天井裏でマグマが吹き出している!?(部屋がなかなか暖まらない原因に)
|サイディング外壁が傷んできた!
地元工務店で建てた木造軸組み工法の2階建て。南欧風の外観は当時かなり流行っていました。
オーナーのMさんは私と同年代で、わたしのコラムやブログをご覧いただきお問い合わせいただくことになったようです。
築15年ほどが経過した窯業系サイディングの外壁は、塗装がかなり落ちてきて継目のコーキングも割れてきている。
また部分的に冬の凍害で剥離しているところもあり、そろそろ再塗装やコーキングの打ち替え、一部張り替えが必要となっていました。
子育てが終わり、これから先数十年という日々をこの家で暮らすことを考えた時、15年ほどで大掛かりな修繕が必要な窯業系サイディングに見切りをつけ、せっかくだから断熱リフォームを行いつつ、外壁を長持ちする素材に更新。耐震性も高めて、先々心配のない、冬暖かい家にしたいという希望をお持ちでした。
暖房はこれまで電気式の床暖房とエアコンを併用していましたが、床暖房の電気代が相当な額になっていて(泣)これからもエネルギーの単価は右肩上がり。
常に足元が常にスースーしておりましたが、YouTube動画などで紹介されている中空ポリカでDIY内窓をつけたりして、なんとか頑張っていました。
|いくらやっても本当に暖かくはならない!?
私が初めて訪問したとき、DIY内窓(木枠に中空ポリカを嵌めたもの)は10カ所以上になっていました。
カントリー調の塗装が施されて、日曜日大工の腕も相当磨かれていました。しかも全て奥さんの手仕事!
これには感心を通り越して感動を覚える程。
しかし残念ながら効果的な断熱対策とはなっていないようでした・・・。
「はじめは効果が感じられて「わ~いわ~い」と喜んでいたのですが、やっぱり全体的に断熱しないと真の暖かさにならないんですよね~」とも。
そしてやはり2重窓の影響で結露がひどくなってしまったそう。
どうせ外壁を直すのであれば、働き盛りの今、全面的に断熱性能を思いっきり高めて、夢だった薪ストーブにあたりながら暮らしたい、という決断に至りました。
計画冒頭、目指す予算は1000万!
長期優良住宅化リフォームの補助金(250万)を受けられそうでしたので、1250万程の見積書を提示。
結果的に100万ほどオーバーしてしまいましたが、坪単価25万(税別)の費用で、劇的に室内環境が変わる耐震&断熱同時リフォームを決行されました。
「中途半端な金額で、中途半端な結果にだけはしたくなかった」
住宅ローンを背負うご主人の言葉が印象的でした。
|住宅外装のメンテナンスコストや次の世代への負担を考慮せよ
1000万と聞いてドン引きする方は多数です。
しかしほとんどの住宅は15年スパンで大規模リフォームを行わなくてはならないわけでありまして、概算ですが足場+再塗装工事で150万~200万ほどかかります。
さらに15年先の築後30年には外壁更新が待っています。この時も足場+外壁解体処分+新規外壁で概算300万ほどかかります。
日本の住宅の平均寿命は30年と言われていますが、外壁が傷み、雨漏りがしはじめ、水廻り一同が劣化してくると「もはや建て替えたほうがいいかも」という発想になりがちで(ハウスメーカーの戦略でもある)、子供にまともな家を引き継げず、子供は子供で住宅ローンを使って別の場所で新築し、果ては空き家=廃屋に。
加えて老後をこの寒い寒い家に暮らす不安といったら・・・。
住宅貧乏といわれて久しい日本の住宅事情は、言葉は乱暴ですが「使い捨て」文化の象徴かもしれません。
|どうせやるならキッチリ結果だしてもらおうじゃねぇか
大金を出していただくのですから、きっちり暖かい家、地震が来ても安心な家に仕立てなくてはなりません。
部分的な解体もやむをえませんが最低限にとどめるのがコスト削減に有効です。今回は雨漏りは発生していたバルコニーを撤去するところから。
外壁は窯業系サイディングを全部剥がして、まずは耐震用の構造用合板を貼りました。これで気密・防湿も兼ねています。
住みながら断熱リフォームできる、外壁付加断熱(がいへきふかだんねつ)工法を採用しました。
サッシも樹脂製のトリプルガラス入りに全個所更新しました!
天井裏にもきっちり防湿シートを張って、粒状の断熱材(グラスウール)を30cm厚に。
暖房効果もすこぶる良くなりました^^
奥さんより:「おかげさまで 暖かい日々をおくっています!毎日 火遊びしてます(笑)」
これからも”結果にこだわる断熱リフォーム”を行って参ります。
※結果が必ず出る「RebonrのYouTubeチャンネル~DIY断熱リフォーム」の動画配信を始めました。
ご興味のある方はぜひチャンネル登録お願いいたします。