子育てはひとりで行うものではありません(3)優しいお母さんとクール先生のお話
先日、ある方から、お孫さんが親に反抗しているというお話を伺いました。
お孫さんはこう言ったそうです。
「成績が下がったからゲームはダメ、スマホもダメって言われる。だから反抗している。」
おばあちゃんが「このまま成績が下がったらどうするの?」と聞くと、
「困るのは自分だから。」
そう答えたそうです。
親御さんは「元の成績なら地域一番の高校に行けるのに」と話し、「そんな成績では恥ずかしい。世間体が悪い」とも言っていたそうです。
この話を聞いて、私はお孫さんがそう感じた理由は理解できるような気がしました。
子どもからすれば、
「親にとって大切なのは、僕の気持ちなの? それとも世間体なの?」
そう感じても不思議ではありません。
もちろん、親が将来を心配する気持ちは自然なことです。しかし、「恥ずかしい」「世間体が悪い」という言葉は、子どもに「自分より周りの目を大切にしている」と受け止められることがあります。
子どもはまだ幼く見えても、子どもなりに真剣に考えています。経験は少なくても、自分の人生や苦しさ、これからのことを一生懸命考えています。
だからこそ、まずはその思いを聞いてあげてほしいのです。
もちろん、子どもの言うとおりにすればよいということではありません。命に関わることや人を傷つけること、社会のルールは、大人がきちんと伝えなければなりません。
でも、その前に、
「どうしてそう思ったの?」
「何が一番つらいの?」
そう問いかけ、最後まで話を聞くことが大切です。
子どもは、自分の考えを受け止めてもらえたと感じたとき、初めて大人の話にも耳を傾けられるようになります。
親子だからこそ、教えたいことはたくさんあります。でも、その前に、子どもの思いや考えに耳を傾けること。
信頼関係は、「教えること」ではなく、「聞くこと」から始まるのだと思います。


