夫婦の「役割」よりも、きっと、もっと大切なもの

松尾聡子

松尾聡子

テーマ:夫婦関係の悩み

結婚して夫婦になったんだから、
「夫」としての
「妻」としての
役割を果たさなければならない。

「家庭」という小さな社会を運営していく上で
それぞれが役割を果たすことは
とても大切なことです。

ただ、役割を果たすことが
我慢するだけになっていたり、

自分の心と身体の尊厳を
傷つけることで成り立っているなら、

その役割は
正しく機能しているのでしょうか?

今日は少しだけ、
夫婦の役割について
振り返ってみたいと思います。




●「妻としての自分を優先すべきと思ってました」

カウンセリングを
受けてくださった方から
以前、こんなメールをいただきました。

ご了承いただいたので
シェアさせていただきますね。

結婚したんだから、
夫婦になったんだから、

私個人より、
妻としての自分を優先するべきと
ずっと思ってました。

だから、する気になれないとか、
セックスしたくないとか、

自分の気持ちを優先したり
口に出すことは
わがままでしかないと思ってました。

でも、そうやって
身体をさし出すことは
自分を安く扱わせていたんだなって

今は、自分に対して
申し訳ない気持ちです。

そして「セックスすれば満足なんでしょ」と
ちゃんと話もせずに、
それで済ませようとしてた私も

主人を安く扱っていたのかも、と
最近気づきました。

(Sさん)




●「役割」がつらくなってくるとき

結婚したら、たしかに
「夫」として「妻」としての
役割が生まれます。

でも、役割を果たすためだけに
結婚したわけじゃないし、

結婚したら、役割を果たすためだけに
存在しなければならない、
ということでもありません。

その役割が、
だんだんと苦痛になってしまったり、

あるいは、役割に対する期待が
つらいことや、苦しいことに
なることもあります。

そんなときに
「役割なんだから、それを果たすべき」
で終わらせるのではなく

いったい何が
その役割をつらくしているのか、

その「何か」を見つけて
解決していくことが

役割の前に「人」であることを
思い出させてくれるのかもしれません。



●夫の「役割」についても考えてみる

これは、妻だけではなく
もちろん夫も同じです。

もし、夫が自分の役割が
つらくなっていたら

何が夫をつらくしているのか、
どうしたら、解決できるのか、
一緒に話し合ってみるのもいいですね。

たとえば、夫の役割として
「仕事が毎日つらくて苦しいけれど、
家族のためにやめられない」

と思っているのなら

「あなたが仕事辞めたら
家のローンとか学費はどうするのよ!」

と、役割の話で
終わらせるのではなく

まず、何がつらいのか、

そして、どうしたら夫も家族も
笑顔になれるのか、

それを考えてみる。

役割を押し付けるだけの
解決策になると

「夫も嫌な仕事を家族のために
頑張ってるんだから
私も夫のためにセックスに応じないと・・・」

という方向性になり、

気持ちよりも役割優先の家族に
なってしまいます。



●自分も相手も、安く扱わない

役割に対する期待が
応えられないものだった場合、

我慢して
応えようとし続けていると

お互いに、相手の存在が
負担になってしまうものです。

この人となら仲良く暮らせるだろうと
せっかく夫婦になったのに、

それでは
本末転倒になってしまいます。

自分の心と身体を守るのは、
自分の気持ちを大事に扱うことは、

「わがまま」ではありません。

自分の大事なものも
相手の大事なものも
安く扱うことをしない。

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松尾聡子
専門家

松尾聡子(カウンセラー)

Le Port(ル・ポール)

聞いて終わりではない、変化を起こすカウンセリング。知識だけではなく、実際に普段の生活ですぐに役立つ心のスキルを伝える講座。

松尾聡子プロは長崎文化放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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