」には「毒」はないのか?と言われると「食品」の中にも毒はあります。例えば、歯科でよく問題になるのは「水銀」です。アメリカなどではツナ(=マグロ)を妊婦さんが食べ過ぎないようにと寿司屋さんに張り紙があるくらいです。なぜ妊婦さんかと言えば、「水銀」などの重金属は「油(=脂肪)」との親和性が高く「脳」を含め新たに作る子供の細胞へ蓄積しやすいという問題があるからです。大人が「マグロ」を食べることに対し、それほど問題とならないのは余程大量に摂取しない限り、一部強制的に「排泄」するシステムを持っていることによります。ミネラル(重金属)の検査を受けたことがある人は、検査方法として髪の毛や爪などをサンプルとして計測することをご存知ではないでしょうか?重金属などの「毒」は尿や便とは別に、髪や爪などを通してカラダの外へ「排泄(排除)」しているという訳です。水銀はカラダ本来が持ち合わせている解毒機能として特殊な例かもしれません。一般的な「薬」に話を戻すと、ほとんどの場合「肝臓」(一部腎臓)で解毒を行っています。そのため、お医者さんが薬を処方する時には「肝臓」や「腎臓」の機能(状態)について、特に高齢の方は問診を受けることがあると思います。それは、肝臓機能が落ちている人は解毒の作用も落ちているため解毒できない毒が長時間体の中に残ってしまいます。そのためお医者さんは薬の量を減らすなどして、カラダへの負担を減らすために問診しているという訳なのです。
では、免疫との関係は?というと免疫機能を発揮するためには免疫細胞に働いてもらったり、抗体などモノづくりを行ったり、様々なカラダの働きを正常に稼働させなければなりません。そのさまざまな働きの中には「酵素」ももちろん含まれています。以前、お伝えしたように酵素には「消化酵素」と「代謝酵素」しかありません。「薬」を服用して、解毒に酵素を使ってしまっては、免疫をはじめほかの恒常的に使われる酵素が減ってしまい、当然のことながら免疫力を上げることもできないという訳です。もちろん、他にも「薬」が「免疫」に与える影響はいろいろあるのですが、「サプリ」との違いで考えると「解毒」はカラダへ負担をかける大きな要因だと考えられます。効果があるから「薬」を服用するわけですが、服用する場合は効果と副作用のバランスを考えて服用したいものです。
余談です:「酵素」ってそんなに大事?とおもわれるかもしれませんが、正直、私的には年を取ればとるほど大事さを痛感しています。若いころは(今年50になりました・・・)夜遅くまで飲んでても、遅い時間に食べても平気でしたが、今ではそんなことすると翌朝はガッツリ「体調不良」です。この場合は消化酵素をいつも以上にしかも寝ている時にも消費しているためなのですが、加えて睡眠時間が短いとなると、代謝酵素による寝ている間のメインテナンス(=新陳代謝など)もできないということで、「疲れが取れない」というダブルパンチ状態となってしまいます。