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コラム

長期優良住宅化リフォームで○○○万円の補助金を

2017年7月10日

テーマ:補助金

コラムカテゴリ:住宅・建物

平成29年度長期優良住宅化リフォーム促進事業なる補助金の公募が6月から始まっています。
長期優良住宅化リフォーム推進事業のHP
「長期優良住宅」
という言葉は、これまで新築の分野では広く知られるようになってきました。
耐震性、断熱性、劣化対策、維持管理性を満たすことが条件となっています。

こんどは住宅の番だ。

平均寿命が30年に満たない日本の木造住宅は、住む人にはローン地獄から抜け出せず、やっと返済が終わったころには建て替えを余儀なくされてしまう、という実情がありました。
個人的にではなく、一つの国家として俯瞰して見てみると、日本が持つ不動産資産がどんどん価値のないものになっている、日本は貧しい国だ、という風に他国からは見えているはずです。

加えて、国内で立て続けに起こる巨大地震による木造家屋の倒壊、損傷。
国や地方自治体で仮設住宅をつくる費用は莫大で、多くの税金が投入されています。学校や病院、市役所など公共施設の耐震化や建て替えはここ5年間ほどでずいぶんすすみました。

スクラップ&ビルドから、今後は旧来の日本のように、大事に、永く、快適に暮らせる住宅に。

定期的な点検や維持管理手法まで検討され、耐震性を備え、冬寒い暮らしからの解放。冬の冷えからくる病気は深刻で、もし患者を減らすことができれば、社会保険の分野でも大幅に節約できるはずだとの目論見もきっとあるはずです。

健康で朗らかに生活できる、当たり前といえば当たり前ですが、しっかりとした生活の基盤になる家にしましょう、
それが長期優良住宅の目的だと思っています。

リフォームでそこまでできるとは全く思っていなかった

長期優良住宅のリフォーム版である長期優良住宅”化”リフォームは、ここ数年で広まった考え方です。
一般にリフォームといえば、クロスの張り替えや水廻りの更新など、あくまでお化粧直しの域にとどまっていました。

・床を張り替えるなら、ついでに床に断熱材を入れてもらえないかしら、冬、床がとっても冷たいので。
・お風呂をユニットバスにしたいのだけれど、今度は暖かくなるかしら?
・使いづらい間取りを変えたいけど、耐震性もちゃんと確保しておきたい。心配性だからできればもっと高めたい。

そんな声が、あちこちから聞こえてきたのです。
確かに、「そんなにいろいろ変えたいんだったら、建て替えたほうがいい」
という判断に至ることもあります。
一方、丁寧に作られた住宅でも、その当時は断熱材が無かったり、筋交いを固定する金物も売っていなかった、というような時代もあったはず。
思い入れのある我が家なので当然暮らし続けたい、でも寒くていられない、
いつきてもおかしくない巨大地震に怯えている、
長男夫婦が帰ってくるが、今の寒い家にでは暮らせないと言っている、

動機は様々ですが、耐震性向上はもちろん、今のライフスタイルで暮らしやすい間取り更新や断熱化による寒いところがない室内環境づくりなど、いろんなことが皆さんの声のおかげでリフォームでできるようになりました。

室内解体

リフォームにかかる金額

ざっくりとですが、これまで手掛けてきた大規模リフォームは坪あたり40万円。
昔の家は床面積が大きく、45~50坪の家が多いので、1800~2000万円になることが多くなります。
劣化部位がどの程度あるか?
現状の間取りから、どのくらい変更をしたいのか?
地盤沈下や不同沈下が起きていないか?
などが大きくかかわってきます。坪50万円を超えるようなら、そのリフォーム、見送ったほうが得策、という判定をすることも少なくありません。しかし、暮らす人にしかわからない価値や事情もそこにはあることも。

補助金が後押し

今年度は、断熱改修を推進すべく、「高度省エネ型」と呼ばれる特別枠が設けられました。
第三者による長期優良住宅の認定と、BELS(ベルズ)評価が必要となりますが、最大で250万円の補助となります。


BELSラベル
BELS評価とは、予定している建物が、どの程度の断熱性能を持ち、冷暖房や給湯、照明器具や換気など、総合的にその建物で使われるであろうエネルギー消費量を算出し、定める基準をどの程度超えているか、あるいは下回っているのかを評価、☆の数によってラベリングしようというものです。
高度省エネ型は、定める基準の20%性能アップを誘導しており、相当高いハードルだと思いきや、床壁天井には、一般的な厚みの断熱材を、窓には樹脂サッシ・ペアガラスを用いることで容易にクリアできるレベルです。

この、20%アップというのは、新築住宅で「家じゅうが暖かくなったうえに、光熱費が以前とそう変わらない、むしろ減ったかも」というレベルになっており、私個人としては「このくらいは当然やるべし」というレベルの断熱性能です。
リフォームでこのレベルまで高めると、「まるで魔法」という風に言われることもあるほどに冬暖かい環境に生まれ変わります。

いずれにせよ、まずは、建築士による現況建物の調査(インスペクション)が必要になります。

劣化したり損傷している部位は修繕する=劣化対策 (傷んでいる屋根をふき替える、など)
耐震性リフォーム前とリフォーム後で比較検討し、現行の建築基準法の耐震性は必ず超えること=耐震化リフォーム
ヒートショックが起こりにくくするために断熱材を入れたり、窓を付け替えたりする=省エネリフォーム
さらに、今後の点検や維持管理を容易にするために点検口を設け、点検スケジュールを明確にする=維持管理の徹底

上記にまつわる工事費の1/3を国でもちます、というのが長期優良住宅化リフォーム推進事業です。
期間をさだめて、あるいは通年で申請を受け付けていますが、予算には当然限りがありますので、建築士や工務店・ハウスメーカーの担当者と工期や工事内容についてよく打ち合わせを行った上で、補助金申請を行うかどうか決定してください。

私のクライアントは、多少申請に時間がかかっても、250万をゲットしたい、という方が大半です。
補助金を真剣に考えるリフォームならば、
木造住宅のインスペクション・長期優良住宅化リフォームのご相談は[[株式会社リボーン http://reborn-nagano.co.jp/] 塩原まで。

床解体

この記事を書いたプロ

塩原真貴

木造住宅を耐震・断熱構造に生まれ変わらせるプロ

塩原真貴(株式会社Reborn)

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