「触れれば仲良くなれる」はウソ? ホルモンが教えてくれる本当の話

松尾聡子

松尾聡子

テーマ:セックスレス

「夫婦にはスキンシップが大事」

「スキンシップやセックスがない夫婦なんて
ただの同居人。夫婦の意味がない」

そう言われると、
夫婦なのに拒否する自分に
何かおかしなところがあるのかな・・・

そんなふうに
不安になるかもしれません。

今日は心と身体の両面から
心とスキンシップの関係について
お伝えしていきますね。




●「心の安らぎがほしい」と言われたとき

夫に
「心の安らぎがほしいんだ」と

スキンシップやセックスを
求められると

相手が寂しがっているのに、
不安がっているのに、

妻である自分が
応じてあげないことに
罪悪感を覚えてしまうものです。

では、どうして
スキンシップやセックスをすると、

夫は安心感が得られたり、
ストレスが和らいだりするのでしょうか?



●キーワードは「オキシトシン」

オキシトシンとは、別名
「愛情ホルモン」や「絆ホルモン」
とも言われます。

これは、スキンシップや
性的な関わりを持つことで分泌されます。

触れ合うだけでなく、
安心できる人、信頼できる人と
話をしたりすることや、

やさしくしたり、
やさしくされたり、
思いやりを感じることでも分泌されます。

もちろん、相手が
子どもやペットでもOKです。

そして、オキシトシンが分泌されると
血圧や心拍が安定します。

それにより、
不安やストレスを和らげてくれるんです。

また、相手への親密さや
信頼感を高める働きもあります。

というわけで
不安だから、スキンシップを求めるのは
たしかに理に叶っているんです。

たとえ、最初は気が進まなくても、
スキンシップでオキシトシンを増やせば
親密さが増すはずだ!

と解釈するのも
当然かもしれません。



●オキシトシンが出なくなる?

ただ、ここで
残念なお知らせがあります。

それは、相手に対して
不信感、嫌悪感がある場合、

また、触れ合う行為に対する
不安や恐怖がある場合、

(たとえばキスだけといいながら
セックスに持ち込むのではないか、とか)

何より、自分から触れ合いたい、
という気持ちがない場合、

「オキシトシンは、分泌されない」んです。

逆にコルチゾールなどの
ストレスホルモンが分泌されるんですね。

そうすると、
その状況を「ストレス」と認識して、
緊張感や嫌悪感が生まれ、

「危険だ!戦わなければ」とか
「ここから逃げなければ!」という

「闘争・闘争反応」が
引き起こされてしまうんです。



●オキシトシンを出すためには、順番が大事

スキンシップをすれば、
オキシトシンが出て愛情が増すから、
まずはスキンシップ、

というのは、
大間違いなんです。

オキシトシンが出るためには、
前提があります。

それは「お互いに、触れ合いたい」
という気持ちがあること。

そして、相手に対する
信頼と安心がある場合だけなんです。

それらをなくしてのスキンシップは、
ストレスと嫌悪しか生まないんですね。

だから、まずは先に、
信頼と愛情を育むこと。

それから、スキンシップに進む、
という「順番」が
ほんとにほんとに!大事なんです。

ホルモンのお話、
ぜひ、夫婦で共有してみてくださいね。

夫婦のスキンシップにお悩みの方は
こちらも参考にしてください。

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松尾聡子
専門家

松尾聡子(カウンセラー)

Le Port(ル・ポール)

聞いて終わりではない、変化を起こすカウンセリング。知識だけではなく、実際に普段の生活ですぐに役立つ心のスキルを伝える講座。

松尾聡子プロは長崎文化放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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