床暖房って必要なの? ~ 床暖房への道 その1 ~
徒然なるままに、今回もペアガラスのお話をさせて頂きます。
吉田兼好の「徒然草」に「家のつくりようは、夏を旨とすべし」との言葉があり、かつて日本の住宅は夏に考慮されて設計されてきました。しかし近年では、この「冬は着込めるが夏の暑さは耐え難い」との考え方よりも、「夏は涼しく、冬は暖かい」が求められるようになりました。
「夏は涼しく」は現実的に、この酷暑を乗り切るには、エアコン一択しか解決方法はないのかもしれませんが、「冬は暖かい」をもう少しみなさんと考えていけたらと思います。
今回のお話も、あくまでも基本の基本、一般的に住宅に使用されているペアガラスについてです。近年、もっと高性能で断熱性能に優れた、ペアだとかトリプルだとかのガラスがあることは知っていますが、みなさまが家を建てる際のお役にたてれればと思って、お話させて頂いています。
前回、「普通のペアガラス」のお話をさせていただきましたが、ペアガラスには大きく分けて2つの種類があります。
「(普通の)ペアガラス」そして「高断熱(Low-E)ペアガラス」
どう違うかと言うと、普通のペアガラスは、普通のガラスで作られています。
そして高断熱(Low-E)ペアガラスは、Low-Eガラスという特殊なガラスが使われて作られています。
「Low-E(ローイー)」?
何かというと、Low-E膜という金属の膜です。本来は膜をイメージして頂くよりも金属を分子レベルでガラスに加工するので、膜という言葉のほうが語弊があるかもしれませんね。
このLow-E加工がされているガラスを「Low-E(ローイー)ガラス」と呼び、それを使用しているペアガラスを「高断熱ペアガラス」または「Low-Eペアガラス」などと呼びます。
このLow-Eガラスが使用されていることにより、断熱性能が大きく変わるのです。このLow-Eガラスは(普通の)ペアガラスに比べて、暖房器具で温められた室内の温かさを室外側に逃しにくいです。
ちょっと待って、熱を通しにくいってことは、冬のテラスで日向ぼっこはできないってこと?夏も涼しいってこと?
そこがこのLow-Eペアガラスの難しいところです。
暖かい熱を室外には逃がしませんが、太陽の熱は取り込むのです!!
それは暖房器具による熱は遠赤外線で、太陽の熱は近赤外線と、熱の種類が違うからです!!
じゃあ夏はどうなるの?
実は暑いです!!
近赤外線の太陽熱は取り込まれます。そして室内に入った近赤外線が、室内においてあるモノを温め、温められたモノが遠赤外線を再放射するので、室内に熱がこもってしまうのです。
アドバイスさせて頂けるなら、そこは「換気」です。
外気温が室内温より低かったり、風があるときなどに窓を開けて換気していただくことが大切です。
じゃあ、どっちを選べばいいの?
それはやはり断熱性能の高いLow-Eペアガラスですね。Low-Eペアガラスでしたら、前回お話しいた普通のペアガラスように、梱包材で断熱するようなことはしなくても大丈夫です。
ガス入りだとか真空のペアガラスは?
断熱性能が高いほど、住みやすい環境の家にはなりますが、そこは費用対効果ですね。私個人のイメージでは、光熱費が目に見えて少なくなることは無いのかな?ってイメージです。
二重サッシの断熱性能は?
ガラスが2枚になるとペアガラスになったような気分になリますけど、ただガラスを2枚にするだけでは、ガラスとガラスの間が広くなるため、そこで対流が起こるようになって熱が伝わってしまうので、「普通のペアガラス」より断熱性能は下がります。室内側の建具のガラスをペアガラスにする方法もありますが、外側のサッシの一枚ガラスが結露したりする場合があります。
ペアガラスにもたくさん種類がありますので、どのガラスを選ぶかは実際に携わる設計士さん、建築業者さんとよく相談してご検討下さい。
住みやすい環境の家...。窓ガラスによっても環境は変わります。


