別れたいけど、別れられない「サンクコスト」の罠とは?
「夫が変わってくれたら、今の悩みは解決するのに」
そう思うこと、ありませんか?
上から目線の発言がなくなれば
もっとやさしくできるのに。
子どもをもっと可愛がってくれれば
私も夫を大事にしようと思えるのに。
などなど・・・
夫との夫婦関係を変えていきたい、
愛情あふれる家庭にしたい、
そう思って
自分がどんなにがんばっても
相手には全然その努力が見えなかったり
逆に、イヤなことばっかりするのを見ると
奮い立たせた優しい気持ちや愛情も
みるみる枯れていきますよね。
●「相手を変えたかったら、自分が変わろう」と言うけれど・・・
こんなときに、よく言われるのが
「相手を変えたかったら、
まず、自分が変わろう」
ということです。
たしかに「他人と過去は変えられない」
というのも、よく言われます。
でも、頭ではわかっていても
どうしても心の中で
「悪いのは相手なのに、
なぜ私が変わらなくちゃいけないの?」
という声が聞こえることがあります。
相手は何の努力もしないで、
問題ありの性格のままで、
のん気に暮らしていて
なぜ私ばっかり
がんばらないといけないんだろう。
それって
とても理不尽なことですよね。
実際に、カウンセリングでも
「本当は、夫が受けた方がいいと思うんです」
「こういうの、夫にこそ必要だと感じます」
という声もよくうかがいます。
●モヤモヤから抜け出す、自分への質問
どうしても
「自分ではなく夫を変えたい」
という思いから抜け出せないとき、
自分に、こんなふうに
聞いてみてください。
それは
「じゃあ、夫を取り替える?」
という質問です。
放っておいても
相手は変わらないでしょうし、
自分もその状況に対して、
何も変化を起こしたいと思えないのであれば
この状況はずっと続くでしょう。
さらに、どんどん心は冷え切って
今よりも関係性は悪化していくはずです。
ここは早めに相手を取り替えた方が
自分だけでなく
夫の未来のためでもありますよね。
なので
罪悪感を持つ必要はありません。
誰でも、
自分と合う相手と幸せになっていいんです。
●取り替えたくない時は?
ただ、もしもここで
「取り替えたくない」という結論が出た場合は
どうしたらいいでしょう?
まあ、取り替えないなら、
腹をくくって
この状況に変化を起こすしかないですね。
そこでできるのは
相手や自分を変えるのではなく
「2人の関係性を変える」
ということです。
たとえば、ドラえもんのジャイアンは
のび太をよくいじめていますが
いつでも、誰に対しても
いじめっ子というわけではありません。
しずかちゃんやスネ夫、
出来杉くんはいじめないし、
態度が全然違いますよね。
それは
「ジャイアンとのび太との関係性」と、
「ジャイアンとしずかちゃんとの関係性」
が違うからなんです。
モラハラ夫が
上司にはヘコヘコしていたり、
逆に、会社で偉そうな男性が
家では奥さんに頭が上がらない、
というのも同じです。
というわけで、
相手や自分の性格を変えるのは大変なので、
関係性を変える方が早道です。
●関係性を変える!最初のステップ
「じゃあ、実際にどうすればいいの?」
ということ、知りたいですよね。
関係性を根本から変えていくには、
ちゃんと時間をかけて、
しっかり取り組む必要があります。
が、
そのための最初の一歩として、
簡単な方法があります。
それは
「今までと違う反応をしてみる」
ということです。
たとえば、いつもなら怒っていた場面で
笑ってみるとか、
無表情になってみるとか、
いつもならオロオロしてしまう場面で、
怒ってみるとか、
「忙しいからあとでね」とスルーするとか。
いつもと違うことをすればいいだけなので、
いろいろできると思います。
●楽しみながら、やってみよう
コミュニケーションは
相手ありきです。
こちらの反応が変われば、
相手の反応も今までとは変わります。
こうして、少しずつ、
新しい関係性を作っていくきっかけが
できるんです。
もちろん、違うことをすればいい
といっても、
その中には、効果的な方法もあれば
逆効果になってしまう方法もあります。
いろいろ試してみて、
「自分たちには何がいいのかな」
を探してみるのも楽しいですね。
そう、大事なことは
「楽しみながら、やってみる」
ということです。
「いやいや、そんな悠長なことじゃなく、
すぐに効果がほしい!」という方は
こちらで一緒に考えましょう。